第2章:暴君の響宴と五つの星からの警報音
初めまして、ご覧いただきありがとうございます!
本格SF軍事小説『オーロラ帝国(UNCIA)』の執筆を開始いたしました。
実は私、ベトナム出身の若い作家で、日本の小説プラットフォームに挑戦してみたいという思いから、母国語で書いた原作を日本語に翻訳しながら公開しています。
日本での公開は始まったばかりですが、これから数日間はオープニングとして連 and 連続でエピソードをお届けする予定です!
【今後の更新スケジュール】
今後は「毎週月曜日・木曜日・日曜日」の週3回、日本時間の18:00頃に定期更新していきます。
不慣れな点や日本語の表現に至らない部分もあるかと思いますが、温かい目で読んでいただければ幸いです。
スケールアップしたSF戦場をお届けしますので、ぜひお楽しみください!
皆様からの温かい応援(ブックマーク登録や評価★★★★★)をよろしくお願いいたします!
オーロラ帝国(UNCIA)――20万2026年もの長きにわたり存在し続ける、法と秩序の天国へようこそ。ここは偉大なSF科学技術で知られ、鋼の意志をもって星々を征服してきた場所である。そして、行政書類にたった一つのタイピングミスを5年間放置しただけで、漆黒の制服をまとった「オーロラ・ゼロ」の隊員たちが親切にも宇宙空間へ直行する一方通行チケットをプレゼントし、流星群を観賞させてくれる場所でもある。ああ、飛んでいく前に検察庁の死刑判決を聞く心の準備をお忘れなく! なんと言ってもこの帝国では法律が厳格であり……厳格すぎるあまり、法を作る本人すら自分が何の罪を犯したのか分かっていないことすらあるのだから!
だが待ってほしい。どんな宴も最高潮へと向かうものだ。惑星5561での「泣き笑いのコント」と怒涛の脱衣ドリフト劇を経て、帝国全体の空は突如として滅びの色を帯びた真紅の光に包まれた。
今朝早く、人工の霧がまだ宇宙環から晴れきらぬうちに、皇帝ミナモト・ヒユキの玉座から直接、身の毛もよだつ命令が全宇宙へ発せられた――帝国の中心星系に属する主要5惑星全域を対象とした、歴史を揺るがす大粛清命令である!
鉄血の挟み撃ちと天才児たちのゲーム
権力のピラミッドの頂点を見上げてほしい。そこには不滅の皇帝ミナモト・ヒユキの玉座がある。無邪気な少年の顔を持ちながら、頭の中は無意味な「お騒がせネタ」でいっぱいの暴君だ。彼の傍らには副皇帝クジョウ・リンが寄り添い、その左右を固める強力な両腕――キザキ・レン(軍事統括)とキサラギ・ソラ(内政・民政統括)が控えている。
だが、最も興味深い事実をお教えしよう。この広大な帝国のトップ機構を動かしているのは……なんと「子供たち」なのだ! そう、「戦場の神童」グループ(14〜17歳)から「統帥」グループ(24〜26歳)に至るまで、乳臭さの残る若い顔ぶれでありながら、宇宙艦隊と核のボタンを握っている。若く、才能に溢れ、そして同時にゾッとするほど冷徹な頭脳の持ち主たちだ。
そして、この天才チビっ子たちが互いに噛み合い、謀反を起こさないよう、帝国は日本の武士道精神と厳格な民主的集中制を融合させた完璧な挟み撃ち構造を築き上げた。
【左腕――軍事&宇宙戦争】
キザキ・レンを筆頭に、10名の若き士官と100名の優秀な指揮官で構成される。銃器、艦隊、戦場を管理する部門だ。だが横暴は許されない! 軍律検査委員会(軍事検察庁モデル)をはじめ、安全保障・兵器・紀律の各委員会が昼夜を問わず監視の目を光らせている。権力を乱用し無差別に殺戮を行おうものなら、出頭命令と死刑判決が待っているのだ!
