第六十三話 1人4役?
ライカの性欲を発散させ、代わりに魔力を注ぎ込んだ僕は、シーツに包まり未だに恥ずかしそうにするライカと向かい合っていた。
「そうだ。ライカ、もうライオ君に戻れるだろ?」
「え?あぁそうですね…もう必要ないですよね…」
「ん?どうした?戻らないのか?」
「その///もう少しこのままでも良いですか?明日にはライオに戻りますから///」
「あぁ別に構わないぞ。じゃあそろそろ寝よう…うわッ!?」
もう一眠りしようかとベッドに横になると、セシリア、サキュ、スーが目を閉じて裸で寝ていた。
「いや、いつの間に僕のベッドに寝てたの?」
「フィズとライカがエッチな事をしているからでしょ?随分とラブラブだったじゃない?」
「そうですよ!私も起こしてくれれば良かったのに」
「ん、独り占めはダメ」
「いや、私は、その…そんなつもりじゃ…」
みんなライカが羨ましかったのだろう。期待している彼女達に応えたい僕は、
「一人占めね…じゃあ、みんな平等に相手して上げるよ♡」
『分身体』を3人作り出した。見た目は同じで、意識は共有しているがそれぞれが自分の様に動く僕達が、彼女達に近づくと、
「本当に凄いわね…どれが本物なのかしら?」
「一応僕が本物だけ、他の僕も本物と変わりないよ?意識も気持ちもみんな一緒だよ」
「うわぁ♡フィズさんが4人もいますよ!!どれも美味しそうです♡」
「ん♡これは楽しみ♡」
「ははは…フィズさんは凄いですね♡」
感想もほどほどに、それぞれが僕達とまぐわり始めると、あちこちから彼女達の声が聞こえ始めた。先程まで一緒だったライカはご奉仕するように、セシリアは魔力を回復するために積極的に、サキュは僕を焦らす様に責め立て、スーは逆に人形の様に乱暴に扱われている。
彼女達の要望に沿って暫く体を重ねると、仰向けにした彼女達の頭を合わせ、十字に並べる。僕からは裸で横たわる四人がしっかり見え、一気に性欲が高まる。腰や腕、触手を握る力が増し、魔力が漲る。
「みんな、魔力を注ぐよ。しっかり受け止めてね」
ほぼ同時に僕らは魔力練り上げ、それぞれのお腹に手を置き魔力を注ぐ。四者四様のお腹の感触の違いは僕全員に共有され、いつもより大量に魔力が分泌された気がする。
「凄い、いっぱい///」
「お腹が熱いわ///」
「ん、気持ち良い///」
「これやっぱり癖になりそう///」
四人とも満足した様で、
「ふ、ふう…さすがに四人いっぺんは何だか疲れるな…僕はそろそろ…」
寝たいな、と思ったが…、
「あら?まだよ?」
「そうです、ライカちゃんは2回でしょ?」
「ん、平等大事!」
「お、おいッ!あッ///」
今度は逆に押し倒された僕は、それから暫く彼女達の相手をした。ライカはもう充分と、先に寝ていやがる…アイツ、今度覚えてろよ…
ライカが抜けしたので、僕は余った一人を回収し、その分戻ったステータスでその後も頑張った。ライカが寝る直前に『リジェネ』を掛けてくれた事だけは感謝しておこう。
・・・
・・
・
「ふああ~ん…眠い…」
「あら、また寝不足なんですか?やっぱりベッドが合わなかったんですかね?」
宿の前で会ったカレンさんに心配されながら、僕たちは馬車の出発を待っていた。急ぐ帰りでは無いが、ギルドが手配した馬車で帰るのだ。遅れる訳には行かず、眠気眼のまま支度をして今に至る。
「そう言えば彼らの具合はどうですか?」
「…ええ、意識は取り戻しましたが、直近の記憶が無い様で…体の方は至って健康な様で助かりましたよ」
「そうですか…取り合えず安心しました」
「うふふ、これも貴方達の活躍があったからですよ。向こうに戻ったらギルドに寄って下さいね」
「分かりました」
忙しいカレンさんと別れ僕も自分の馬車に乗り込むと、ガタガタと揺れる馬車の中でセシリアに寄りかかりぐっすりと寝た。あとで彼女から文句を言われたが、全身マッサージをすると約束すると嬉しそうにして許してくれた。
夜には町に戻り、ギルド前で降ろされた僕たちはそのままカレンさんに連れられて中に案内された。日中の賑やかさに比べ、ひっそりと静まり返るギルド内は、どこか空気が冷たく感じだ。
「今回の活躍分報酬に色を付けておくわね。もう少し時間が掛かるかと思ったけど、すぐに片が付いたから経費が浮いたわ♪」
「お役に立てて良かったです。それで?その為だけに僕達を?」
「…いえ、正直にお話しますね…フィズさん達が助けてくれたあの4人なんですが、記憶を失う前にあの坑道の中で魔物に出会った様で…」
「魔物、それは僕らが戦った魔物とは違うんですか?」
「はい…話を聞く限りでは、人語を喋っていた様で、女性の姿をしていたと…彼らもそれ以外は殆ど覚えていないようですが、4人全員が同じような事を証言していました」
「人語を?それって普通の魔物では無いですね…」
「皆さんはそう言った女性型の魔物に遭いましたか?」
「そんな魔物は居なかったわね」
「ああ、ゴブリンとかコボルトとか普通の魔物だけだね」
「そうですか…ギルドとしては、その女性型の魔物が今回の黒幕ではないかと考えています。あんな場所にパラサイトタイタンなんて厄介な魔物が自然発生するとは考えられませんからね」
黒幕…ルルや前回の魔王軍の斥候の件が頭を過る。この所、魔王軍の侵攻が激化しているのだろうか…
「坑道の中も瘴気が酷くなって居ましたからね。あれだけ多くの魔物が発生していましたし、現在各地で似たような事例が報告されていて、ギルドとしても対策を取っている所なんです」
「そうですか…そういう事なら、ぜひ僕達に任せて下さい。いつでも力になりますよ。な、セシリア?」
「ええ、任せなさい。強くなった私がそんな魔物なんてけちょんけちょんにしてやるわよ」
「本当ですか!?ありがとうございます。私も出来るだけサポート出来るように頑張りますね」
「お願いします。頼りにしてますね」
「///はい///」
僕はカレンさんと硬い握手を交わすと、報酬を受け取り家路に着いた。
「はあ~…またフィズさんの女たらしが発動しましたよ?いいんですかセシリアさん?」
「ん、これ以上恋敵が増えるのはちょっと大変…」
「さすがフィズさんですね…」
「おい、お前たちな…それじゃあ僕が節操無しみたいじゃないか?!」
「ん?間違ってはいないんじゃないかしら?でもフィズにはその気はないみたいよ」
「ああ、そうだな。カレンさんは確かに綺麗だけど、僕には皆が居るからな。僕はみんなを大事にしたいって思ってるよ」
「改めて言われると恥ずかしいね♡」
「ん、こそばゆい♡」
「さあさあ、分かったらさっさと帰りましょう。シャナやルルが待ってるはずよ」
「そうだな」
僕たちは足早に家へと帰宅するのだった。




