閑話その三「怪獣、暑さでバテる」
ある日。
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——地響きと、共に。
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——巨大な——怪獣が——現れた。
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「——グオオオオ——!」
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「——う、うわあ——! 怪獣だ——!」
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——だが。
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その、動きは。
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——どこか——もっさりと——していた。
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「——おや」
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駄々丸が——目を——細めた。
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「——旦那。あの——関節……曲がりにくそうで——ござんすねェ」
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「——言われて——みれば」
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「——グオオ……オ……」
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——怪獣が。
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——ふらり、と——よろけた。
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「——あ——! 倒れる——!」
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——どしん。
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「…………」
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「——大丈夫ですか——!?」
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——誠が——駆け寄ると。
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怪獣は——荒い——息を——していた。
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「——グオ……。……暑い」
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「——喋った——!?」
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「——暑いんだ……。この——皮が——熱を——こもらせて……」
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——誠は。
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——すぐに——麦茶を——持ってこさせた。
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「——どうぞ——! 冷たいです——!」
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「——グオ……。……すまない」
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——ごくごく、と。
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怪獣は——桶ごと——飲み干した。
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「——生き返る……」
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「——あの。皆さん——どちらから?」
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「——山だ。だが——山も——暑くて——住めなくなった」
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「——だから——涼しい——場所を——探して——歩いて——おる」
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「——それなら——地下に——来ませんか」
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誠は——言った。
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「——涼しいですよ。ただ——入り口を——広げないと——通れませんけど」
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「——よいのか。我らは——怪獣だぞ」
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「——暑いのは——皆——同じですから」
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——こうして。
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——怪獣たちも——地下の——住人に——なった。
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「——ちなみに——皆さん——力仕事——できますか?」
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「——できる。得意だ」
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「——助かります——!」
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——後日。
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「——コメント——"怪獣が——普通に——働いてる"、"何の——配信"、って——!」
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「——今更で——ござんしょう」
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