【右腕――民政・内政・外交】
キサラギ・ソラが統括。民衆の衣食住と社会福祉を担う。若き官僚たちに国民が虐げられないよう、最高人民検察庁および監査・社会福祉委員会が最高審判としてフル稼働している。
しかし、その挟み撃ち構造すら霞む、最も恐ろしい「ダモクレスの剣」が存在する。それが「最高倫理委員会」だ。彼らは左腕・右腕の枠外に位置し、ただ一人――ヒユキ皇帝からの直接の勅令以外の命令を受けない。委員会に所属する若き裁判官たちは、戦場での心理検査、脱走兵の粛清権を持ち、特に人道を超えた独裁的思考を展開しようとする士官の戦術を拒否権で踏み潰す権利を有している。
嵐の目における警報音
その政治の嵐の渦中において、一人の象徴的な人物が頭角を現していた。ミナモト・ノ・イユキ(14〜15歳)――皇帝の従甥であり、皇族の血を引くメカニック兼戦略の天才だ。軍事科学の名門に生まれ、叔父である皇帝から盲目的に溺愛されながらも、イユキは常に「10の誓い」、倫理委員会の監視、そして苛烈な法律の挟み撃ちに怯えながら暮らしていた。
その時、ゼロ部隊の中央オフィスにて、赤く光る警報音が主要5惑星全体にけたたましく響き渡った。ヒユキの粛清勅令が正式に発動されたのだ。オーロラ・ゼロの直接指揮下にある特殊戦闘艦隊が一斉に出撃し、各省庁の首脳部、腐敗官僚の邸宅、そして貧しい民の金を着服していた悪党どもを包囲し始めた。
「おい、イユキ……!」
12歳の助手少年が顔を引きつらせ、青ざめた表情でイユキの執務室へと駆け込んできた。ホログラム画面に映し出された全体状況を見つめながら叫ぶ。
「主要5惑星のすべてが……オーロラ・ゼロによって完全に封鎖されたぞ! 今回の君の叔父さん、本気でヤバい大仕掛けに出てきた!」
ミナモト・ノ・イユキは執務デスクから静かに立ち上がった。強化ガラスの窓の向こう、数百隻の戦艦が雲海を切り裂きマクロ粛清を開始する宇宙空間を、鋭い眼差しで見つめる。彼は拳を強く握り締め、心の中で悟った。この瞬間から、20万2026年の歴史を持つこの帝国で、安眠できる者は誰一人としていなくなるのだと。
イユキは軽く眉をひそめ、腕を組んで広大な外の宇宙を見つめながら、静かに推測を口にした。
「この中心5惑星に深く根を張る汚職派閥の規模と深度を見るに……ミクロとマクロにわたる大粛清はかなり長引くはずだ。どれほどスムーズに進んだとしても、すべてを削ぎ落としてゼロから組織を作り直すには、三、四年はかかるだろうな」
言葉が終わるか終わらないかのうちに、聞き覚えのある声がすぐ隣から響いた。
ミナモト・ヒユキはいつの間にか甥のすぐ脇に立っており、その唇には薄っすらと邪悪で、しかし恐ろしいほどの自信をたたえた笑みを浮かべていた。皇帝は優雅に首を振り、訂正した。
「三、年間だって? 我が愛しい甥よ、そんな大雑把な予測じゃ大外れだよ!」
ヒユキは目を細めて満面の笑みを浮かべ、三本の指を立てて軽やかに振ってみせた。
「訂正させてね。この中心5惑星全体と主要政府機関の粛清……実はたったの3ヶ月で終わらせる予定なんだから!」
「3ヶ月」という数字を聞いた瞬間、ミナモト・ノ・イユキの真剣だった表情は完全にフリーズした。見開かれた両目、開いた口が塞がらないとはまさにこのことだった。自分の耳を疑うしかなかった。
3ヶ月だって!? オーロラ帝国の規模がどれほど巨大か分かっているのか! 地球上の普通の国家などではない。太陽系最大のガス惑星である木星に匹敵するサイズの巨大惑星が5つも集まった超宇宙連合なのだ!
主要惑星たった一つの人口だけで、現実の地球の人口の数千倍、いや数万倍に達する。それに加えて数千億の宇宙ステーション、艦隊、そして20万2026年の歴史の中でクモの巣のように張り巡らされた官僚機構が存在するのだ。
それなのに、あの「お騒がせ」皇帝の叔父は、木星5個分に相当するその巨大な政府機構から腐敗官僚を根こそぎ掃除し、解体して再構築する作業を……たった3ヶ月という短期間でやり遂げようというのか!?
一体全体どうやったら、千年の進化に相当する恐ろしい作業量を、普通の人間が3ヶ月でこなせるというのだ!
硬直し、石化し、完全に言葉を失った甥の表情を見て、ヒユキはますます面白そうに警戒警報の赤い光が眩しく照らす艦内で高らかに笑い、イユキの肩を思い切り叩いた。超スピードの大粛清のカウントダウンが、正式に始まったのだ!
皇帝ミナモト・ヒユキの「3ヶ月」という宣言が終わるや否や、全域警報のサイレンが中心5惑星――総人口数兆人に達する木星級の巨大天体群――に耳をつんざくばかりに響き渡った。
瞬く間に、5惑星に存在するすべての政府機関、官僚の邸宅、行政管理タワーが例外なく一斉に封鎖された。
中心星系の空は、数万隻の戦艦の影によって暗転した。中央直属の国家警備隊――皇帝に絶対の忠誠を誓う戦闘機械群――が怒涛の如く押し寄せ、路地という路地、宇宙ステーションというステーションを隙間なく包囲した。
そして最も恐ろしいのは、「オーロラ・ゼロ」の登場だった。オーロラ帝国で最も好戦的で、冷酷かつ効率的な精鋭部隊だ。彼らは交渉も警告もせず、直接首脳部へと踏み込み、機密書類を片っ端からひっくり返した。
帝国の権力のピラミッドの頂点に立つ中央タワー――その内部の総指揮会議室の空気は、息が詰まるほど重く淀んでいた。
オーロラ・ゼロ所属の数千、数万の高級士官たちが、最先端の量子コンピューターが並ぶデスクの前に背筋を伸ばして座っている。彼らの前には、ドーム状の壁一面を占める巨大なホログラムスクリーンが広がり、システム内の反乱・国家叛逆の疑いがある対象者のデータ、ソースコード、情報が密密と表示されていた。
一人の若い指揮士官がメインキーボードを軽く叩いた。即座に、予算流用と行政データの自動分析アルゴリズムが、5惑星全体の広大なネットワークをスキャンしていく。
ジャッ……ジャッ……
大画面上で、集計数字が目まぐるしいスピードで跳ね上がり、出席者全員の背筋を凍らせる数値でピタリと止まった。
【22,209,400,000人】
222億人以上!
それが、システムによって弾き出された「問題あり」とされる対象の総数だった。誰もが想像を絶する恐ろしい数字だ。しかし、最も恐ろしいのは、この222億人という数字がまだ詳細に分類されていない点にあった。この中に、名利に目が眩んで国家予算を着服しただけの者がどれだけいて、汚職に手を染めた者がどれだけいて、そして玉座を倒そうと画策する本当の「叛逆の芽」がどれだけ潜んでいるのか?
