第208話「作戦、開始」
決行の、朝が——来た。
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雲一つない——快晴。
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皮肉にも——作戦には——絶好の、"晴天"、だった。
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太陽が——燦々と——照りつける。
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「光集束レールガンには……最高の、条件だ」
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一色が——空を、見上げた。
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「太陽の光を……たっぷり、集められる」
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各地に——配備された——光集束レールガンの——砲列。
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その、数——数百門。
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全て——敵の、陣の——"一点"、に——狙いを、定めていた。
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そして——スライムたちが——各砲の、前に——レンズと、なって、配置に、つく。
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覚醒した——精鋭部隊も——突撃の、態勢を——整えた。
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「みんな……準備は、いい?」
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誠は——中央の、高台から——全体を——見渡した。
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「僕が……全体を、繋ぐ。何か、あったら……すぐ、対応する」
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スライムたちが——薄く、広がり——各部隊を——繋いでいく。
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誠を、中心に——全軍が——一つの、"繋がり"、で——結ばれた。
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「アルフレート様……。いつでも、いけます」
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「よし」
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アルフレートが——剣を——抜いた。
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「作戦を……開始する」
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「第一段階……光集束レールガン、一斉射撃!」
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一色の、号令が——響いた。
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スライムの、レンズが——太陽の光を——一斉に——集める。
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その、光が——数百門の——光集束レールガンに——注がれる。
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「撃てぇぇぇ!」
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——ドゴォォォォォォォォォォォォン!!!!!
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数百門の——光集束レールガンが——一斉に——火を、噴いた。
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光を、纏った——数百の、砲弾が——敵の、陣の——一点へと——殺到する。
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——ドオオオオオオオオン!!!
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凄まじい——爆発が——敵の、陣に——巻き起こった。
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「やった……! 敵が……次々、砕けていく……!」
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集中砲火を、浴びた——敵の、一点が——崩れ——そして——
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「風穴が……開いた……!」
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無数の、敵の、陣に——一筋の——"道"、が——こじ開けられた。
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「今だ! 第二段階……突撃部隊、発進!」
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アルフレートが——叫んだ。
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「行くぞ、みんな! 続け!」
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アルフレートを、先頭に——覚醒した、精鋭部隊が——一斉に——風穴へと——突撃した。
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グランデルが——翼で、空を、駆け。
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藤原が——龍の、姿で——突き進み。
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竜崎が——剣を、振るい。
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黒崎が——闇魔法で——道を、切り開く。
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「うおおおおお!」
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覚醒した、精鋭たちが——風穴を——駆け抜けていく。
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「みんな……! 頑張って……!」
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誠は——高台から——全体を——繋ぎ続けた。
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疲弊した、部隊には——覚醒の、力で——活力を、送り。
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連携が、乱れれば——即座に——繋ぎ直す。
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「順調だ……! このまま……本体まで……!」
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突撃部隊は——風穴を——突き進み——敵の、陣の——奥へ、奥へと——迫っていった。
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そして——ついに。
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その、奥に——それが——見えた。
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「あれが……敵の……"本体"……!」
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無数の、敵の——さらに、奥。
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一際——巨大な——"何か"、が——鎮座していた。
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その、姿を——初めて——目の当たりにして。
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皆は——言葉を——失った。
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その夜——ではなく——作戦の、最中。
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誠は——高台から——その、光景を——見つめていた。
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「あれが……本体……。あそこを、叩けば……終わる……!」
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だが——その、直後。
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"本体"、が——不気味に——脈動した。
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そして——
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——ゴゴゴゴゴ……
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大地を——揺るがす——不気味な、音が——響き始めた。
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「な……なんだ、この……音……!」
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嫌な——予感が——誠の、背筋を——駆け抜けた。
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「みんな……! 何か……来る……! 気をつけて……!」
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だが——その、警告は。
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間に合わなかった。
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その夜、誠は、祖父のノートに、こう書き加えた。
「決行の、朝。快晴で……光集束レールガンには、最高の条件だった。第一段階……数百門の、光集束レールガンで、一斉射撃。敵の陣の、一点に、集中砲火して……ついに、風穴を、開けた! 第二段階……アルフレート様を、先頭に、覚醒した、精鋭が、風穴へ、突撃。グランデルさん、藤原さん、竜崎、黒崎……皆が、風穴を、駆け抜けていく。僕は、高台から、全体を、繋ぎ続けた。順調だった。ついに……奥に、敵の、"本体"、が、見えた。一際、巨大な、何か。あそこを、叩けば……終わる。そう、思った、その、直後……本体が、脈動して……大地を、揺るがす、不気味な、音が……。何か、来る。嫌な、予感が、した。皆に、警告したけど……間に合わなかった。じいちゃん……何が、起きるんだ……」
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窓の外——裂けた、空と——二つの、月。
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まだこの時の誠は知らない。この、直後……敵の、"本体"、が……見せる、力こそが——皆が、想像すら、していなかった……"本当の、恐ろしさ"、で、あることを。
そして——それが……総力を、挙げた、この、作戦を……無残な……失敗へと……変えることも——今はまだ、知る由もなかった。




