第三十八話 シャナとスーちゃん
シャナに続き、スキュラのスーちゃんも無事に開通式を終え、新たな境地へと導いた。肌を重ね、快楽に身を委ねたスーちゃんは忌み嫌っていた男性をも受け入れて、その身を焦がしていた。こんがりと焼き上がったイカ娘を肴に、サキュはライオ君に再び迫ったようだ。
「サキュ、ライオ君も疲れてるだろうからほどほどにな?ところで、そこで伸びてるスーちゃんを借りててっも良いか?」
「え?良いですけど…フィズさんもお元気ですね♡なんなら私がお相手しますよ?いいよね?ライオ君♡」
「うぐッ…い、いいよ…」
「いや、そっちの方はセシリアに頼むよ。お前達は仲良くやっててくれ。よいしょ…っと、邪魔したな」
「もう///いつでも待ってますからね♡あ、ちょっとライオ君ッ♡そんなに激しくしちゃッ♡」
ライオ君の嫉妬心を最大限利用しようとするサキュには感服するよ…ライオ君も大変だな…さて、
「お待たせセシリア、シャナ。スキュラを連れて来たぞ」
「うわぁ…その子大丈夫なの?」
「エッチな匂いがプンプンしますね///」
確かに言われてみれば、様々な液体でぐしょぐしょに汚れてしまっているスキュラがちょっと不憫だ。『クリーン』で浄化してやるがサキュの『支配』は残ったままの様だ。
面白い事に、『支配』を掛けた度合いで効果が深部まで浸透するようで、今のスキュラは完全支配下にあるようだ。ライオの『支配』が浄化しきれなかったのも、表面上は浄化出来ても、精神の中に浸透した影響を浄化しきれなかった為だろう。
「スキュラ?起きろ」
「んあ…あ、フィズさんにセシリアさん…シャナちゃんも…その節はご迷惑をお掛けしました」
「いや、良いよ。魔物なんだ。あのサキュだった最初はそうだったんだ。仕方ないさ」
「ええ、そうね。でもあなたはもう私達の仲間よ。協力はして頂戴ね?」
恭しく謝る彼女にシャナは、
「スーちゃんもみんなの仲間なんすね?じゃあ、私ともお友達だ。宜しくね♪」
「友達…うん、よろしく♪」
ぎゅっと握手して微笑む二人に、
「確認なんだが、スーは海から離れても大丈夫なのか?その、陸では力が出ないとか、乾燥して倒れるとか…」
「ないよ…水さえあれば生きていける」
「なら大丈夫だな。この船はどうするんだ?」
「この船は元々難破した船だから、ここに置いて行く。何かあれば、また船を調達するから大丈夫」
「その触手は隠せるのかしら?街の中をそんなうにょうにょとした恰好で歩けないわよ?」
「…えいッ…これならどう?」
一本一本が広がり、まるでスカートの様に重なる。多少光沢感があるが、それがイカの足だとは気が付かないだろう。ただし、
「私、今までこの足を殆ど使って来なかったから、凄く疲れるかも…」
「それは、頑張ってもらうしか無いわね…シャナ、当面は貴方が一緒に人間の事を教えてあげて頂戴」
「はい。任せて下さい!」
すでにセシリアの中では、シャナも僕らと一緒に前提の様だが、
「シャナ?本当に、僕らと一緒に来るのか?君はまだ幼いし、女将さんが許してくれるかどうか…」
「え?多分大丈夫ですよ?私の他にも兄妹が多いですし、お母さんなんて『早くイイ人を見つけて来なさい』っていつも口煩いんですもん…それにセシリアさんも居るから大丈夫ですよ」
「ん?セシリアが?」
「私?私に何かあるの?」
「セシリアさんって勇者ですよね?最近噂になってますよ?」
「え?」
「お客さんも行ってました。エルフの女戦士が魔物を倒したり、スタンピートを止めたりと大活躍してるって」
いつの間にか勇者としてのセシリアの名が世間に広まっているようだ。魔王を倒すためにクエストをどんどん熟している僕らの活動が徐々に認められているのだろう。そんな勇者のパーティへの参加ともなれば、
「女将さんも了承してくれるのか?逆に危ないって言われちゃうんじゃ…」