司令室は死のような静寂に包まれた。数万のオーロラ・ゼロ士官の目が巨大スクリーンに釘付けになる。
木星規模の巨大人口を対象とし、222億人の容疑者をわずか3ヶ月で洗い出すマクロ大粛清が、この瞬間正式に火ぶたを切られたのだ!
222億という容疑者数が巨大ホログラム画面を埋め尽くした直後、場面は中心惑星の権力タワー最深部に位置する最高級会議室へと切り替わった。
室内の空気は荘厳で息苦しいものの、どこか異様な雰囲気が漂っていた。銀河の光を反射する強化ガラスの長テーブルの周囲には、帝国の最高頭脳たちが顔を揃えていた。左腕(軍事)と右腕(内政・民政)を担うエリート世代の若き士官たち、そして両腕を支える20名の優秀な助手たちだ。全員が直立不動の姿勢で、緊張した面持ちで大粛清作戦の動向を見守っていた。
指揮テーブルのすぐ脇には、オーロラ帝国の副皇帝――クジョウ・リンが腕を組み、画面上で躍動する膨大なデータを見つめていた。
一般的な官僚のような遠遠な威厳とは異なり、クジョウ・リンは皇帝ミナモト・ヒユキの隣へと歩み寄った。その瞳には、国家のために連日連夜働き詰めになっている者に特有の、心配と疲労の色が濃く滲んでいた。知っておくべきは、冷徹な政治的仮面と玉座の裏で、クジョウ・リンこそがヒユキの最も親しい親友であり、歴史の長い道のりを共に歩んできた生死を共にする理解者だということだ。
クジョウ・リンは小さくため息をつき、夜更かしで少し乱れた髪を手で軽く撫で上げると、低く温かい、しかし責めるような痛切な声をかけた。
「おい、ヒユキ……本当にお前自身でこの政府機構の清掃という泥沼に手を突っ込むつもりか? 正直、過労で倒れるぞ」
副皇帝はヒユキのどこか恐ろしいほど落ち着き払った顔色を盗み見ると、声を落として諫めた。
「最近のお前の健康状態とコンディションを見てみろよ。どこに余裕があるっていうんだ? この222億人の犯罪者リストを研究するために夜更かしして早起きして……下手をすれば、汚職役人を掃除し終わる前に、お前自身が玉座の上で突然死して倒れることになるぞ。分かってるのか?」
親友である副皇帝リンからの身体と過労を気遣う温かい助言を聞いた皇帝ミナモト・ヒユキの表情は、感動するどころか、逆に……実に「お騒がせ」な悪ガキの輝きを帯び始めた。
ヒユキはパチパチと瞬きをし、口元にニヤリと独特の意地悪な笑みを浮かべると、図々しく甘えるような声で言い放った。
「おや……僕の心配をしてくれてるのかな、愛しのクジョウ・リン? 僕のこの数千年の命をそこまで心配してくれるんなら……じゃあ、こうしようよ!」
そう言いながら、ヒユキは親友の肩に手を回し、甘い声で唆した。
「いっそのこと、僕は引退しちゃおうかな? この222億人の犯罪者を一掃する面倒な仕事、全部丸ごと君一人に引き継いじゃうってのはどうだい、親友?」
リンは最初は穏やかな表情で抵抗し、さらに二言三言説得しようとしていた。しかし、「仕事を全部お前一人に任せる」という言葉を聞いた瞬間、副皇帝の唇に浮かんでいた爽やかな笑みが固まった。リンの目が危険に細められ、周囲に殺気が漂い始める。
親友が正気に戻って毒づく間すら与えず、ヒユキは素早く不滅者の特殊能力を発動させる呪文を呟いた。
ボムッ!
ほんの一瞬のうちに細胞が自己調整され、14歳の美少年の姿がみるみる縮んでいく。ヒユキはあっという間に変身し……乳臭さの残る7歳の男の子の姿に戻ってしまった! 100名の若き士官と20名の助手が呆然と見守る中、最高高級会議室の中央にポツンと立ち尽くす7歳児!
なんのことはない。「体が弱っている」というアピールは、このいい加減な皇帝が仕事から逃げ出し、7歳児の姿になって遊び回るための完璧な口実で作られたものだったのだ! 222億人の容疑者という超ド級の残務処理を親友になすりつけて!
目の前で子供に変身してズラかろうとする親友の姿を見て、リンの「爽やか」な笑みは木っ端微塵に砕け散った。副皇帝の額に青筋がピキピキと浮かび上がり、顔は鍋の底のように真っ黒になった。
周囲の士官や助手たちは息を呑み、指一本動かすことすらできなかった。今の副皇帝の怒りがどれほど恐ろしいか、全員が痛いほど理解していたからだ。
クジョウ・リンは去っていこうとするヒユキの小さな後ろ姿を睨みつけ、ついに耐えきれなくなって、一字一字を噛み締めるように万年の親友の顔面に怒声を浴びせた!
