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神様の目印  作者: ヒロ
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図書室の前でグレイ様とは別れ、公爵家の馬車に乗りこんだ。

あー。今になって恥ずかしい。わたしぜんぜん淑女に擬態できていなかった!!

残念女子になっていたよ。

口調がサンディだった。

なんでだろう。擬態した姿でいたくなかったのかな。わかんないやー。


家に着いたら心配したのかお兄様が待っていてくれた。お兄様に学園どうだった?と聞かれ、Aクラスだったと事実だけ報告して自分の部屋に急いだ。ふわふわの顔を見られたくないのよ。お兄様ごめん!


うわの空で夕食を食べ、明日、グレイ様とお話をするのなら借りた本の感想会になるかもしれないと、借りてきた加護の本を読むことにした。加護の本を読んでいるうちに、やっと冷静になってきた。


加護は神様のお気に入りだと、借りた本はそう説明していた。

加護は神様のお気に入り。

呪いはどうだ。

呪いは神様が人間に印をつける?わかりやすい目印だ。

それは何のため?


もどかしい。わかりそうでわからない。

また、明日、グレイ様の読んで呪いの本の感想を聞こう。


次の日、少し浮かれていたのか、朝アルマ様に会った時に、昨日の図書室は素敵でしたか?と聞かれたぐらいだ。恥ずかしい。自分がこんなに浮かれるような人だと思っていなかった。


前世で恋人いなかった。誰かのファンになるとか、推しもいなかった。枯れた生活をしていたから、自分は恋とか愛とか感じるセンサーがないのではないかと思っていた。

まさか、ほんの少しいいなって思っただけで、これだとか、予想外。

前世は好みの人が身近に存在していなかっただけなのか。

くー。顔がいい。声がいい。笑顔がいい。話しやすい。そして公爵家の令嬢のわたしに普通に接してくれる。なんならサンディが表に出ていても受け入れてくれる。それだけでなんだかとても嬉しい。


クラスでは呪われた子だと思われているのか、彼は遠巻きにされている。

まぁわたしも病弱の公爵家令嬢だからと遠巻きにされているけどね。

遠巻きにされているところが一緒だって思うだけで嬉しくなるなんて重症だ。


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