第7部 第2話「七つの派閥」
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建国プロジェクト:状況報告
第7部・死滅編 第2話開始時点
現在地:クロノスリュカ・北の辺境
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状況 :死霊の目撃情報が急増している
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信がロガ・ローフェン・アエトスを連れて鳳凰に乗り北の辺境へ向かった。
到着した時、森の入り口に骸骨の影が複数あった。
通常の武器を試した。
効かなかった。
ロガ:「拳が通り抜けた」
精霊の力を試した。
消えた。
ローフェン:「精霊の光が有効だ」
ローフェンがレーヴァテインを構えた。
一体を消した。
しかし数が多かった。
一体消すたびにまた一体が現れた。
信:「無限に来る。
数を減らすんじゃなくて大元を断つ必要がある」
撤退した。
情報を持って帰った。
七つの派閥の違いが見えてくる
鴉人シルトの情報網が各地からの目撃情報を集めていた。
整理すると明らかに行動パターンが違う群がいた。
シルト:「大きく三種類の動きがある。
積極的に人に向かってくる群。
ただ漂っているだけの群。
こちらを避けているように見える群」
コダ:「避けている?」
シルト:「近づかない。
攻撃もしない。
しかし消えもしない」
カイ・ラガンが説明した。
カイ・ラガン:「強硬派、中間派、離反派だ。
強硬派はタナトスに忠実で積極的に動く。
中間派はタナトスの命令に従うが意志は薄い。
離反派はタナトスに従いたくない者たちだ」
信:「離反派がこちらを避けているということは戦いたくないということですね」
カイ・ラガン:「そうだ」
各派閥の詳細
カイ・ラガンが続けた。
強硬派
カイ・ラガン:「『レイス』はタナトスの直属で最も強力な死霊だ。
奴らは光を完全に吸収する。
竜騎士団が最も苦しめられた相手だ」
信:「最大の障壁ってことだね」
カイ・ラガン:『スペクター』は次元を渡る死霊で空間を無効化する。
どこからでも現れる。
場所を封じることができないので厄介だ」
リュカ:「次元を渡らせなければいいんだよね」
中間派
カイ・ラガン:「『スケルトン』は最も数が多い。
知性は低いが組織的に動く。数で押してくるタイプだ」
アルラッテ:「閉じ込める方法があれば、罠にかけやすそうな相手ですね」
カイ・ラガン:「『ワイト』は元来、生者だった英雄・戦士たちだ。
意思と記憶を持つ。
タナトスに従いながらも独自の秩序がある。
交渉できる可能性はあるだろう」
ロガ:「戦士の誇りがどれだけ残っているか」
カイ・ラガン:「『ファントム』は記憶を持つ死霊だ。
かつての生の記憶を繰り返し体験している。
悲しみより懐かしさの中にいる」
ミネルヴェ:「記憶に囚われた者達ということか」
カイ・ラガン:「『ネクロマンサー』は生者の人間がタナトスに取り込まれた者たちだ。
ゲヘナの中で唯一生きている者として存在する。
解放されたい者が多い」
ラギラブ:「偽りの生ではなく、本当の生を取り戻す方法はないのでしょうか」
離反派・境界の存在
カイ・ラガン:「『幽霊』は未練を持つ魂だ。
争いを好まない。生者の世界を懐かしむ者が多い」
カティ:「未練ってのは、人を縛るもんだからな」
カイ・ラガン:「『呪霊』呪いをかけられた者。
苦しんでいる存在が多い。
解放されたいという意思がある。
『シャドウ』は生と死の境界に存在する。
どの勢力にも属さない。
情報を持つ存在だ。
仲介者として機能できる可能性がある」
シルト:「死んでまで苦しみに苛まれるなんて」
全員が聞いていた。
ミネルヴェ:「数より種類を把握することが先だな。
戦い方が変わるさね」
対応方針の整理
信が整理した。
信:「まずはシンプルに方針を決めよう。
強硬派はとは戦闘の前提。
中間派のワイトとファントムは交渉の可能性を探る。
ネクロマンサーは解放できるかもしれない。
離反派とは友好関係を築く。
全部まとめて敵にする必要はない」
ロガ:「死霊と友好関係?」
信:「死霊でも戦いたくない者がいる。
その者たちを敵に回す必要はない。
むしろ味方にできるかもしれない」
カイ・ラガン:「竜騎士団は全てを敵として戦ってきた。
しかしお前のやり方の方が正しいかもしれない」
信:「いや一概にそうとは言えないだろう。
竜騎士団がゲヘナで戦い続けたから今まで抑えられていた。
方法が違うだけでどちらが正しいなどは無いと思うよ」
幽霊との接触・夜
その夜だった。
ラギラブ農村の外縁で光の粒のような存在が現れた。
農夫が気づき逃げようとした。
しかし農夫の亡き妻によく似た姿をしていた。