「その時は私に任せて下さい」
なぜか自信満々のシャナだが、まあ、取り合えず女将さんに相談してみるか。ダメならもう少し大人になるまでは女将さんの下で花嫁修業でもして貰おう。そんな事を考えながら、僕らは支度をすると船を浮かべ街に戻った。そして、女将さんにシャナを仲間にしても良いか聞いてみると、
「あら?良いわよ!」
「え?!良いんですか!?」
「もちろんよ。だってあなた達勇者パーティなんでしょ?大歓迎よ。この子が役に立つならこっちからお願いするわ。でも、ちゃんと無事に帰って来るのよ?」
「ハイ!ありがとうお母さん!」
そいう訳で、とんとん拍子にシャナの加入許可が下りた。今日から晴れてシャナは僕らの仲間になったのだ。
「で、なんでシャナは僕たちの部屋に居るのかな?」
「え?だってもうフィズさん達の仲間ですから、お部屋も一緒で良いじゃ無いですか!やっぱりご迷惑でしたか…」
ぐすんッ…
「あ、フィズが早速シャナを泣かせたわよ」
「も~ちょっと!迷惑じゃないからね!?良いんだよ、一緒に寝るか?」
「え///一緒にですか…私は3番目で良いですよ///」
3番目って…僕寝れるのかな…その嫌な予感は的中してしまい、その日は夜空が明るくなるまで彼女達を抱いた。ライオ君はサキュとスーちゃんの魔物組をメインに、流石に純粋な精液をセシリアやシャナに注ぐと妊娠する可能性がゼロでは無いのだ。子供を作るのはまだ早い。
僕が一息つくころには、セシリアもシャナもベッドですやすやと眠っていた。僕もこのまま寝ようかと思ったが、ゆっくりと温泉に入ってからにしようと露天風呂の扉を開けた。
涼しい風が体を冷やす。さっさと湯船に浸かろうと中を見ると温泉に浮かぶ影が目に入った。触手を広々と伸ばし、ほんのりと赤みを増した肌が濡れて艶々としたスキュラのスーちゃんがそにに居た。
「きゃッ…って、フィズさんか…まだ起きてたの?」
「ああ、セシリアもシャナもやっと寝たからさ。スーは眠くないのか?」
「うん、私って眠らない質なの。だから、ライオさんとご主人様が寝ちゃったから、こうやってのんびりしてた。温泉温かくて気持ちがいい」
「入っても良いか?」
「もちろん!背中でも流そうか?」
「いやいいよ、スーも疲れたんじゃないか?ライオ君にひいひい言わされてただろ?」
「う///…うん。自分でもあんなに嫌いだった男性に気持ち良くさせられちゃって///何だか複雑なんだけど、幸せな気分///」
「そっか…スー、こっちにおいで」
「ん?」
ちゃぷんと立ち上がり僕の前に立つ彼女は、青い肌が温まり明るい紫色になっている。スーを引き寄せ後ろから抱きしめる様に足の間に座らせる。細い触手の様な髪の毛や肌がツルツルとした感触で、魔物なのだなと実感する。
「ん///」
「ん?嫌か?」
「ううん…その、ちょっと恥ずかしいなって///まさか自分が男の人に、それも人間に抱かれるなんて思っても居なかったし」
「そっか・・・そう言えば、魔力は回復したのか?足りないなら僕の魔力をあげるけど?」
「え?///いいの?私、魔物なんだよ?」
嬉しそうだが、困惑している様なスーは、もじもじと背中を丸めて水面に顔を隠してしまう。彼女の顔を上げさせると、此方を向かせる。顔を近づけギザ歯の口を奪う。尖った歯で僕を傷付けない様に大きく開かれ、長い舌を絡ませてウットリとする。
「キスもエロい♡これは皆がフィズを好きになるのも納得♡」
「フフ、何それ?僕はライオ君も含めて皆大好きだぞ?」
「えー、と、ライオ君も?!それはそれで見てみたいかも♡」
「アハハハッ、男同士でヤッてる暇があればな?」
「…無いね…ん?」
「だろ?さぁ今度は僕の番だ」
「ほえ?」
トロンとした顔を傾けたスーちゃんを抱きかかえると、軽々と持ち上げて温泉の淵に座らせるのであった。




