すごいけど、不思議な人。
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建物は2階建てになっており、1階は食堂やお風呂、談話室などがあり、2階には5部屋のベッドルームがある。私の部屋は玄関から入ってすぐにある階段を登ったすぐ近くにある部屋だった。私の両隣の部屋にシリウスとリースが、ナンムはシリウスの前の部屋を使うことになった。
部屋はシンプルにベッドが1つにテーブル、簡易机と椅子というビジネスホテルのような感じだった。
「此処にはあまり来られないので、質素にしている。とオシリス様のお父様に聞いた事がございます」
「へぇ、そうなんだ」
シリウスが荷解きしながら教えてくれた。
この旅でシリウスは不思議な人だが、とても有能な人であることを知った。例えば、食事。パンなどは持って来ていたんだけど、野菜とかは休む場所ごとに食べれる野草を探し当ててくれたり、リースが取ったホーンラビットを解体して美味しい料理を作ってくれた。それとタオルとかの洗濯。これが凄かった!水の球体を作り、その中に洗濯物を入れると、球体の中に突如スクリューが出現し、そのスクリューが洗濯物をすごい勢いで回し、回し終わったかな?と思ったら、球体を雑巾を絞るように思いっきり絞り切ると、洗濯物が乾いた状態になって、すぐ使えるという、時間も5分もかからないぐらい早くて、前世の私が「一家に1人欲しかった!」と強く訴えていた。
不思議なのは、よく私の瞳を見ていることだ。なんでも私の瞳の色が好きを通り越し敬愛しているそうで、いつまでも見ていられる!と馬車の中で豪語して、ナンムにドン引きされていたし、たまに私をシリウスから隠そうとしてくれた。
なんでそこまで好きなの聞いたら、お父様が関係している。と教えてくれた。
シリウスの両親は冒険者だったらしく、それなりに有名だったそうだ。ただ、シリウスが13歳の時にコカトリス討伐で亡くなったそうだ。シリウスはその頃は、冒険者として駆け出しだったが、両親の仇を打つため単身でコカトリスの巣へ向かい討伐をしようと思ったらしい。他の人の静止を振り切り、コカトリスの巣の近くまで行った時、全身血まみれのお父様と遭遇した。最初はお父様の上半身しか見えなかったから、山賊だと勘違いしたと笑っていたが、私がその場面を見たら失神する自信しかない。お父様は恐怖で動けなくったシリウスに近づくと、何かをシリウスの隣にドサっと置いた。それはコカトリスの首だったそうだ。そしてお父様はシリウスにこう言ったらしい。
『お前の仇であれば、横取りしてすまない。たが、今のお前ではコカトリスに挑んでも無惨に負けていただろう。……失いたくないなら、力をつけろ。立ち止まることなく、ただただ前を見て、突き進め。悲しみや怒りもいずれお前の糧になる。だから、生きろ』
その言葉を聞いた後、シリウスはお父様を調べ、我がベテルギウス家に仕えることになったそうだ。
私が知らないお父様の過去を聞けて嬉しいと思うけど、私の瞳を見てうっとりするという負の遺産は要らなかったかな……。
うっとりするのをやめてくれると嬉しいな。




