3₋3.
旦那様の帰りが遅くなってしまったので、結局大切なお話?とやらを聞くのはまた今度となった。
旦那様のお仕事次第だが、明日の夜くらいには多分話してもらえるだろう。
でも、一体何の話があるのだろうか?
はっ、まさかクビ?
それとも、あ、愛人になる…とか?
そ、それならクビになってでもお止めするけど…。
さすがにないだろうから、やっやっぱクビ、しかないよね…?
でも私なんかやらかしたっけ?
…大して役に立たないのに身分だけはあるし実家で色々問題が起こるし…私がいなければ旦那様だってこんな忙しくならなくて済んだんじゃ…やばい、ほんとにクビになるんじゃ…。
ベッドの中でそんなことを考える。
眠れない夜(2回目)である。
って、ほんとにそんなこと言ってる場合じゃなくて、クビ回避の方法を考えなきゃ!
レナはもうさすがに自分の部屋へ戻って寝ちゃってるだろうし、自分の力で答えを出すしかない。
やっぱり1番は自分の価値を示すことだよね。
私の価値…何があるだろうか。
身分は使えない。
お金も大してない。
あったところで旦那様相手じゃ意味がない。
そう考えると自分自身の能力が問われる。
私は他の使用人さんたちに比べてすごい能力は持っていない。
他の人に負けていないと言えるものは向上心とやる気くらいだろうか…。
でもそんなんじゃ認めてもらうのは難しいだろう。
だってそれは他の人も持っているものだから。
あっ!
魔力!
今回みたいに旦那様が留守にしているときの情報交換になら使えるだろうか。
練習すればもっといろんなことに使えるかもしれない。
使い方を知らないだけで、私の魔力量は少なくないらしい。
ここの使用人さんたちもさすがに魔力だけは努力だけで増やすことはできない。
持っていない人が大部分のようだし…。
旦那様が留守のとき限定ではあるものの、結構便利に使えるのではないだろうか。
よし、じゃあ、旦那様に呼び出されたら魔力が使える利点を強調しながらプレゼンしよう。
旦那様は魔力の便利さを誰よりもわかっているだろうから、なんとかなるのではないか。
少し希望が出てきた。
今日はちゃんと寝れそうだ。
翌朝、私はちゃんと一の鐘が鳴る前に起きた。




