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着いた!

よければ評価をお願いいたします。

ヴェルンを出発し、1泊だけ野宿をしてたどり着いたのは、廃れた港町だった。


「ここはセレ工場があった際は、このラメールに約5,000人程が住んでいたのですが、今は人口が大幅に減り、700人程度が暮らしています」


シリウスの話を聞きながらどこか、悲しい気持ちになりながら場所の中から街並みを眺めた。


「ここで生活している人たちの主な仕事は?」


「主に漁業でございます。ただここ最近はその漁業にも問題が起きているとのことです」


「問題?」


私が質問するとシリウスが少し苦々しい表情をした。私は首を傾げているとナンムが思い出したように話してくれた。


「あー、あれっすね?沖の方に巨大なクラーケンが出現して、討伐されず、そのままになってるやつ」


「え?! それは早く討伐しないと!」


「いやー、それが難しいんっすよ」


「……どうして?」


ナンムは頬を掻きながら教えてくれた。


「クラーケン自体がAランクのモンスターっす。それに沖まで行けたとしても、クラーケンが出現した際の高波や、近づくにも人力で船を漕ぐんで、クラーケンの速さについて行けないんっす。せめて岸辺近くに出現してくれたら、やりようがあるんっすけどね……」


「んー、それは……」


「ですが、もし我々が旧セレ工場に行った際に岸辺近くに出現した時は討伐いたしますので、ご安心を」


シリウスは私を安心させるように言ってくれたので頷いたが、私の中ではなんとかできないかなぁ?という思い出いっぱいだった。




馬車が止まったのは、今日から2週間私たちが泊まる、少し高台にある3階建ての木造でできた宿だった。


リースが馬車の対応をし、シリウスが宿泊の手続きをした。この宿には体格がめっちゃくちゃ良いけど無愛想なおじさんと、優しそうなほんわかした奧さんだった。2人とも瞳の色はカラス色だった。


「1階は食堂で、2階は個室3部屋、3階はすべてが1部屋になっていますからね。お食事もお風呂もすべて3階にお持ちしますね」


「わかった。夕食は何時までに戻れば良い?」


「19時ごろまでにお戻りください」


「わかった。では荷物を頼む」


シリウスがそう言うとおじさんが旅行カバンを片手に2つずつ持って先導してくれた。


リースとも合流し、シリウス・私・ナンム・リースの順番に階段を登って行った。階段を登り終えると、すぐに扉があり、その扉を開けると中央に談話室のようなものがあり、それを中心に5つの扉があった。部屋に備え付けられた家具はラタン調で揃えられていた。


「階段に一番近い扉は、風呂とトイレがある。あとは、寝室だ。……荷物はここに置いておく」


荷物を運んでくれたおじさんはそう言うと、談話室にあった3人掛けのソファの上に荷物を置いた。


「ありがとう!とても助かったよ。これから2週間よろしくね!」


私はおじさんにそう言うと、おじさんは目を見開いたと思ったら、ただ頷き部屋を出ていった。


「じゃあ、荷解きが終わったら、早速セレ工場に行こう!」


その言葉に全員が頷いた。


(いよいよ、セレ作りが始まるんだ!絶対、絶対にセレを作ってやる!)



廃った街を見るのは辛いね。


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