「この……天罰食らいのクソ野郎! お前の母ちゃんでてこい! ミナモト・ヒユキ、この最低のド畜生がぁぁぁぁぁ!!」
副皇帝クジョウ・リンの怒りの咆哮と「隙のない」罵倒が響き渡った後、会議室の重苦しく緊張した空気は一転して奇妙な静寂に包まれた。
しかし、その静寂はわずか3秒しか持たなかった。同じく大物である二人――キザキ・レン(左腕・軍事代表)とキサラギ・ソラ(右腕・内政代表)によって打ち破られたからだ。
子供の姿になってうまく逃げようとする皇帝を見て、両腕のトップに立つ二人の高級士官は即座に一歩前へ出た。皇帝の威厳にも副皇帝の怒りにもまるで怯むことなく、二人は呆れ果てたため息を合わせ、親友の罵倒に便乗して悲惨な歌を奏で始めた。
「その通りです、陛下……」
キザキ・レンは肩をすくめ、不満全開の顔を作った。
「僕らの今月の給料、まだ査定も振り込みもされてないんですよ! ボスが仕事から逃げて予算を着服してばかりじゃ、マジでやってられませんよ、ミナモト・ヒユキさん!」
隣のキサラギ・ソラも腕を組み、口を尖らせて追唱した。
「まったくです。木星サイズの巨大システムと222億件の犯罪書類を抱えて死ぬ気で働いてるのに、お給料はボスの未来並みに真っ暗。このまま逃走を図るなら、僕ら即座に……権利主張のストライキ申請を出させていただきますからね!」
二人の高級士官による給料請求の連携プレイに対し、皇帝ミナモト・ヒユキ(7歳児バージョン)は少しも動じなかった。彼は背中で手を組み、思案するような仕草を見せると、ゆっくりと顔を上げ、口元に極めて邪悪なニヤリ笑いを浮かべた。
会議室内は再び完璧な静寂に包まれた。針が落ちる音すら聞こえそうなほど張り詰めた空気の中、全員の視線が最高至尊へと注がれ、この「給料請求ストライキ」をどう処理するのかを固唾を呑んで見守っていた。
ヒユキは優雅に瞬きをすると、可憐だが極めて殺傷能力の高い声を響かせた。
「そっかあ……二人に言われて思い出したよ。確かに僕、二人の給料を滞納してたね」
キザキ・レンとキサラギ・ソラは一瞬固まり、勝ち誇ったように目を合わせ、「この給料請求作戦で暴君を妥協させられた」と密かに思っていた。
だが、二人が歓喜に浸る間もなく、ヒユキは追撃の一言を放った。
「でもさ……二人も僕にいろいろ借りがあったよね? どれどれ……」
皇帝は目を細め、指を折って計算する素振りを見せた。
「大量の申請書類に、個人邸宅の建設許可申請、それに二人で裏で兵器パーツを購入するための予算承認申請書……まだ僕のデスクの上でカビが生えたままサインしてないよね?」
ヒユキは顎を突き出し、権威たっぷりにあざ笑った。
「きっちり計算するとさ……給料の未払いは後回しにできるけど、二人の規程違反、法律の抜け穴を使った違法建築、財産隠匿の申請書を検察庁に提出したら……二人ともオーロラ・ゼロの隊員と一緒に流星群を見に行く資格が、何十回分もゲットできちゃうんじゃないかな?」
ドカン!
放たれた言葉は、キザキ・レンとキサラギ・ソラへの致命的な一撃となった。
会議室全体がゾッとするほどの静寂に包まれた。先ほどまで堂々と給料を請求していた二人の天才士官は、顔から血の気が引き、完全に言葉を失って滝のような冷や汗を流し、一言も発することができなくなった。
「給料請求」の罠は見事に返り討ちに遭ったのだ! 部下二人の言葉を失った様子を見て、ヒユキは満足げに高笑いし、うまくズラかろうとした――その時、会議室内の雰囲気が突如として変化した。戦略情報システムからの不可視の冷たい圧力が、部屋全体へと広がり始めたのだ……
規程違反の申請書をすべて握られていることに気づき、顔を蒼白にして固まる二人に対し、皇帝ミナモト・ヒユキ(7歳児)は優雅に腕を組み、極めて慈愛に満ちた、しかし挑発に満ちた笑みを浮かべた。
コホンと軽く咳払いをすると、彼は悪びれもせずに言い放った。
「まあまあ……二人とも僕が幼い頃からこの手で可愛がり、訓練し、育て上げた部下だからね。僕は慈悲深いから、二人の命は助けてあげるよ!」
ヒユキはウィンクしてみせ、いかにも寛大な表情を作った。
「それにさ、安心しなよ。僕のダブル標準はすごくレベルが高いんだ。外の汚職役人が法を破れば首を跳ねるけど、二人は僕の側近なんだから、そんなことするわけないじゃない?」
ここまでの言葉を聞いて、キザキ・レンとキサラギ・ソラは胸を撫でおろし、「少なくとも暴君にはまだ仲間としての情がある」と密かに思った。
しかし、二人が胸を撫でおろす間もなく、ヒユキは二人を絶望へ突き落とす追い打ちの一言を放った。
「あ、でもね、思い出しちゃった……二人とも健康管理には気をつけてね。昨日の夜、監視システムがたまたま休憩室を通りかかった時……二人が素裸で一緒に寝ているのが映ってたんだよね!」
皇帝は首をかしげ、罪のない瞳をパチパチさせながら、平然と問いかけた。
「で、結局のところ、昨日の夜二人が抱き合って密着してたのは……何か怪しいことでもコソコソやってたのかな?」
ドカン!
またしても爆弾が会議室の中央で炸裂した。
周囲にいた100名の若き士官と20名の助手たちは、それを聞いた瞬間目を見開き、口ぐうの音も出ず固まった。数拾対の視線が一斉にキザキ・レンとキサラギ・ソラへ向けられ、そこには「陰謀論」と好奇の目が満ち満ちていた。
一方、キザキ・レン(左腕)とキサラギ・ソラ(右腕)の二人は――先ほどまで威風堂々と給料を要求していたのに――耳の穴まで真っ赤になり、穴があったら入りたいほどの羞恥に震えた。正気を取り戻した瞬間、恥ずかしさのあまり逆上し、絶望の叫びを上げた!
