第6部 第4話「フォーヌ・アッチ・ランド」
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建国プロジェクト:状況報告
第6部・発展編 第4話開始時点
現在地:クロノスリュカ・建国地
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状況 :新施設「フォーヌアッチランド」建設中
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幼い土竜人タルパが昔、ぽつりと言ったことが始まりだった。
「ロボットに乗って遊びたいモグ」
その一言を、猪人フォーヌと浣熊人アッチが覚えていた。
国に余裕ができ始めた頃、二人がついに動き出した。
アッチ:「あの時のタルパの言葉、覚えているか」
フォーヌ:「忘れるわけがない」
アッチ:「作ろうか」
フォーヌ:「ああ、作ろう」
フォーヌとアッチの役割分担と対立
二人の方向性が最初からぶつかった。
フォーヌ:「安全第一に決まっているだろう!
子どもが乗るんだぞ!」
アッチ:「スリルや面白さも大事だよ。
安全すぎて退屈なら誰も乗らない」
フォーヌ:「事故が起きたら元も子もない」
アッチ:「事故を防ぐ技術を作ればいいじゃない」
言い合いが続いた。
しかし長年の相棒だった。
最終的に最高の形に着地していく。
安全性を担保しながら、心躍る仕掛けを詰め込んだ設計図が出来上がった。
弟子たちの参加
熊人ジグニが土台の建設を担当した。
土竜人タルパが地下迷宮の設計を担当した。
鹿人コダが浮石アトラクションの安全性を監修した。
全員が役割を持って動いた。
タルパの地下迷宮・アトラクションダンジョン
タルパが全力を注いだ目玉企画だった。
これまで学校の探索授業で巡った各地のダンジョンの仕掛けを参考にしていた。
霧の島国で見た隠し通路。
砂漠の水上都市で見た地下構造。
空中の岩盤集落で見た足場の工夫。
それらの仕掛けを地下迷宮に再現した。
しかし全て安全性を担保した作りだった。
罠に見えて実際は無害だった。
迷っても精霊が道案内する仕掛けがあった。
タルパ:「怖そうに見えて絶対に安全モグ。
それが大事モグ」
開業後、地下迷宮が爆発的な好評を得た。
理由は一つではなかった。
単純に楽しかった。
子どもたちが何度も列に並んだ。
「もう一回行きたいニャ!」
「次は違う道を行くデシ!」
さらに、幼い子どもたちの修練の場になった。
探索、判断力、度胸を養う場として、学校が課外授業に採用し始めた。
コダ:「学習効果が高いです。
遊びながら学べる。
これは正式に授業に組み込みたい」
そして、人間の客にも大人気だった。
エンタメ刺激の少ないカルシアなどの人間からすると、新鮮な体験だった。
「こんな楽しい遊びは見たことがない。
……これは、もう一度並ばねばですね」
ジグニがタルパに言った。
ジグニ:「お前の設計はもう俺を超えているな」
タルパ:「まだまだモグ」
タルパが信に語った。
タルパ:「いつか、地下に本当の街を作りたいモグ。
これはその第一歩モグ」
信:「地下街か、面白そうだね。
絶対実現してくれよ」
ロボット遊戯機
重機ロボットの金剛と空戦ロボットの烈風の小型版が用意された。
子どもたちが乗り込んだ。
子ども:「本物みたいだモグ!」
本物に限りなく近い動きをした。
しかし安全に作られていた。
ジェットコースター
浮石とルーン文字を組み合わせた新技術が使われた。
急降下、急旋回、宙返り。
絶叫が響き渡った。
オラーリグ親方が挑戦した。
オラーリグ:「うっぷ、これは酒より酔うぞ」
顔が青ざめていた。
しかし降りた後、もう一度並んだ。
焔・遊戯仕様機のレースアトラクション
普段は交通バスとして使われている焔が、遊戯用に改造されていた。
コース上でタイムを競う仕組みだった。
ロガとジャックが本気で対決した。
ロガ:「どんな勝負でも負けはしないぞ」
ジャック:「今日こそ俺が勝つ!」
子ども向けのアトラクションのはずだった。
しかし二人の真剣勝負に観客が沸いた。
僅差でロガが勝った。
ジャック:「次は勝つ」
ロガ:「いつでも相手になってやる」
遠目にみていたロガの息子ローフェンが微笑みながらその光景を見ていた。
