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英雄は世界を救う。でも、世界を住みやすくするのは八百屋でした ~勇者も魔王も悪の組織も常連です~  作者: 伝説の男前
防衛

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第187話「空へ、運ぶ」

翼を——取り戻した——鬼族。



そして——霧に、なれる——スライム。



この、二つを——組み合わせた——新しい、戦い方の——訓練が——始まった。




「鬼族の、皆さんが……空中で……位置を、保つ」




誠は——皆に——説明した。




「その、周りに……スライムの、皆さんが……霧で、集まって……レンズに、なる」




「必要な、時だけ……レンズを、作って……使ったら……また、霧に、戻って、待機する」





「なるほど……! それなら……いちいち……地上まで、運ぶ、必要が……なくなるな!」




グランデルが——翼を、はためかせながら——言った。






早速——訓練が——始まった。




鬼族が——空中に——整然と——並ぶ。




その、周りに——スライムの、霧が——ゆっくりと——集まってくる。





「皆……! 鬼族の、皆さんを、目印に……集まって……!」




皆瀬の、号令で——霧が——鬼族の、周りに——凝集していく。




そして——少しずつ——レンズの、形を——作り始めた。





「おお……! さっきより……ずっと、安定してる!」




誠は——歓声を、上げた。




鬼族が——"骨組み"、として——支えることで。




スライムの、霧は——風に、流されず——綺麗な、レンズの、形を——保てるように、なった。





「これだ……! これなら……いける!」






だが——訓練は——順調とは——いかなかった。




「くっ……! 鬼族の、位置が……ズレると……レンズも、歪む!」




鬼族と、スライムの——連携は——想像以上に——難しかった。





鬼族が——少しでも——位置を、ずらせば——レンズの、形が——崩れる。




スライムが——集まる、速度が、遅ければ——好機を——逃してしまう。





「二つの、種族が……ぴったり……息を、合わせないと……ダメなんだ」




誠は——考え込んだ。





「田中くん……。難しいよ……」




皆瀬が——弱音を——吐いた。




「鬼族の、皆さんの……動きに……合わせるのが……なかなか……」





「焦らないで」




誠は——優しく、言った。




「じいちゃんの、教え……覚えてる? "地味なことを……丁寧に、飽きずに、続けろ"」




「難しい、連携ほど……何度も、何度も……繰り返して……身体に、覚え込ませるんだ」





こうして——鬼族と、スライムは——来る日も、来る日も——連携の、訓練を——重ねた。




最初は——ぎこちなかった、動きも。




少しずつ——少しずつ——噛み合っていった。





「今の……! いい、感じだった!」



「もう一回! 今度は……もっと、速く!」





誠は——その、間を——駆け回り——両者を——繋いだ。




「鬼族の、皆さん! もう少し……右へ! スライムの、皆さん! 集まる、タイミングを……合わせて!」





誠が——間に、立って——調整する、ことで。




二つの、種族の、連携は——徐々に——形に、なっていった。






そして——数日後。




ついに——空中で——鬼族に、支えられた——巨大な、レンズが——完成した。




「できた……! 空中で……安定した、レンズが……!」





その、レンズで——太陽の光を、集め——敵に、放つ。




——ヒュゴォォォォォッ!





——パアン! パアン!





敵が——次々と——撃ち落とされた。




「やった……! 運ぶ、手間なしで……戦える!」





これまで——運搬に、費やしていた——膨大な、時間と、労力。




それが——大幅に——削減された。




反撃の、効率は——飛躍的に——上がった。





「すごい……! 皆の、力が……また一つ……繋がった!」




誠は——感激した。




鬼族の、翼。スライムの、霧。そして……両者を、繋ぐ、連携。




それが——一つに、なって——新しい、力を——生み出したのだ。





その夜、誠は、祖父のノートに、こう書き加えた。


「鬼族の、翼と、スライムの、霧を、組み合わせた、訓練を、始めた。鬼族が、空中で、骨組みに、なって……その、周りに、スライムの、霧が、集まって、レンズに、なる。使ったら、また、霧に、戻って、待機。これなら、地上まで、運ぶ、必要が、ない。でも……鬼族と、スライムの、連携が、想像以上に、難しくて……鬼族が、少し、ズレると、レンズが、歪む。皆瀬さんも、弱音を、吐いた。でも……じいちゃんの、教え、"地味なことを、丁寧に、飽きずに、続けろ"。何度も、繰り返して、僕が、間に、立って、調整して……数日後、ついに、空中で、安定した、巨大な、レンズが、完成した! 運ぶ手間なしで、戦える! 効率が、飛躍的に、上がった。鬼族の、翼、スライムの、霧、両者を、繋ぐ、連携……皆の力が、また一つ、繋がって、新しい力を、生んだ。じいちゃん……繋がりは、どこまでも、大きくなっていくんだ」



窓の外——裂けた、空。



まだこの時の誠は知らない。この、"空中に、留まる、巨大な、レンズ"、が——やがて……決戦で……空、全体を、覆う……途方もない、規模へと……成長していくことを。


そして——それを、可能にするのが……彼の、"覚醒"、の、力で、あることも——今はまだ、知る由もなかった。

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