閑話その四「司令官、麦茶を飲んでいた」
宇宙防衛隊には。
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——謎が——一つ——あった。
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「——司令——! 指示を——!」
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赤が——虚空に——向かって——叫ぶ。
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『——うむ。ご苦労』
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——どこからともなく。
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——重々しい——声が——返ってくる。
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「——誰——ですか——それ」
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誠が——尋ねた。
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「——我らの——司令官だ——! 常に——我らを——見守って——おられる——!」
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「——どこに——いるんですか」
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「——分からん——! だが——必ず——通信が——届く——!」
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——ある日。
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誠が——地下の——涼しい——一角を——通りかかると。
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——見慣れない——老人が。
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——のんびりと——麦茶を——飲んでいた。
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「——あ、こんにちは。避難民の——方ですか?」
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「——うむ。世話に——なって——おる」
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「——ごゆっくり——どうぞ」
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——その、時。
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——老人の——前の——机に。
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——妙な——箱が——置いてあるのが——見えた。
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「——それ——なんですか?」
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「——通信機だ」
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——老人は——箱に——向かって——言った。
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『——スターガーディアン。状況を——報告——せよ』
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——遠くから。
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「——はっ——! 司令——!」
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——という——声が——聞こえた。
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「…………」
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「——あなたが——司令官——だったんですか——!?」
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「——うむ」
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「——ずっと——ここに——いたんですか——!?」
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「——地上は——暑いのでな」
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——老人は。
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——のんびりと——麦茶を——啜った。
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「——ここは——涼しくて——麦茶も——うまい」
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「——実に——よい——司令室だ」
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「——部下の——皆さん——灼熱の——地上で——働いてますよ」
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「——うむ。頼もしい——ことだ」
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「——手伝わないんですか」
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「——司令官の——役目は——指示を——出すことだ」
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——後日。
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この、ことが——配信で——明かされると。
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「——コメント——大荒れです——!」
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魔法使いが——叫んだ。
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「——"司令——ずるい"、"涼しいところに——いた"、"麦茶——飲んでた"、って——!」
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「——ちなみに——うちの——常連さんです」
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誠が——付け加えた。
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「——毎日——三杯——飲んでいかれます」
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「——飲みすぎで——ござんしょう——!」