ローフェン:「まったく、いい大人達が何をやっているんだか」
旋・遊戯仕様機のフライトアトラクション
普段は郵便配達の旋が、遊戯用に改造されていた。
小型の鳥型に乗って空中散歩を楽しめた。
高所が苦手なコヨーテの獣人コヨルが渋々乗せられた。
コヨル:「お前達、やめろって!」
しかし降りる頃には満足げな顔をしていた。
コヨル:「もう一度乗っていいかな」
清・遊戯仕様機のスキューバアトラクション
普段は水運に使われている清が、遊戯用に改造されていた。
水中散歩が楽しめた。
ルトラとベルトが監修した。
シーベルトの子どもたちに大人気だった。
ベルト:「海の楽しさを陸の人にも知ってもらえれば嬉しいんだよ」
開業前夜・フォーヌとアッチ
建設が終わった夜だった。
誰もいない遊園地を二人で歩いた。
灯りが消えた施設が静かに並んでいた。
フォーヌ:「悪くないものを作った」
アッチ:「ああ」
長い付き合いだった。
言葉は少なかった。
しかし十分だった。
名前を決める
信が二人に提案した。
信:「フォーヌ・アッチ・ランド。
これでどうですか」
フォーヌ:「俺の名前が先か」
アッチ:「俺の名前が先でもいいんだよ」
信:「ここはリュカのパーティーに加わった順ということで」
アッチ:「まあ、名前には特にこだわらないからいいよ」
それで決まった。
開業日・観覧車「クロノスアイ」
最後に完成したのが大観覧車だった。
名前は「クロノスアイ」と決まった。
国全体を見渡せる高さだった。
夜にはライトアップされる仕組みだった。
信とリュカが一番乗りで乗った。
頂上に着いた瞬間だった。
空気が変わった。
光の粒が集まってきた。
観覧車のゴンドラの外に、見たことのない精霊が現れた。
楽しそうな色をしていた。
きらきらと輝きながら踊っていた。
リュカ:「何、あれ」
信:「精霊だね」
後で報告を聞いたカイ・ラガンが言った。
カイ・ラガン:「娯楽の精霊だ。
名はフォルトゥナ。
古い記録にある。
幸運と楽しみを司る精霊。
長らく姿を消していたと言われている」
ミネルヴェ:「この国の娯楽への情熱が呼び起こしたのだろう」
フォルトゥナが観覧車の周りをずっと舞い続けた。
乗る人みんなに少しの幸運を分けているらしかった。
その日、観覧車に乗った客がそれぞれ小さな幸運に出会った。
落とした財布が見つかった。
探していた食材が手に入った。
ずっと会えなかった友人と再会した。
リュカ:「幸運の精霊だって」
信:「悪くない精霊だ」
全アトラクション巡り
信とリュカが全部を回った。
ロボット遊戯機で大はしゃぎした。
ジェットコースターで二人とも絶叫した。
焔レースで二人とも惨敗した。
旋フライトで空を飛んだ。
清スキューバで水中を泳いだ。
最後に観覧車に乗った。
リュカ:「全部楽しい!」
信:「まずいな、楽しすぎて仕事に支障が出るかも」
フォーヌとアッチへの感謝
閉園後、信が二人の元へ行った。
信:「ありがとうございます。
最高の場所ができましたね」
フォーヌ:「当然のことをしただけだ」
アッチ:「俺たちも楽しかった。
それでいい」
翌朝、新聞にアルラッテが書いた。
「フォーヌアッチランド開業。遊ぶこともまた、生きることだ」
信が手帳に書いた。
子どもの一言を 大人が何年も覚えていて 形にする。 それがこの国だ。
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建国プロジェクト:状況報告
第6部・発展編 第4話終了時点
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フォーヌアッチランド開業
ロボット遊戯機
ジェットコースター
焔レース・旋フライト・清スキューバ
タルパの地下迷宮
観覧車「クロノスアイ」
タルパの地下迷宮の効果
純粋な娯楽として大人気
幼い子どもの修練の場になる
人間客にも新鮮で好評
新たな精霊
娯楽の精霊フォルトゥナ誕生
観覧車の頂上に現れた
幸運と楽しみを司る古い精霊
フォーヌとアッチ
長年の相棒関係が描かれた
名前を冠した施設が完成
次のマイルストーン
→第5話:映画の誕生
→記録技術の発展
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第6部 第4話 終了
次話:「映画の誕生」