「ミナモト・ヒユキ!! 白昼堂々、言いがかりをつけて僕らの名誉を傷つけるなあああ!!」
照れ隠しに激怒する二人の叫び声に対しても、皇帝ミナモト・ヒユキ(7歳児)は恐れるどころか、腹を抱えて大笑いした。彼は裾を軽く払い、致命的な追撃を加えた。
「言い逃れなんて無理だよ! だって僕、バッチリ証拠写真もフルHD動画も持ってるもんね!」
そう言いながら、ヒユキは個人用タブレットを操作し、「決定的な証拠」を突きつける素振りを見せた。
「二人って運命の糸で結ばれてるんじゃない? 身長も同じくらいだし、年齢も14〜15歳と同世代だし。それに……本当はお互いに『気がある』んじゃないの? 正直に言いなよ!」
皇帝は意地悪く首を傾げ、怪しげなトーンで冷やかした。
「それにさ、昨日の夜たまたま二人の部屋の前を通った時……なんだかすごく怪しい音が聞こえたんだよね。ハァハァっていう息遣いとか、切ない悲鳴とか……一体全体昨日の夜、二人は中で何をしちゃったのかな? もしかして……『そういうこと』をしちゃったの!?」
ドカン!
またしても爆弾が会議室に落ちた。
「動画がある」「写真がある」「怪しい音」というワードを聞いた100名の士官と20名の助手は息を呑み、耳をそばだてた。室内の熱気が跳ね上がり、全員の視線がこれ以上ないほど怪しげに二人に注がれた。
極度の精神的ショックから立ち直ったキザキ・レンとキサラギ・ソラは、屈辱のどん底に突き落とされた。二人の天才の顔は熟したトマトのように赤くなり、頭から煙が出そうなほどだった。もう耐えきれなくなった二人は、暴君に向かって異口同音に絶叫した。
「ミナモト・ヒユキ! お前は本当に無慈悲で最低な奴だ! 今すぐその怪しい動画を消去しろ! さもないと……僕らが反乱を起こすぞぉぉぉぉ!!」
反乱の脅迫に対しても、ヒユキ(7歳児)は少しも怖がらなかった。彼は手を軽く振り、寝言のような平然とした声で言い放った。
「大げさだなあ。男だらけの軍隊生活なんだから、ちょっとした接触くらい普通でしょ? それに……僕だって伊達にトラウマ男を自称してないよ! たまに若い兵士と一緒に寝るくらい、大したことないじゃない?」
二人が言い返す間もなく、ヒユキはさらに畳みかけた。
「それにさあ、二人を見てるとお互い相思相愛なのは明らかじゃない! もし結婚して同じ家に入るつもりなら、ちゃんと招待状を送ってよね。披露宴のタダ飯、楽しみにしてるからさ!」
ドカン!
キザキ・レンとキサラギ・ソラへ、最大級の精神的ダメージが叩き込まれた。
周囲の士官や助手たちは息を殺し、必死で笑いを堪えて体を震わせていた。皇帝がここまで面皮が厚く、部下のスキャンダルを暴露した挙句に披露宴のタダ飯まで要求してくるとは誰も信じられなかった!
キザキ・レンとキサラギ・ソラは怒りのあまり胸を上下させ、顔から血の気が引いていた。額に青筋を立てた二人は、今すぐこのお騒がせ叔父さんの首を締め上げ、222億人の大粛清会議を完全な「顔面崩壊コント」へと変貌させたい衝動に駆られていた!
皇帝ミナモト・ヒユキの無慈悲な暴露と冷やかしに対し、これまで静かに聞いていた甥のミナモト・ノ・イユキ(14歳)が目を細めた。キザキ・レンたちの恥ずかしそうな様子とは対照的に、イユキは非常に冷静で、その唇にはミナモト家の血筋を感じさせるニヤリとした笑みが浮かんでいた。
お騒がせ叔父さんが話し終えるのを待って、イユキは優雅に一歩前へ出ると、腕を組んで逆襲の冷やかしを始めた。
「確かに叔父さんの言う通りですね、ヒユキ叔父さん……」
イユキは叔父を愛おしそうに睨みつけ、決定的な一撃を放った。
「他人のスキャンダルを暴露するのが好きなら、自分自身のことも振り返ってみたらどうです? 噂によると……叔父さんも副皇帝のクジョウ・リンさんとよく一緒に寝てるらしいじゃないですか?」
それを聞いた瞬間、部屋の空気が凍りついた。給料の件で怒り狂っていた副皇帝クジョウ・リンがビクッと体を震わせ、顔を蒼白にしてイユキを睨みつけた。
しかしイユキは気にせず、平然としたトーンで「超ド級のスキャンダル」を投下し続けた。
「僕、以前この目で見ちゃったんですよね! たまたま部屋の前を通りかかって、ノックせずにドアを開けちゃった時……お二人がベッドの上で『そういうこと』をしている現場を目撃しちゃいました!」
ドカン!
会議室全体が激震に見舞われた。100名の士官、20名の助手、キザキ・レンとキサラギ・ソラまでもが口ぐうの音も出ず目を見開いた。次に暴露されるターゲットが、まさか皇帝と副皇帝だなんて誰も予想していなかったのだ!
