元・幼馴染の逆襲
それから篠塚と昼休みになる度にゲームをすることが日課となった。またそれが俺の唯一の学校の楽しみにもなっていたのかもしれない。
そんなある日のことだった。
靴箱の中に一通の手紙が入っていた。
表面には何も掲載されていない純白の手紙。
内容は『昼休み屋上で待っています』とのことだった。
これは全国の男子が今か今かと淡い期待を抱きながら待っているラブレターというやつではないのか?
淡い期待を持ちながら昼休みまでのいつもの日常を過ごす。
昼休みになった途端席を勢いよく離れ、屋上へと駆ける。
「おお、来たか?まさか告白されるとでも思ったか?」
屋上に見えるのは数人の男子生徒の人影と中央には藤原の姿が、。
「お前なに、りみりんいじめてくれてんの?」
こいつりみりんとか呼ばれてんの?
気持ち悪すぎて嗚咽感が込み上げてくるわ。
てか俺の純粋の汚れのない綺麗な心を返してもらいたいくらいだ。
「おい、聞いてんのか?」
下を向いて黙っている俺に煽るような口振りで疑問を投げかけてくる。
またこうやって俺の人生を壊されなきゃいけないのか?
そんなことは絶対にさせない。
「ゆう、あんたあたしにした罪を身に染みなせなさい!」
その藤原の言葉と共に、前方にいた男子生徒が殴り襲ってくる。
手首を掴んで左脚を軸に半回転して背負い投げを決め、地面に押し付ける。
背中から落ちたために呼吸困難になっている様子が見られるがそんなこと今の俺には全く関係ない。
その姿を見て、無闇に俺に殴りかかってくることはなくなり、藤原に背を向けて屋上から退散する。
「……かっこいい」
空耳か背後から藤原のゲスボイスが聞こえたが振り返ることはせずに教室に向かって歩を進める。
席に着いた瞬間、ポケットに入れていたスマホが振動したので、手に取ってメッセージを確認する。
『ゆうすけくん、今どこにいますか?』
それは珍しく篠塚からのメッセージだった。
恐らく屋上に行ったが、藤原グループの人達が居たから教室に帰還してきたのだろう。
『教室にいるよ』
『図書室に来てください』
指示されるがまま、図書室に歩を運ぶ。
奥の席へと進んでいくと、太陽の眩い光を受けて光沢を出している綺麗な茶色の頭髪を見つける。
一目ですぐに篠塚であることが分かったが、ゲームに集中していたため、無理に注意を引くことはせず、隣の席に音を立てないように静かに席に着く。
イヤホンを付けているため俺が隣に座っていることは気付いていないようだ。
ゲームはやはりラビエスタ。真剣な雰囲気がここまで伝わってくる。
ゲームが終了したのか、一度イヤホンを外して周囲を確認する。
隣に俺がいたことに驚愕感を覚えたのか大きな声で叫びそうになる篠塚に人差し指を自分の口前に持って行ってとりあえず落ちつかせる。
「驚かせないでください!」
図書室ということを配慮してなのか囁き声で言葉を発している。