農夫:「お前は」
幽霊:「ごめん。
怖がらせたくなかった。
ただ、見たかっただけだ。
ここが懐かしくて」
農夫が固まった。
報告を受けた信とコダが現場に向かった。
幽霊がまだいた。
逃げなかった。
信:「話せるか」
幽霊:「はい。
タナトスの命令で来たが戦いたくない。
ここが、生きていた頃に住んでいた場所に似ていて。
来てしまった」
コダ:「タナトスの命令とは何ですか」
幽霊:「ただ、数を増やせと。
この世に出て生命の精霊の力を弱らせろと。
しかしやりたくない者はたくさんいる。
ゲヘナの外縁部にそういう者が集まっている」
信:「数はどのくらいですか」
幽霊:「わからない。
でも少なくない」
信の判断
信が幽霊に言った。
信:「攻撃しない。
ここにいていい。
ただし住民を怖がらせないでくれ」
幽霊:「いいんですか」
信:「いい。
俺たちは戦いたくない者を無理に戦わせない。
それがこの国の方針だ」
幽霊が少し光った。
コダが感じた。
コダ:「アポロンが反応している。
この幽霊に少し温かさを感じている」
幽霊が消えた。
消えたのではなく農村の霧の中に溶けていった。
各拠点への指示
信が全拠点に連絡した。
懐中時計が光った。
信:「死霊が現れてもすぐに攻撃はしないように。
まず観察が大事です。
一部の交戦的な相手には戦闘体制は必要です。
しかし漂っているだけなら様子を見てください。
全員が敵ではない」
各拠点から反応が来た。
ガルディウス:「難しい判断だがわかった」
アグラリエル:「精霊と共に生きてきた者としてその判断は正しいと思う」
オラーリグ:「死霊と友好関係か。
ガッハッハッ。
面白い。酒が飲める奴ならいいんだが」
強硬派の初めての大規模接触
しかしその夜、強硬派が動いた。
スケルトンの大群が北の辺境から南下し始めた。
数が多かった。
ローフェン:「来る。大きな群だ」
信が全員に言った。
信:「防衛ラインを引く。
強硬派には戦う。
しかし離反派と混同しないように。
判断が難しい時はコダに確認する」
コダ:「精霊の感覚で違いがわかります。
強硬派は生命の力を吸い取ろうとする気配がある。
離反派にはその気配がない」
防衛線が引かれた。
ロガが真獣化した。
ローフェンがレーヴァテインを構えた。
鷲人アエトスが上空から状況を把握した。
防衛戦・第一回
スケルトンが防衛線に当たった。
精霊の力で消えた。
しかし波のように続いてきた。
ローフェンの光が有効だった。
馬人ルドルフの青い炎が有効だった。
川獺人ルトラの水の力が有効だった。
コダの地の力が有効だった。
四元精霊の加護が全て有効だった。
カイ・ラガン:「精霊の力全般がゲヘナの者には有効だ。
これは竜騎士団が発見したことだ」
防衛戦は成功した。
スケルトンの群が退いた。
しかし信が言った。
信:「退いただけだ。
また来る。
これが続く限り消耗戦になる。
ゲヘナの源泉を断たなければ
終わらない」
夜の農村
夜だった。
信が手帳を書いていた。
その隣に幽霊がいた。
農村の霧からまた現れていた。
信が気づいた。
信:「また来たかい」
幽霊:「はい。
ここが好きで。
すみません」
信:「謝らなくていい。
いていいよ」
幽霊が農村の霧の中に静かに浮かんでいた。
アポロンが渓谷の上空で静かに光っていた。
二つの光がどちらも渓谷を照らしていた。
信が手帳に書いた。
敵の数より 敵の種類を知ることが先だ。 全員が敵じゃない。 それが今日わかった。 幽霊が農村の霧の中にいる。 アポロンが上空にいる。 生と死が同じ渓谷にいる。 それがこの世界だ。
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建国プロジェクト:状況報告
第7部・死滅編 第2話終了時点
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七つの派閥の全容判明
強硬派:レイス・スペクター
中間派:スケルトン・ワイト・ファントム
ネクロマンサー
離反派:幽霊・呪霊・シャドウ
各派閥への対応方針
強硬派:戦う
中間派:交渉の可能性を探る
離反派:友好関係を築く
幽霊との最初の接触
攻撃してこなかった
信が「いていい」と言った
アポロンが反応した
防衛戦・第一回
スケルトンの大群を撃退
四元精霊の加護が有効と判明
しかし消耗戦になると判断
信の言葉
「ゲヘナの源泉を断たなければ終わらない」
「全員が敵じゃない」
次のマイルストーン
→第3話:ガルディウスからの急報
→カルシアの北の国境に死霊が現れる
→聖王教国との連携強化
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第7部 第2話 終了
次話:「ガルディウスからの急報」




