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ワクワク獣人ランド 〜異世界PM:適材適所で虐げられている獣人たちと最強の国を作ります〜  作者: 星麒麟


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99/105

第7部 第9話「ワイトの城砦」

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建国プロジェクト:状況報告

第7部・死滅編 第9話開始時点

現在地:クロノスリュカ・竜門学府

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状況 :第二回ゲヘナ遠征の準備中

    カレンがゲヘナの内部情報を提供している

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カレンが休養を終えた翌日だった。


竜門学府の一室に全員が集まった。

カレンが話し始めた。

カレン:「ゲヘナの中にいた間ずっと見て、聞いていました。

     体は動かなかったけど意識はありました」

信:「何が見えましたか」

カレン:「ワイトの城砦に重要な情報があります。

     ワイトはゲヘナの歴史を全部知っている存在です。

     タナトスが均衡を失った経緯も知っているはずです」

カイ・ラガン:「ワイトがそれを話すかどうか」

カレン:「話すと思います。

     ワイトもタナトスの暴走の終りを望んでいる。

     ゲヘナの中でも暴走した死滅は死者にとって脅威なんです」


信が頷いた。

信:「ワイトと本格的に交渉しよう。

   今日、もう一度ゲヘナへ向かう」



第二回遠征の準備


メンバーは前回と同じだった。

クラグルが竜石を握り直した。

クラグル:「前回より体が回復している。

      もう一度使えると思う」

パナシア:「先生、今回は私が止めたら止まってください」

クラグル:「わかりました」

パナシア:「信じてますよ」


カイ・ラガンが竜騎士の術を全員に施した。

リュカが扉を開いた。

ゲヘナの薄明かりが差し込んだ。


ゲヘナ・外縁部


幽霊たちが出迎えた。

前回見送った幽霊が最初に来た。

幽霊:「また来てくれた。

    約束通りだ」

信:「約束したから。

   今日はワイトと話しに行く」

幽霊:「ワイトは気難しい。

    でも悪い存在じゃない。

    正直に話せば聞いてくれる」

信:「ありがとう」


シャドウが現れた。

シャドウ:「来たか。

      今日は

      ワイトの城砦まで

      案内する。

      ただし

      城砦の中では

      俺は入れない。

      ワイトの領域だ」

信:「わかりました」



ワイトの城砦へ


中間部を進んだ。

スケルトンの荒野を通過した。

前回より慣れていた。

全員が静かに動いた。

スケルトンたちが見ていた。

動かなかった。

ファントムの記憶宮殿の傍を通った。

歌声が聞こえた。

リュカが少し立ち止まった。

信が隣に来た。

信:「次に来た時に立ち寄ろう」

リュカ:「うん」


二人が歩き続けた。


ワイトの城砦が見えてきた。

石造りの城だった。

古い城だった。

門の前にワイトが立っていた。

待っていた。

鎧を纏った骸骨の戦士だった。

しかし目の部分に光があった。

意思のある光だった。

シャドウが止まった。

シャドウ:「ここまでだ。

      後は自分たちで」

信:「ありがとう」


信が前に出た。

信:「ワイト。

   話しに来た」

ワイト:「来たか。

     中に入れ」



ワイトの城砦・内部


城砦の中は広かった。

古い武器や盾が壁に飾られていた。

かつての戦いの記録だった。

ワイトが奥の部屋に案内した。

大きな石のテーブルがあった。

全員が座った。

ワイトが正面に立った。

ワイト:「お前たちに

     聞きたいことがある。

     タナトスを

     本当に

     滅ぼさないのか」

信:「滅ぼさなず、均衡に戻す。

   生命と死滅は対でなければならない。

   タナトスを滅ぼせばアポロンも消えます。

   我々はそれは望んでいない」

ワイト:「なぜそうだと考える」

信:「イツムナという仲間が解読した神代の文字に書いてあった。

   それを信じている」


ワイトが少し黙った。

ワイト:「竜騎士団は

     いつも

     戦うことしか

     しなかった。

     しかし

     お前たちは

     違う」

カイ・ラガン:「俺たちは間違っていたかもしれない。

        しかし方法を変える機会がなかった。

        今は違う」



ワイトが語る


ワイトが話し始めた。

長い話だった。

全員が黙って聞いた。

ワイト:「俺はかつて

     生きていた。

     英雄と呼ばれていた。

     タナトスに倒されて

     この姿になった。

     死んでも

     意識が残った。

     それがワイトだ。

     意思を持つ死霊。

     タナトスに従いながら

     ずっと

     ここにいた」


信が聞いた。

信:「タナトスが均衡を失った理由を知っていますか」

ワイト:「知っている。

     アポロンが

     一か所に偏った。

     タナトスは

     世界全体の死滅を

     司ろうとしたが

     均衡相手のアポロンが

     一か所にしかいない。

     バランスが崩れた。

     タナトスは

     それを修正しようとして

     暴走した」

コダ:「アポロンを世界に広げればタナトスの暴走が止まる?」