イユキは悪びれもせず詳細を語り続けた。
「ドアを開けた時、お二人はかなり熱い状態になっていて、僕は年長者の面目を保つために急いでドアを閉めようとしたんです。だけど……」
少年はヒユキを指差し、リアルなトーンで告発した。
「その時、ヒユキ叔父さんがどうしたと思います? 叔父さんは突然起き上がって、僕の方へ歩いてきてドアを閉めたんです……でも問題なのは、その時叔父さんが完全に全裸で、身に纏うものが何一つなかったってことです! しかも一番重要なのは……その『デリケートな部分』がまだプルプル震えて液体を滴らせていたってことです!」
イユキは肩をすくめ、さらりと言い放った。
「それで、僕の目の前でドアをバタンと閉めたんです。うわぁ、あの時の光景を思い出すと……本当に無神経というか、品がないというか!」
ガシャン!
最高級会議室全体が完全に沈黙した。
何百人もの人間が息を呑み、指一本動かせなくなった。他人のスキャンダルを弄んでいた最高皇帝ミナモト・ヒユキが、今や目を見開き、完全に言葉を失っていた。少年の顔は耳から頭頂部まで真っ赤に染まり、羞恥のあまり頭から煙が出そうだった。
そして、巻き込まれた副皇帝クジョウ・リンは、アホな親友の教育責任を感じてその場で気を失いそうになっていた! 222億人の粛清作戦会議は、完全に互いの恥を晒し合う地獄の暴露大会へと変貌を刺したのだった!
甥っ子イユキからの全裸暴露という屈辱的な反撃を受け、皇帝ミナモト・ヒユキ(7歳児)は最初こそ数秒間フリーズした。
しかし、数千年間を生き抜いてきた暴君の度胸と、極厚の面皮を持つヒユキはすぐに正気を取り戻した。パニックになることも恥ずかしがることもなく、逆にニヤリと邪悪に笑うと、挑発的に顎を突き出して激しく反撃した。
「ふむ……我が愛しい甥よ、君も僕に負けず劣らず図々しいじゃないか! 僕以上に大胆で、スケールが大きいことをやってる癖に!」
そう言いながら、ヒユキは先ほどから隅っこで震えている12歳の助手少年を指差し、全員がひっくり返るような一言を平然と吐き捨てた。
「そういえば……君のその12歳の乳臭い助手君も、君と同じ部屋、同じベッドで寝てるらしいじゃないか、イユキ? しかも露出度の高い服を着せて、さっきの僕とリンと同じように『親密な関係』になってるんじゃないの? どうなんだい、白状しなよ!」
ドカン!
またしても核爆弾が会議室の中央で炸裂した。
100名の士官、20名の助手、キザキ・レンとキサラギ・ソラが一斉に首を巡らせ、主役のイユキと12歳の助手を凝視した。
当の助手少年は、今まで背景に徹していたのに突然名前を挙げられ、顔から血の気が引いて全身を真っ赤にした。パニックのあまり倒れそうになりながら、手を振って必死に弁明した。
「え、えぇ!? ち、違います! そんなんじゃないです! 僕たち、連日の仕事で疲れて一緒に寝ちゃっただけで、怪しいことなんて何もしてません!!」
恥ずかしさで真っ赤になる助手と、満足げに高笑いする皇帝を見て、ミナモト・ノ・イユキは深呼吸をし、額に青筋を立てた。まさに全員がお騒がせ一家。222億人の犯罪者を処罰する作戦会議は、完全に節操のない「スキャンダル暴露市場」へと成り下がっていた!
節操のない暴露市場と化し、皇帝、副皇帝、主人公、助手に至るまで全員が私生活を暴露し合っていたその時、ついに一人の理性的でまともな人物が立ち上がった。帝国の残された名誉を救うために。
それがグエン・ヴァン・ウイ将軍である。軍事のベテランであり、天才児ばかりのトップ機構の中で頑固で厳格なリーダーシップで知られる老将だ。
上司たちの不毛なコントを見せつけられ、ウイ将軍は深呼吸をして額の青筋をピクピクさせた。これ以上の一秒たりとも耐えられなくなった彼は、一歩前へ踏み出そうと、重厚で圧倒的な威厳に満ちた声でその場を打ち切った!
「皇帝陛下、皆様……もういい加減にしてください! 本題に戻りましょう!」
部屋の空気がピタリと止まった。老将軍は222億人の容疑者が表示された巨大ホログラム画面を鋭く見つめ、冷たく鋭い声で提案した。
「我々には処理すべき数千億件の汚職、反乱、腐敗官僚の書類が山積みです。木星サイズの5惑星に対し、3ヶ月という短期間でふざけている暇はありません」
ウイ将軍はデータ画面を指差し、堂々と作戦案を提示した。
「ただちにオーロラ・ゼロと国家警備隊の大隊を独立突撃隊として分散させることを提案します。明らかな分類を作成し、軽微な汚職官僚は降格および財産没収、国家の基幹予算を着服した本当の叛逆の首謀者は……問答無用でその場で即刻射殺し、見せしめとすべきです!」
鋭く実用的、そして血の匂いのする命令が下され、お騒がせトップたちを一気にマクロ大粛清の過酷な現実へと引き戻した。
それを聞いた皇帝ミナモト・ヒユキはふざけた笑みを消し、本物の暴君らしい厳格で冷徹な表情を取り戻した。彼は頷いて同意し、ウイ将軍に全権を与えた。222億人の容疑者を追い詰める狩りが、帝国の歴史上最も血生臭いフェーズへと突入した!
