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凄いけど、ちょっと待って!

よければ評価をお願いいたします。


ナンムと約束をした日から3日後、カイヤの家に集合した。


「坊ちゃん!出来たっすよ!」


ナンムは嬉しそうな表情で大きな台車に乗せて箱を持って来た。

その箱は、ジオラマのようなものだった。


「うわぁ!すごい!」


「領主様に説明するにも、こっちの方が分かりやすかなぁと思って、作ったすけど、坊ちゃんが言ってたものと同じか確認をお願いするっす」


ナンムはそういうと、水と砂がたっぷりはいっている木でできた桶を、ジオラマの一番抉れているところに流し込んだ。


「ここは海をイメージしてるっす。それで風をこの風車に当てて回すと、この一番前にある道の防波堤が下に沈む様になってるっす。で、この箱に水が一杯になるとこの防波堤は自動で戻ってくる、まぁ、秤と要領は似てるっすね」


「それだと、海水が全部なくなったら自動で防波堤が下がる?」


「いや、それは流石にまずいんで、こちらから操作できるようにボタンを用意するつもりっす。で、この水がろ過装置に流れ込んで、水を綺麗にしたあと、膜を通るっす。この膜はつい最近作った透明な繊維をめちゃくちゃ細く編んでその中に性質を書き込んだっす」


「性質を書き込む?」


「あぁ、ナンムは物質に付与術が得意なんじゃ」


「付与術?」


「坊ちゃんが街に行く時に家紋がついたブローチ付けないっすか?」


「え、付けるよ。守ってくれたりするやつだよね」


「そう、普通のブローチは誰かを守るっていう力はないっす。でも自分みたいな付与術が得意な奴が依頼された力をブローチに込めるんっす。そうすると、坊ちゃんが知ってるブローチになるんすよ」


ナンムは私に分かりやすく説明してくれたと思うが、私にはあまり理解できなかった。だが、ふんふんと頷き誤魔化した。


「で、次の建物が水を蒸発させる部屋っす。空気が入らないように密閉して、下から火を焚くようにしました。ここは危険なんで、別でどうにかできないか考えるっす。で、次が洗浄部屋。上から濃いセレを投入して洗浄するようにしたっす。それから、乾かす部屋に行くんっすけどここも2つの部屋に分けて、洗浄用のセレと食用のセレに分けるようにしたっす。あ、食用のセレが多めになるように部屋の大きさは変えてるっす。で、最後の水を切るのは、遠心力を使ってセレと水を分離、セレはこの部屋、ただの水は海に戻したり、この建物内の下水とかに使えるよにしたらいいと思うっす。で、このセレの部屋で乾燥。ここも温風なんで、このセレを蒸発させる時に使う火を使えるように、ここから風を通すっす。で、完成したらこの部屋に運ばれるようにするっす。……どうっすか?」


ナンムが作ってくれたジオラマで、一つ一つ説明してくれた。第3段階と最終段階の部屋が上下になるように工夫してくれただけじゃなく、安全に作れるようにきちんと考えてくれていた。


「この規模で風車は1つっすから、実際にはこの建物の何万倍、何十万倍と考えると、風車はかなりの数が必要っす。それにこの風車の力を制御する必要もあるんで、かなり馬鹿でかい建物が必要になるっすね」


「前に使っていた建物じゃ難しいかな?」


「あー、見てみないと分からないっすけど……、もしかしたら使えるかも知れないっすね」


「本当!?だったら、一緒に行こうよ!私だとこれはもう説明できないから」


「オシリス坊っちゃま。まずはこの装置でセレが作れるか実験する必要がありますぞ」


カイヤの言葉にあっと思い、すぐ実験をしようと思ったがセレは高価だからおいそれと使うことはできない。


「んー、実験をするにしても、セレがないと難しいな……」


「流石の坊ちゃんも持ってないっすか」


「うん、持ってない」


私とナンムは顔を見合わせたあと、カイヤを見たが、カイヤも首を横に振った。


「あ、でも、月曜日に私は海に行くから、そこで実験したらいいんじゃないかな?」


「洗浄するたの濃いセレは必要っすけどね……」


「あー、そうだった……。お母様にお願い……、あ!建物のアイデアを出した時に褒美をくれるって言ってくれたから、それでお願いしようかな……」


私が腕を組んで唸っていると、カイヤが価格を教えてくれた。


「今のセレは10gで金貨3枚ですからな、奥方様も難しいかと思いますぞ」


「金貨?……あ、お金か。えっと一般の人の1ヶ月の稼ぎの平均ってどれぐらいなの?」


私の質問にナンムは驚いた表情を見せたが、すぐに答えた。


「えー、一般の魔力の低い位の人たちで、1ヶ月の給料が金貨8枚っすかね。魔力が中ぐらいの人たちで金貨15枚ぐらいっすね」


「えっと、他のお金の単位を教えてくれる?」


「え?あー、小銅貨、銅貨に大銅貨。銀貨、金貨、白金貨があるっすよ。小銅貨10枚で銅貨1枚。銅貨10枚で大銅貨1枚。大銅貨10枚で銀貨1枚。銀貨10枚で金貨1枚。金貨10枚で白金貨1枚っすね」


つまり……日本円にすると金貨1枚は1万円ってこと?え、お給料安すぎない?魔力が低い人の賃金って、日本の扶養に入ってる人の1月のボーダーラインだし、15万円って日本でもなんとか生活できる最低基準じゃない?……え、セレは10g3万円ってこと?!まじか……。


「あー、5gだったら大丈夫かな?」


「ふむ、それは奥方様にしか分かりませんな……」


「ですよね……。一度お母様に相談してみるよ。あ、ナンムへの依頼費!」


私はすっかり忘れていたことを思い出し、バッとナンムを見た。


「あー、本当に建築するってなったらでいいっすよ。これ作るのも面白かったすから」


「いや、でも……。あ、6ヶ月以内に私が払えるように準備するから、もう少し待っててね!」


「え、あ、うっす……?」


6ヶ月もあれば、アイデア料とやらが入っているかもだし、そのお金でちゃんとお給金を支払わないと!




お給料安すぎない?!

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