ワイト:「可能性は

     高い。

     しかし

     タナトスの城の

     最深部に

     均衡の石がある。

     かつて

     アポロンとタナトスが

     対であった時代の

     証だ。

     その石に

     アポロンの力を

     注ぎ込めば

     均衡が戻る速度が

     上がる」


カイ・ラガンが目を細めた。

カイ・ラガン:「均衡の石。

        竜騎士団の記録にその名前があった。

        しかし場所はわからなかった」

ワイト:「タナトスの城の

     最深部だ。

     レイスとスペクターが

     守っている。

     そこまで

     辿り着けるかどうか」

信:「辿り着きます。そのための準備をしています」



ワイトへの提案


信がワイトに言った。

信:「俺たちと同盟を結んでほしい。

   タナトスの暴走を止めることはゲヘナの死者にとっても

   いいことのはずだ」

ワイト:「……その通りだ。

     タナトスの暴走は

     死者にとっても

     脅威だ。

     ゲヘナの中でも

     平和を望む者が多い」

信:「離反派とワイトが協力してくれればタナトスの城への道が開ける」

ワイト:「条件がある」

信:「なんでしょう」

ワイト:「タナトスが

     均衡に戻った後

     ゲヘナの死者を

     この世に引き込もうとするな。

     死者は

     死者の場所にいる。

     それが世界の理だ」

信:「約束します。

   ただし解放を望む者には

   出口を作ります」

ワイト:「それは

     認める。

     強制でなければ」

信:「強制しない。それがこの国の方針だ」


ワイトが少し黙った。

長い沈黙だった。

ワイト:「同盟を結ぼう。

     ただし

     俺たちは

     タナトスの城まで

     案内するだけだ。

     城の中での戦いは

     お前たちがやれ」

信:「それで十分です」



城砦を出る前に


立ち上がった時だった。

ワイトが壁に飾られた古い剣を見た。

ワイト:「俺が

     生きていた時に

     使っていた剣だ。

     ずっとここに

     飾っていた。

     捨てられなかった」

カイ・ラガン:「英雄の剣か」

ワイト:「英雄だったかどうかは

     わからない。

     ただ

     戦い続けた。

     それだけだ」

カイ・ラガン:「それで十分だ」


ワイトが少し動いた。

頷いたように見えた。


帰路・シャドウとの会話


城砦を出るとシャドウが待っていた。

シャドウ:「どうだった」

信:「同盟が成立した」

シャドウ:「ワイトが

      動いたか。

      珍しい。

      あの者は

      簡単には

      動かない」

信:「理由を聞きましたか」

シャドウ:「聞かなくてもわかる。

      タナトスの暴走が

      止まれば

      ゲヘナに

      安息が戻る。

      ワイトも

      それを望んでいた。

      ただ

      方法がなかっただけだ」

信:「俺たちが方法になれればいい」

シャドウ:「なれる。

      だから

      俺も協力している」



帰還


扉を抜けて戻ってきた。

ロガが竜門学府の地下で待っていた。

ローフェンを見た。

ロガ:「無事で何よりだ」

ローフェン:「ああ」


信が全員に言った。

信:「ワイトと同盟が成立した。

   シャドウも引き続き協力してくれる。

   離反派も動き始めている。

   次はタナトスの城への道を開ける準備だ。

   均衡の石にアポロンの力を注ぎ込めば均衡が戻る。

   それが最終的な目標だ」


全員が頷いた。

カイ・ラガンが言った。

カイ・ラガン:「ジークがいればもっと楽になる。

        タナトスの城の構造を知っているはずだ」

信:「ジークを助けるのは最終決戦の直前にします。

   それが最も効果的なタイミングだと思う」

カイ・ラガン:「わかった」



信が手帳に書いた。

ワイトと同盟が成立した。 均衡の石の場所がわかった。 タナトスの城の最深部だ。 レイスとスペクターが守っている。 しかし道がある。 ワイトが案内してくれる。 シャドウも動いている。 離反派も動いている。 全部が繋がってきた。 次が本番だ。


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建国プロジェクト:状況報告

第7部・死滅編 第9話終了時点

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ワイトとの同盟成立

 「均衡に戻すなら協力する」

 「タナトスの城への道を案内する」

 条件:死者をこの世に強制しない


均衡の石の情報

 タナトスの城の最深部にある

 アポロンとタナトスが対だった時代の証

 この石にアポロンの力を注ぐと均衡が戻る


タナトス暴走の真相が確定

 アポロンが一か所に偏った

 タナトスがバランスを修正しようとして暴走


シャドウの言葉

 「なれる。だから俺も協力している」


次の方針

 最終決戦の準備

 ジークの解放は直前に

 アポロンを世界に広げる準備と並行


次のマイルストーン

 →第10話:リリィの覚醒

 →神聖魔法が完成に近づく

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第7部 第9話 終了

次話:「リリィの覚醒」



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