ウイ将軍が作破した緊張感漂う空気に対し、皇帝ミナモト・ヒユキ(7歳児)は突然パチパチと瞬きをした。暴君の冷徹な顔を引込め、口を尖らせて不満そうにため息をついた。
「ちぇ……雰囲気を和らげようと楽しく冗談を言ってたのに、将軍ったら冷たく割り込んでくるんだから……」
ヒユキはベテラン将軍を睨みつけ、涙目になりながら言った。
「それに……ウイ叔父さんだっていい歳なんだから、そうやって青筋立てて怒鳴ってたら、脳卒中で突然死しちゃうよ? 人が死んだり処刑されたりする話を聞くのは悲しいじゃない、僕だって人間らしい感情があるんだから!」
ドカン!
皇帝の「感情的」な子供っぽい言い分を聞いて、百戦錬磨の老将・ウイ将軍は口をぐうの音も出ず開けたまま固まった。
将軍は義歯を落としそうになりながら、自分を指差して絶句した。
「は、はい!? 姿……私が年寄りだと!? 私は建国初期から命を懸けて帝国を守ってきた老骨ですよ!? なのに私に向かって早死にしろと死の予言をするんですかぁぁぁ!?」
老将軍の激怒する姿を見て、会議室全体が再び密かな爆笑に包まれた。士官も助手も口を固く結び、肩を震わせて笑いを堪えていた。オーロラ帝国において、ここまで上手に老臣を弄び、激怒させられるのはヒユキ皇帝をおいて他にいない!
将軍の怒りをいなしたヒユキ(7歳児)は、逃走のための最終判決を下した。
「まあまあ、議論はこのくらいにしよう! この面倒な大事は、我が優秀な甥と愛しい親友に全部任せるよ。僕は……ちょっと外へ遊びに行ってくるね!」
イユキとリンが驚いて顔を背けた瞬間、ヒユキは邪悪にニヤリと笑った。
「あ、安心して! 置き去りにするわけじゃないからね!」
言うや否や、ヒユキは指を鳴らした。
ボムッ!
量子エネルギーの光が走り、完璧な分身が現れた。14歳の美少年の姿をした、本物と100%同じ外見と威厳を持つ分身だ。
しかし、恐ろしいことに、この分身は本物以上に口が悪い独自の性格を持っていた!
分身は現れるなり、本体が「222億人の残務処理は分身に任せる!」と呟くのを聞いて、顔を固まらせた。そして本体の顔を指差し、大声で罵倒した!
「この……天罰食らいのクソ本尊がぁ! 俺にこの地獄のようなゴミ処理を一人でやらせる気かぁぁぁ!!」
ガシャン!
ウイ将軍、リン、キザキ、キサラギを含む全員が完全に石化した。
皇帝の分身が、皇帝本人に向かって「クソ本尊」と暴言を吐く――帝国の20万年の歴史において、これほど壮大な「自己破壊」は前代未聞だった!
分身からの罵倒に対し、ヒユキ(7歳児)は怒るどころか、子供特有の「泣き落とし」を開始した。
「うわぁぁぁん! この無礼な分身め! 僕はちょっと遊びに行きたいだけなのに、みんなの前で意地悪く怒鳴るなんてひどいよぉぉぉん!」
バタバタと足を叩いて泣き叫ぶヒユキ。
会議室全体が死んだように静まり返った。数兆の命を握る暴君が、幼稚園児のように床で泣き叫んでいるのだ!
自分の本尊が泣き叫ぶのを見て、14歳の分身は恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にし、膝をついて降伏した。
「わかった……わかったから! 変な芝居はやめろ、恥ずかしいだろ!」
分身は歯を食いしばって叫んだ。
「行きたいならさっさと行け! 222億人の書類だろ? 俺がやってやるよ、この迷惑な暴君め!」
「任せた」という言葉を聞いた瞬間、ヒユキの涙はピタリと止まり、満面の笑みを浮かべた。
「えへへ、いい子だね! じゃあみんな、3ヶ月の大粛清作戦、頑張ってね〜!」
言うや否や、7歳の皇帝は軽やかにスキップを踏みながら会議室を飛び出していった!
しかし、扉の前でヒユキは立ち止まり、分身B(キュートな7歳児バージョン)をもう一人追加で作成した。分身A(怒りっぽい14歳)と分身B(可愛らしい7歳)の二人ペアに仕事を押し付け、自分は完全に逃亡体制に入った。
分身Bは可愛らしく言った。
「本体様、行ってらっしゃい! でも……数ヶ月前に2ヶ月間行方不明になって政府と軍をパニックに陥れたみたいに、今回は行方不明にならないでくださいね!」
ヒユキは苦笑いしながら手を振り、ついに完全逃亡を果たした。
去り際、ヒユキは扉の隙間から顔を覗かせ、急に冷酷な暴君の顔に戻って恐ろしい捨て台詞を残した。
「あ、そうそう……3ヶ月後、もし222億人の粛清が終わってなかったり、一人でも容疑者を逃してたら……全員の首を跳ねるからね! ゼロ部隊に命じて全員射殺させるよ! さあ、死ぬ気で働きなさい! バイバーイ!」
バタン!
扉が激しく閉まり、最高高級会議室には恐ろしい静寂と、パニックに陥った全官僚たちの悲鳴が響き渡った!
