表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
英雄は世界を救う。でも、世界を住みやすくするのは八百屋でした ~勇者も魔王も悪の組織も常連です~  作者: 伝説の男前
防衛

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
163/466

第161話「撃っても、届かない」

長い、防衛戦が——始まった。



まず——誠たちが、頼ったのは——帝国の、レールガンだった。



一色が——各地の、砲台から——連日——反撃を、続けていた。




——ドゴォォォン! ドゴォォォン!




砲弾が——次々と——天へ——放たれる。




だが——




「くそっ……! また、届かない!」




砲兵たちの——悲鳴が——上がった。





砲弾は——遥か、上空へ——駆け上るものの。




敵に、届く——寸前で——力尽き——落ちてくる。





「陛下……。やはり……敵が、高度を、上げてから……ほとんど、届きません」




側近の、報告に——一色は——唇を、噛んだ。




「あと……少しなのに……」





かつては——敵に、届いていた、レールガン。




だが——敵が——学習し——高度を、上げてからは——ほとんどの、砲弾が——届かなくなっていた。





「射程を……伸ばすしか、ない。でも……」




一色は——設計図を——睨んだ。




「レールガンの、射程を、伸ばすには……大幅な、改良が……必要。それには……時間も……資源も……」






その、報せは——誠のもとにも——届いた。




「レールガンが……ほとんど、届かなくなってる……」




誠は——顔を、曇らせた。




「せっかくの……反撃の、手段、なのに」





「田中」




アルフレートが——静かに、言った。




「レールガンだけに……頼るのは……危険だ」



「はい……」




「他の……反撃の、手段を……確立せねば、ならん」





誠は——頷いた。




「そうですね。スライム族の……"鏡"、を……早く、試さないと」






だが——その、"鏡"、の、反射も——簡単では、なかった。




「田中くん……。やってみたけど……うまく、いかないの」




皆瀬が——申し訳なさそうに、揺れた。




「私たちの、身体で……光を、跳ね返そうと、しても……力が、弱すぎて……敵の、光の柱に……押し負けちゃうの」





「押し負ける……」




誠は——考え込んだ。




敵の、光の柱は——凄まじい、威力を——持っている。




スライム、一匹の——小さな、身体では——とても——跳ね返せなかった。





「どうすれば……もっと、強く……跳ね返せるか……」




誠は——必死に——考えた。





その時——森川の、言葉が——蘇った。




「"小さき、者、群れて……大きな、力と、なれ"……」





「そうだ……! 一匹じゃ、無理でも……」




誠は——はっと、した。




「皆瀬さん! スライムの、皆さんが……たくさん、集まって……一つの、大きな、"鏡"、に……なったら、どうかな!」





皆瀬は——きょとん、とした。




「たくさん、集まって……一つの、鏡に……?」



「うん! 一匹の、力は、弱くても……皆で、集まれば……もっと、大きくて……強い、鏡に、なるはずだ!」





皆瀬は——少し、考えた。




「私たちは……集合意識、だから……皆で、集まって、一つに、なるのは……得意、かも」




「やってみる……価値は、あるよ!」





一匹では——届かない、力も。




群れれば——大きな、力に、なる。




その、可能性に——誠は——希望を、見出した。





「よし……! 試してみよう! スライムの、皆さんが……集まって……大きな、鏡に、なれるか!」





レールガンが——届かない、絶望の中。




新たな——反撃の、糸口が——見え始めていた。





その夜、誠は、祖父のノートに、こう書き加えた。


「防衛戦が、始まった。でも……レールガンが、敵が、高度を、上げてから……ほとんど、届かなくなってる。一色さんも、悔しthat がってた。射程を、伸ばすには、時間も、資源も、かかる。だから……他の、手段を、確立しないと。スライムの、"鏡"、を、試したけど……一匹の、身体じゃ、力が、弱くて、敵の、光に、押し負けちゃう。でも……森川の、言葉を、思い出した。"小さき者、群れて、大きな力となれ"。そうだ。一匹じゃ、無理でも……スライムの、皆が、たくさん、集まって……一つの、大きな、鏡に、なったら……? 皆瀬さんも、"集合意識だから、一つになるのは、得意かも"、って。じいちゃん……一匹の、力は、弱くても……群れれば、大きな力に、なる。これも……"繋がり"、だ。反撃の、糸口が……見えてきたよ」



窓の外——裂けた、空。



まだこの時の誠は知らない。スライムたちが……群れて、一つの、"大きな、鏡"、に、なる、という、発想が——反撃への……大きな、突破口に、なることを。


そして——その、"鏡"、が……単に、跳ね返す、だけでは、ない……もっと、大きな、可能性を……秘めていることも——今はまだ、知る由もなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