第223話「レールガン作戦の、失敗」
「"ガン"、を……完成させる」
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その、目標に、向けて。
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皆は——皆瀬が、記憶した——設計図を——読み解こうと、した。
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だが——そこで——大きな、壁に——ぶつかった。
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「この、設計図……あまりにも……複雑すぎる……」
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一色が——設計図を、見て——唸った。
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「よそ者の……別世界の、技術……。私たちの、知識では……到底……理解しきれない」
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「数日で……こんな、複雑な、装置を……一から、作るなんて……」
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桜庭も——青ざめた。
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誠は——設計図を——見つめた。
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太陽の光を——集めて——弾として——撃ち込む——巨大な、砲。
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その、基本的な、仕組みは——理解できた。
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だが——細部の、技術は——あまりにも——高度すぎた。
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「でも……やるしか、ない……!」
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誠は——皆を、鼓舞した。
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「一色さん! 今、ある……光集束レールガンを……改造して……この、"ガン"、に……近づけられませんか!」
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「やってみるわ……! でも……保証は、できない……!」
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こうして——一色を、中心に。
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"ガン"、を——完成させるための——突貫作業が——始まった。
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だが——作業は——難航した。
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「駄目……! ここの、機構が……再現、できない……!」
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「この、素材が……この、世界には……存在しない……!」
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よそ者の——別世界の、技術は。
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この、世界の、技術では——どうしても——再現、できない、部分が——あった。
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「一色さん……。どうですか」
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誠が、尋ねると——一色は——疲れ果てた、顔で——首を、振った。
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「駄目……。基本の、仕組みは……なんとか……。でも……肝心の……"威力を、生む"、部分が……再現、できないの」
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「威力を、生む、部分……?」
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「そう。この、"ガン"、は……とてつもない、威力で……星喰いの、本体を……貫く。でも……その、威力を、生む、機構が……私たちには……作れない」
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それでも——皆は——諦めなかった。
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とにかく——できる、限りの——"ガン"、を——組み上げた。
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そして——試射が——行われた。
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「これで……星喰いの、本体に……届くか……!」
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不完全な——"ガン"、が——太陽の光を、集め——弾を——放った。
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——ドゴォォォォォォォォン!!!
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弾は——天へと——駆け上り——星喰いの、一体に——命中した。
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——パアン!
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「当たった……!」
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だが——
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「駄目だ……! 威力が……足りない……!」
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弾は——確かに——命中した。
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だが——星喰いの、"雑魚"、一体を——倒すのが——精一杯だった。
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本体を——貫く、ほどの——威力は——なかった。
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「これじゃあ……本体には……とても……」
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誠は——愕然と、した。
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何度——試しても——同じ、だった。
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不完全な——"ガン"、では。
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星喰いの、"雑魚"、は、倒せても——本体を、貫く——威力は——生み出せなかった。
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「くそっ……! あと、少しなのに……!」
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グランデルが——歯を、噛んだ。
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「威力を、生む、機構が……どうしても……作れない……」
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一色は——うなだれた。
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「よそ者の……別世界の、技術が……なければ……」
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レールガンを——改造して、作った——"ガン"、の、試み。
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それは——失敗に——終わった。
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「どうすれば……。あの、威力を……」
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誠は——頭を、抱えた。
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「よそ者は……一体……どうやって……あの、威力を……生み出す、つもり、だったんだ……」
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その、答えは。
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まだ——見えなかった。
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だが——誠の、胸には——あの、引っかかりが——残っていた。
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(太陽の光を、集めて……弾として、撃つ……)
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(僕たちは……もう……それを……やってる……)
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(なのに……なんで……"ガン"、が……別に、必要なんだ……?)
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その、疑問こそが——答えへの——最初の、一歩、だった。
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その日、誠は、祖父のノートに、こう書き加えた。
「"ガン"、を、完成させようと、した。でも……設計図が、あまりに、複雑で……よそ者の、別世界の、技術は、この世界じゃ、再現、できない部分が、ある。一色さんが、光集束レールガンを、改造して、"ガン"、に、近づけようと、してくれた。でも……肝心の、"威力を、生む"、部分が、作れない。不完全な、ガンで、試射したら……星喰いの、雑魚は、倒せても……本体を、貫く、威力は、出なかった。何度、やっても、同じ。レールガンを、改造した、作戦は……失敗した。よそ者は、一体、どうやって、あの威力を……。でも……引っかかってる。太陽の光を、集めて、弾として、撃つ。僕たちは、もう、それを、やってる。なのに、なんで、"ガン"、が、別に、必要なんだ? じいちゃん……何か……根本的なことを……見落としてる気が、するんだ……」
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心の中に——二つの、月が——浮かんでいた。
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まだこの時の誠は知らない。彼が、抱いた、その、疑問——"なんで、ガンが、別に、必要なんだ"、こそが——四百年の、謎を、解く……最後の……一歩で、あることを。
そして——答えは……"ガンを、新しく、作る"、ことでは、なく……"すでに、ある、ものに、気づく"、ことで、あることも——今はまだ、知る由もなかった。




