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英雄は世界を救う。でも、世界を住みやすくするのは八百屋でした ~勇者も魔王も悪の組織も常連です~  作者: 伝説の男前
勇者の里

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第226話「誠、前線へ」

「僕は……一人。全部の、戦線を……守れない」



その、絶望を——抱えたまま。



誠は——一晩中——考え続けた。



そして——ある、結論に——たどり着いた。





翌朝——誠は——皆を——集めた。




「みんな。僕……決めたことが、ある」




誠の、目には——強い、決意が——宿っていた。





「僕は……これから……"前線の、中心"、に、立つ」




「前線の……中心?」




「うん。今まで……僕は……一つの、戦線でしか……皆を、繋げなかった」




誠は——静かに、続けた。




「でも……それじゃ……ダメなんだ。各地の、戦線が……バラバラに、戦ってたら……一つ、また一つと……崩されていく」





「だから……僕が……全ての、戦線を……一つに、繋ぐ」




誠は——皆を、見渡した。




「東も……西も……南も……北も。全ての、戦線を……僕が、中心に、なって……一つの、"大きな、繋がり"、に、する」





「全ての、戦線を……一つに……!」




皆瀬が——揺れた。




「でも……そんな、広い、範囲……スライムの、膜でも……届くかな……」





「届かせるんだ」




誠は——力強く、言った。




「皆瀬さん。各地の、スライムの、仲間を……全部、繋いで……世界中に……"繋がりの、糸"、を……張り巡らせる」




「そうすれば……僕が……全ての、戦線を……一度に……繋げる」





皆瀬は——少し、考えた。




「……やってみる。スライムの、集合意識なら……世界中の、仲間と……繋がれるはず」






だが——アルフレートが——懸念を——口にした。




「田中。それは……お前が……"世界の、中心"、に、立つ、ということだ」



「はい」




「全ての、繋がりが……お前、一人に……集中する。もし……お前が、倒れれば……全ての、戦線が……一度に……崩れる」




「それは……あまりにも……危険だ」





誠は——静かに——頷いた。




「分かってます。でも……それしか……ないんです」




「僕には……戦う力は、ない。でも……皆を、繋ぐことなら……できる」




誠は——静かに、続けた。




「なら……僕にできる、最大のことを……やるべきです」





「田中……」




「それに……一人じゃ、ない」




誠は——微笑んだ。




「僕が……皆を、繋ぐ。でも……皆が……僕を、支えてくれる。そういう……"繋がり"、なんです」






その、決意に——皆は——静かに——頷いた。




「分かった。田中くんが、そう、決めたなら……うちらは、支えるだけや」




藤原が——微笑んだ。




「お前が……世界の、中心に、立つなら……ワシらが……その、周りを……守ったる」




グランデルも——胸を、叩いた。





「田中……。お前は……本当に……変わった、男だな」




竜崎が——微笑んだ。




「戦えない、くせに……世界の、中心に、立つ、なんて」




「でも……お前なら……できる、気が、する」






こうして——誠は——前線の、中心へと——向かった。




全ての、戦線を——一つに、繋ぐ——役目を——背負って。





前線の、中心——最も、危険な、場所。




そこに——戦えない、モブが——立つ。




だが——その、姿は。




どんな——勇者よりも——頼もしく、見えた。





「みんな……! これから……世界中の、皆を……繋ぐ……!」




誠は——空を——見上げた。




刻限まで——あと、二日。




「必ず……答えを、見つける……! 皆で……この、世界を……守るんだ……!」





その日、誠は、祖父のノートに、こう書き加えた。


「一晩、考えて……決めた。僕は、前線の、中心に、立つ。今まで、一つの戦線でしか、繋げなかった。でも、それじゃ、各地が、バラバラに、崩される。だから……僕が、全ての戦線を、一つに、繋ぐ。世界中の、スライムの、仲間を、繋いで……繋がりの糸を、張り巡らせて……全部の戦線を、一度に、繋げる。アルフレート様が、"お前が、倒れれば、全部、崩れる。危険だ"、って。分かってる。でも……僕には、戦う力は、ない。皆を、繋ぐことなら、できる。なら、それを、やるべきだ。それに……一人じゃ、ない。僕が、皆を、繋いで、皆が、僕を、支えてくれる。皆、"支える""守る"、って。竜崎が、"戦えない、くせに、世界の中心に、立つ、なんて。でも、お前なら、できる気が、する"、って。刻限まで、あと、二日。必ず……答えを、見つける。皆で、この世界を、守るんだ!」



心の中に——二つの、月が——浮かんでいた。



まだこの時の誠は知らない。彼が、世界中を、繋いだ、その、時——ついに……四百年の、謎を、解く……"答え"、が……全ての、戦線に、並ぶ……"あるもの"、として……彼の、目に……飛び込んでくることを。


そして——それが……"レールガン"、で、あることも——今はまだ、知る由もなかった。

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