「キャァァァ! あの悪魔、マジで首を跳ねる気だぞ!」
「急げ! 222億人のデータを精査しろ! 汚職役人を片っ端から処刑するんだぁぁぁ!!」
粛清の嵐と90日間の戦慄
皇帝が去った後、副皇帝クジョウ・リンが全軍に冷酷な命令を下した。
「全5惑星に死神級の捜査網を展開せよ! 容疑者222億人、一人たりとも生かすな! 叛逆者の血族、幼子に至るまで根絶やしにせよ!」
こうして、90日間の大粛清が始まった。
【初日:10億のターゲット】
翌朝、5惑星の空はオーロラ・ゼロの戦艦で真っ赤に染まった。24時間以内に約10億人のコア犯罪者が拘束された。
捜査が進むにつれ、彼らが手を染めていた児童売買、臓器売買の闇施設が発覚。激怒した士官たちはその場で彼らを量子焼却炉へと放り込んだ。
【処刑場での鉄槌】
処刑場では、元高級官僚が「自分は建国の功臣だ」と叫んだが、クジョウ・リンは冷たく言い放った。
「功臣だと? お前の価値は路傍の犬の糞以下だ」
ドカン! 額を撃ち抜き、即座に射殺。無数の銃声が響き、遺体は粉砕機で粉末にされ、焼却された。川は真っ赤な血で染まった。
【イユキの怒り】
別の処刑場で、イユキは児童虐待を行っていた変態犯罪者の書類を見て激怒。
「一瞬で殺すことは許さん! 刃物で肉を削ぎ落とし、血が枯れ果てるまで苦しませろ!」
惨叫が処刑場に響き渡った。
【全国生中継】
この血生臭い処刑の模様は、全5惑星に生中継された。国民は最初こそ恐怖したが、皇帝が自分たちを苦しめていた害虫を駆除しているのだと理解し、やがて狂熱的な支持と称賛へと変わっていった。
222億人のからくりと1ヶ月の特別休暇
3ヶ月の期限を待たずして、主要な汚職ネットワークは壊滅した。
【解読:222億人の数値の謎】
実は222億人という数字は、ヒユキが放った「心理的恐怖の爆弾」だった。
・レベル1(222億人):軽微な行政ミス。監視対象。
・レベル2(50億人):軽度汚職。降格・財産没収。
・レベル3(10億人):人道に対する罪、国家叛逆。即刻処刑。
ヒユキは部下に膨大な作業を投げることで、自動的に最悪の1億人を炙り出させたのだ。
【全宇宙1ヶ月休暇】
作戦終了後、ヒユキは全軍、全官僚、全国民、さらには学生にまで「1ヶ月間の特別休暇」を下賜した。
殺戮で疲弊した兵士たちのメンタルをケアし、経済を活性化させるための見事な飴と鞭だった。街は歓喜に包まれた。
温泉旅行と「オーロラ・ゼロ」の秘密
休暇が明け、仕事再開の初日。
ヒユキは再び仕事を嫌がり、イユキや側近たちを連れて「温泉旅行」へと逃亡した。
【オーロラ・ゼロの秘密】
なぜ帝国は外敵を恐れずに遊んでいられるのか? それは「オーロラ・ゼロ」という最強のクローン兵器が存在するからだ。
彼らは量子DNAから生み出されたクローンだが、感情を持ち、優れた自己再生能力(トカゲのような肢体再生)とナノ磁気防具を備えている。不滅の肉体と人間味あふれる精神を併せ持つ最強の軍隊なのだ。
温泉でイユキを砂に埋めて遊んでいたヒユキだったが、その平穏は突如打ち破られた。
第6惑星の危機と「インペリウム」の襲来
「緊急報告! 第6惑星の外縁部に、未確認の巨大宇宙戦艦が出現しました!」
報告を受けたヒユキは笑みを消し、鋭い眼光を光らせた。
「僕の休暇を邪魔するゴミクズのお出ましだね」
【異形の戦艦】
現れたのは、ゴシック様式の装飾が施された無骨で巨大な戦艦だった。彼らは自らを「インペリウム(ウォーハンマー40k風の狂信的帝国)」と称し、オーロラ帝国を「異教徒」と見なして無警告で攻撃を開始した。
【圧倒的な技術差】
しかし、オーロラ帝国の技術力は次元が違った。
第6惑星の要塞は「流体適応装甲」で敵の攻撃を無効化。さらに、皇帝直属の「第0艦隊」が出撃。数億隻の黒い量子戦艦が空間を折りたたんで即座に敵を包囲した。
敵の指揮官はヒユキのホログラムを見て「乳臭いガキ」と嘲笑したが、ヒユキの一言で全軍が火を吹いた。
惑星サイズの超巨大兵器「粒子滅殺要塞」から数億機の自律ドローンが放たれ、僅か15分で敵艦隊300〜600隻は跡形もなく消滅した。
捕虜の取調べと鉄くずの再利用
ヒユキは真っ白な高級デュアル戦艦で敵の旗艦へ乗り込んだ。
残された敵の狂信的士官(3mのターミネーター甲冑を着た巨漢)は抵抗しようとしたが、身長160cmの14歳の側近二人に一撃で叩きのめされた。
敵の戦艦内部では、生身の人間を燃料として炉にくべる凄惨な光景が広がっていた。ヒユキは激怒し、敵の最高兵器である「ドレッドノート(機械化歩兵)」を、ナノ技術でミニサイズのゴールデンレトリバー型ロボットに変形させてペットにしてしまった。
捕獲した敵の鉄くずや戦艦はすべて量子炉で溶かされ、テフロン加工のフライパン、農機具、コーヒーメーカーへと再利用され、国民へ配布された。
新たな遠征へ
中央会議室に戻ったヒユキは、取り調べた敵の記憶から「空間の亀裂」の存在を知る。
「僕たちの領土を犯した報いは受けてもらう。今度はこちらから亀裂を越えて、あいつらの『腐った神』に本物の滅びを教えてあげよう」
イユキを先鋒隊長に任命し、オーロラ帝国は異次元への大遠征を開始するのだった――!
(第2章 完)
【作者】 Minamoto hiyuki
【アイデア協力】 GEMINI
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