第145話「集まる、仲間たち」
夜襲の、被害から——立ち直る、間もなく。
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誠は——動き始めた。
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「皆瀬さんに、"鏡"、の話を、聞きに、行く。でも……その前に」
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誠は——思った。
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「バラバラに、動いていては……間に合わない。皆に……一度、集まってもらおう」
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誠は——各地の、仲間たちに——呼びかけた。
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「一度……皆で、集まって、ほしい。それぞれが、知っていること……できることを……持ち寄って、話し合いたい」
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その、呼びかけに——仲間たちは——次々と——応えた。
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集合場所に、選ばれたのは——比較的、被害の、少ない——ある、高原だった。
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そこに——次々と——仲間たちが——集まってきた。
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まず——アルフレート。
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「田中。皆を、集めるとは……良い、判断だ」
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龍の、姿の——藤原。
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「田中くん! 龍族の、若い衆も……何人か、連れてきたで!」
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鬼族を、率いた——グランデル。
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「わははは! 田中! ワシら、鬼族……総出で、来たで!」
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守り竜団を、率いた——竜崎。
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「田中! 避難民の、護衛は……部下に、任せてきた。俺も、力を、貸すぜ!」
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闇魔法使いの——黒崎。
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「フッ……我が、闇の、力……存分に、使うがいい」
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虫人族の、群れを、連れた——森川。
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「田中。虫人族の、偵察部隊……いつでも、動けるよ」
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そして——スライムの、姿の——皆瀬。
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「田中くん……。私も、来たよ。皆で……何か、できるなら……」
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さらに——鉱物の、宮田。学者の、桜庭。
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そして——忍者の里からは——あの、忍びが——静かに、姿を、現した。
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「頭領の、名代として……参りました」
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高原に——かつてない——顔ぶれが——揃った。
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種族も。立場も。バラバラの——者たち。
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だが——皆——誠を、中心に——一つの、場所に——集まっていた。
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「みんな……来てくれて、ありがとう」
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誠は——集まった、仲間たちを——見渡した。
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胸が——熱くなった。
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「すごい……。こんなに……たくさんの、仲間が……」
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かつては——バラバラだった、者たち。
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種族の、垣根を、越えて。本来なら——決して、交わらない、はずの、者たち。
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それが——今——一つに——集まっている。
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「田中」
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アルフレートが——静かに、言った。
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「見ろ。これが……お前が、これまで、繋いできた……"繋がり"、だ」
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誠は——はっと、した。
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「僕が……繋いできた……」
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「そうだ。お前が、一人一人と……地道に、築いてきた、"縁"、が……今、こうして……一つの、力に、なろうと、している」
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誠は——集まった、仲間たちを——改めて、見渡した。
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龍。鬼。スライム。虫人。忍者。傭兵。魔法使い。学者。そして——勇者。
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これほど——多様な、力が——一堂に——会している。
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「もしかしたら……」
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誠の、胸に——ある、予感が——芽生えた。
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「この、皆の、力を……一つに、繋げられたら……あの、絶望的な、敵にも……」
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まだ——それが——どういう、形に、なるのかは——分からない。
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だが——確かな——手応えが——あった。
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「みんな」
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誠は——皆に——呼びかけた。
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「一人一人の、力は……あの、敵の、前では……小さいかもしれない」
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「でも……皆で、力を、合わせれば……きっと……何か、できるはずだ」
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「だから……今日は……皆の、知恵と、力を……持ち寄って、ほしい」
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仲間たちは——静かに——頷いた。
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「おう! 何でも、言うてくれ!」
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「田中くんの、ためなら……何でも、するよ」
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「我が、力……存分に、使うがいい」
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こうして——バラバラだった、力が——一つの、場所に——集い。
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反撃への——最初の、"会議"、が——始まろうとしていた。
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その夜、誠は、祖父のノートに、こう書き加えた。
「今日、皆に、呼びかけて……一箇所に、集まってもらった。すごい、顔ぶれだった。アルフレート様、藤原さん、グランデルさん、竜崎、黒崎、森川、皆瀬さん、宮田、桜庭さん、忍者さん……。龍も、鬼も、スライムも、虫人も、忍者も……種族も、立場も、バラバラの、皆が、一つの場所に、集まった。アルフレート様が、"これが、お前が、繋いできた、繋がりだ"、って。僕が……地道に、築いてきた、縁が……今、一つの、力に、なろうとしてる。まだ、どんな形に、なるか、分からない。でも……この、皆の力を、一つに、繋げられたら……あの敵にも、きっと、何か、できる。そんな、予感が、するんだ。じいちゃん……明日から……皆で、知恵を、持ち寄る。反撃の、始まりだ」
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窓の外——裂けた、空。
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だが——高原には——集まった、仲間たちの——灯りが——温かく、灯っていた。
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まだこの時の誠は知らない。この、"集まり"、こそが——やがて——世界を、救う、"繋がりの、陣"、の……原型に、なることを。
そして——それぞれの、種族が、持ち寄る、"伝承"、が——反撃への、道を……照らし出すことも——今はまだ、知る由もなかった。




