39 モード切換ができるようになったぜ!
「ぎゅいぎゅい。アンデッド系の魔物は、教会で売ってる聖水や、アンデッド特化の魔法剣とかを使わないと完全に消滅させることはできないんだよ」
「ギュインギュイ~ン……(そんな情報初めて知ったぜ~……)」
ハワラタシティ近くの西部森林でクエスト活動をしていた時に突然現れたアンデッド系の魔物、スケルトン。
オレのドロップスラッシュをくらって1度バラバラになったんだけど、少ししたら体が自動的にくっ付いて元通りになってしまった。
ゴーレムみたいに核石で復活しているというわけではなく、どうやらアンデッド系の魔物は普通の戦い方じゃ倒せないらしい。
結局、倒しきれずに撒いて逃げて来ちまったぜ……
「(くっそ~! 絶対にいつか倒してやるぜ!)」
ゲームなら『アンデッド特攻』みたいなスキル効果が付与出来たりするんだけどなー……
なにかいい感じのスキルとか習得出来たりしないかな?
「(BS-SYSTEM、起動だぜ!)」
【伐採スキルシステム起動】
・名称:チェーンソー/ヤイバ
・装備者:自律式駆動人形/アナベル
・エネルギー残量:53%
・必殺技:キックバックLv2[-5%]、ドロップスラッシュ[-10%]
・伐採ポイント:225BP
・習得スキル:自律駆動Lv2、言語理解、ソーラーチャージ、ボイス機能、軽量化
・習得可能スキル:エコモード[150BP]、ソーラーチャージLv2[200BP]、視界拡張[300BP]、伐採効率上昇[300BP]、自律駆動Lv3[400BP]、オートメンテナンス[500BP]、ボイス機能Lv2[600BP]
「(うーん、さすがにピンポイントでアンデッド特攻系のスキルはなさそうだなあ……)」
とはいえジャマートレントを討伐……というか伐採したから結構ポイントが貯まってるな。
今なら『エコモード』と『ソーラーチャージLv2』が習得できるのか……
「(よし、エコモードを習得するぜ!)」
ちょっと前に伐採ポイントは計画的に貯めておこうとか言ったはずなのに、やっぱり貯まったらすぐに使いたくなっちゃうな。
でもエコモードってなんか気になるし、エネルギー消費が抑えられそうだから基本的な機能としてあったほうが良さそうだぞ。
【150BPを消費して『エコモード』を習得しますか?】
「ブォン!(習得するぜ!)」
【習得済みのスキルに『エコモード』が追加されました】
よし、これでエコマーク認証ゲットだぜ。
車だったら税金が安くなるんだけど、チェーンソーじゃなにもなさそうだ。
【『エコモード』習得により、“モード切換”が開放されました】
「(ん? モード切換?)」
なんかよく分からないけど、エコモードは常に低燃費になるわけじゃなくてモードの切り換えが必要らしい。
よし、ちょっと使ってみるか。
「ギュイイイイン!(エコモードに切り換えだぜ!)」
【ノーマルモードからエコモードに切り換えます】
ガシャンッ! ウィイイイイイイン! パアアアアアア……!
「ぎゅ、ぎゅいぎゅい……?」
「(うおおおおっ!? どうなってんだオレのカラダ!?)」
今までのノーマルモードからエコモードに切り換えた途端、体が一瞬フッと軽くなって光に包まれる。
そのままワケも分からず思考停止していると、徐々に光が収まって周りの景色が見えるようになってくる。
「(う……一体、どうなったんだ……?)」
「……ぎゅいぎゅいが、ちっちゃくなっちゃった」
「キュインッ?(えっ?)」
視界の先には、巨大なアナベルがこちらを覗き込んでいた。
どうやらオレはアナベルの手のひらの上に乗っているらしい。
「ぎゅいぎゅいが、果物ナイフくらいの大きさになっちゃった。かわいい」
「(これってもしかして……アナベルがおっきくなったんじゃなくて、オレがめっちゃ小さくなってるってことか!?)」
エコモードに切り換えた結果、オレのボディはチェーンソーのミニチュアフィギュアみたいになっちまったらしい。
いやまあ確かに、この大きさなら消耗するエネルギーも少ないだろうけどよ……
「キュイキュイ~ン!(これじゃあまともに戦えないぜ~!)」
……リンゴの皮剥きくらいは出来るかも?




