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英雄は世界を救う。でも、世界を住みやすくするのは八百屋でした ~勇者も魔王も悪の組織も常連です~  作者: 伝説の男前
中間の山場

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第203話「広がる、戦線」

覚醒による——味方の、強化。



そして——光集束レールガンの——量産と、配備。



二つの、力によって——反撃は——各地へと——広がっていった。




これまでは——誠たちの、いる——一つの、戦線でしか——まともに、戦えなかった。




だが——今は——違う。





「東の、戦線から……報告です! 光集束レールガンで……敵を、五十、撃退!」




「南の、戦線も……覚醒した、部隊が……敵の、進行を、食い止めています!」





各地から——朗報が——次々と——届いた。




「すごい……! あちこちで……反撃が……成功してる……!」




誠は——感激した。






だが——戦線が、広がるにつれ——新たな、問題も——生まれた。




「田中。各地の、部隊を……覚醒させに……行かないと、いけない」




竜崎が——指摘した。




「でも……お前の、身体は……一つしか、ない。全部の、戦線を……回るのは……大変だぞ」





「そうか……」




誠は——考え込んだ。




覚醒させられるのは——誠、一人。




戦線が、広がれば——それだけ——誠の、負担も——増える。





「うーん……。どうすれば……」




その時——皆瀬が——ぽつり、と、言った。




「田中くん……。もしかしたら……"覚醒"、は……伝えられるかも」



「伝えられる?」




「うん。覚醒した、皆が……別の、誰かと……"全力で、向き合え"、ば……その、誰かも……覚醒するんじゃ、ないかな」





「あ……! 覚醒の、連鎖……!」




誠は——はっと、した。




以前、気づいた——覚醒が、覚醒を、呼ぶ——現象。




「そうか……! 僕が、覚醒させた、皆が……今度は……別の、皆を……覚醒させる……!」





早速——試してみることに、なった。




覚醒した、グランデルが——まだ、覚醒していない——別の、鬼族と——全力で——組み合う。




「行くで! 全力で……来い!」



「おう!」




——ゴォォォォッ!





「覚醒、した……!」




覚醒した、鬼族から——別の、鬼族へ——覚醒が——伝わったのだ。





「やった……! これで……僕が、いなくても……覚醒が……広がっていく……!」




誠は——歓喜した。






こうして——覚醒は——連鎖的に——各地へと——広がっていった。




誠が——最初の、"種火"、を、灯せば。




あとは——覚醒した、者たちが——次々と——仲間を、覚醒させ——その、輪が——どこまでも——広がっていく。





「これも……"繋がり"、の、力だ」




誠は——静かに、思った。




「僕、一人の、力じゃ……限界が、ある。でも……皆が……その、力を……次の、人へ、繋いでくれる」




「そうすれば……力は……無限に……広がっていく」






「田中」




アルフレートが——静かに、言った。




「お前は……"火"、のようだな」



「火?」




「一つの、火が……次々と……他の、火を、灯していく。そうして……闇を……照らしていく」




アルフレートは——静かに、続けた。




「お前が、灯した、"覚醒"、の、火は……今……この、世界、全体に……広がろうとしている」





誠は——その、言葉を——胸に、刻んだ。




「僕が……火……」




「そうだ。そして……その、火は……"繋がり"、によって……広がっていく。決して……一人では、消えない、火だ」





反撃の——輪は——着実に——広がっていた。




絶望に——覆われていた、世界に。




今——確かな——希望の、火が——灯り始めていた。





その夜、誠は、祖父のノートに、こう書き加えた。


「覚醒と、光集束レールガンで……反撃が、各地に、広がった。東でも、南でも……敵を、撃退してる、って、報告が、来る。でも……戦線が、広がると……僕、一人じゃ……全部の、部隊を、覚醒させに、回りきれない。そしたら……皆瀬さんが、"覚醒は、伝えられるかも"、って。覚醒した、皆が、別の、誰かと、全力で、向き合えば……その人も、覚醒する。試したら……グランデルさんが、別の、鬼族を、覚醒させられた! 覚醒の、連鎖だ。僕が、最初の、種火を、灯せば……あとは、皆が、次の人へ、繋いで……どこまでも、広がっていく。アルフレート様が、"お前は、火のようだ。お前が、灯した、覚醒の火が、世界全体に、広がろうとしてる"、って。僕、一人の力じゃ、ない。皆が、繋いでくれるから……力は、無限に、広がる。じいちゃん……希望の、火が……灯り始めたよ」



窓の外——裂けた、空と——二つの、月。



まだこの時の誠は知らない。この、"覚醒の、連鎖"、が——やがて……世界中の、あらゆる、種族を……一つに、繋ぐ……巨大な、"繋がり"、へと……育っていくことを。


そして——その、繋がりこそが……最後の、決戦で……敵の、"本体"、を、倒す……"繋がりの、陣"、の……礎に、なることも——今はまだ、知る由もなかった。

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