第201話「反撃の、狼煙」
全員を——一斉に、覚醒させる。
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その、力を——手に、入れた——誠たち。
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ついに——本格的な——反撃が——始まった。
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覚醒した——強大な、軍勢が——一斉に——敵に——立ち向かう。
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覚醒した、スライムの、レンズが——凄まじい、光線を——放ち。
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覚醒した、鬼族が——素早く——それを、運び。
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覚醒した、龍族が——空を——縦横無尽に——駆ける。
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——ヒュゴォォォォォォォッ! ヒュゴォォォォォォォッ!
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——パアン! パアン! パアン! パアン!
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敵が——次々と——撃ち落とされていく。
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「すごい……! 覚醒前とは……比べ物に、ならない……!」
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桜庭が——歓声を、上げた。
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「今日は……二百、倒せてる……! これまでの、最高記録よ!」
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「やった……! これなら……いける……!」
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誠は——手応えを——感じた。
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覚醒による——反撃は——確かに——効果を、上げていた。
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これまで——ジリ貧、だった、戦況が。
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少しずつ——互角に——近づいていく。
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「田中くん! 見て! 敵の、数……ほんの、少しだけど……減ってる、かも!」
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藤原が——偵察から、戻って——報告した。
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「本当!?」
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「うん! 今までは……補充の、方が、多かった。でも……今は……うちらの、反撃と……敵の、補充が……ほぼ、互角や!」
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一同に——歓喜が——広がった。
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「ついに……敵の、補充に……追いついた!」
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「あと少し……効率を、上げれば……敵の、数を……減らせる……!」
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長い——防衛戦の、絶望を——乗り越えて。
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ついに——反撃の——狼煙が——上がったのだ。
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「みんな……! よく、頑張ってくれた!」
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誠は——皆を、労った。
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「でも……油断は、しないで。ここからが……正念場だ」
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「そうやな。でも……田中くん」
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藤原が——微笑んだ。
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「なんか……久しぶりに……"前に、進んでる"、って……感じが、するわ」
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「うん……。そうだね」
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誠も——微笑んだ。
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その、夜。
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久しぶりに——皆が——誠の、出店に、集まり——束の間の、休息を——楽しんだ。
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「田中! 今日の、飯は、格別や!」
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「勝ってる、時の、飯は……美味いなぁ!」
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グランデルたちが——豪快に——笑う。
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「みんな……楽しそうだ」
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誠は——その、光景を、見て——温かい、気持ちに、なった。
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「こういう……何気ない、時間を……守りたいんだ」
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誠は——静かに、思った。
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「だから……僕は……戦う」
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だが——その、平和な、光景の、裏で。
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空の——敵は。
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依然として——少しずつ——"向き"、を——揃え続けていた。
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その、不気味な、"準備"、は。
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着実に——進行していた。
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その夜、誠は、祖父のノートに、こう書き加えた。
「全員を、覚醒させて……ついに、本格的な、反撃が、始まった。今日は、二百、倒せた。これまでの、最高記録だ。藤原さんが、"うちらの反撃と、敵の補充が、ほぼ、互角や"、って。ついに……敵の、補充に、追いついたんだ! あと少し、効率を、上げれば……敵の数を、減らせる。長い、防衛戦の、絶望を、乗り越えて……ついに、反撃の、狼煙が、上がった。夜は、久しぶりに、皆が、出店に、集まって……"勝ってる時の、飯は、美味い"、って、笑ってた。こういう……何気ない、時間を、守りたいんだ。だから、僕は、戦う。でも……油断は、しない。ここからが、正念場だ。それに……敵は、まだ、"向き"、を、揃え続けてる。あの、不気味な、準備は……着実に、進んでる。じいちゃん……前に、進めてる。でも……気を、抜いちゃ、いけないんだ」
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窓の外——裂けた、空と——二つの、月。
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まだこの時の誠は知らない。反撃が、軌道に、乗り始めた、この、時にこそ——敵が……その、"本当の、準備"、を……密かに……完成へと……近づけていたことを。
そして——その、"準備"、が、完了した、時……皆が……"本当の、敵"、の……恐ろしさを……思い知ることも——今はまだ、知る由もなかった。




