第6部 第2話「お金は信頼だ」
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建国プロジェクト:状況報告
第6部・発展編 第2話開始時点
現在地:クロノスリュカ・バーナデット国立銀行
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状況 :銀行設立の経緯を辿る
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話は少し遡り、銀行設立が決まった頃の話。
栗鼠人バーナデットが各地を回っていた。
シルトの街の商人に説明した。
ルトラ港の貿易商に説明した。
フォーヌ工場の職人たちに説明した。
反応は似たり寄ったりだった。
人間の商人:「獣人が銀行をやるのか。
本当に預けていいのか」
ドワーフの職人:「お金を預けて消えたらどうする」
エルフの学者:「銀行という概念は知っている。
しかし獣人が運営するとは聞いたことがない」
バーナデットが一件一件、説明して回った。
諦めなかった。
帰ってきた夜、アルラッテに言った。
バーナデット:「信用がない。
まず信用を作らないといけない。
でも、やるんです。
信さんに任されたんだから絶対に成功させるんです」
アルラッテ:「取材させてください。
全部、記録します」
制度を作る
銀行の仕組みを誰も知らなかった。
アルラッテが持てる知識を全て持ち寄った。
信が元の世界の知識で補った。
三人が夜遅くまで話し合った。
信:「利息とはお金を貸した対価として
受け取る報酬です。
貸す側のリスクに見合った額にする必要がある」
バーナデット:「難しいですね。
でも理解はできた。
進めてみます」
アルラッテ:「融資の審査基準も決めましょう。
誰に貸して誰に貸さないか。
基準がなければ信頼は生まれない」
利息、融資、担保、審査基準。
この世界にない言葉を一つずつ翻訳した。
最初の融資・ショコラへ
誰かに最初に貸さなければ銀行は機能しなかった。
バーナデットが決断した。
融資を申請してきた者の中から最初の相手を選んだ。
熊人ショコラだった。
ショコラ:「チョコレート工場を拡大したいです。
設備が足りなくて需要に追いつかない。
それに、作りたてを食べられるところも欲しいと思って」
バーナデット:「返済計画を一緒に考えましょう。
融資します」
ショコラ:「ありがとうございます。
スイーツ作りは分かるんだけど、お金のことがよくわらなくて
助かります」
融資が実行された。
工場が拡大された。
チョコレートの生産量が増えた。
注文が増えた。
食事処も好調で多くのお客を楽しませた。
返済が順調に進み、半年後に全額返済が完了した。
バーナデット:「これが銀行」
アルラッテ:「経済が動いた」
精霊の認証コイン・偽造問題
クロノス銀貨が各国に広まるにつれて問題が起きた。
偽造コインが出回り始めた。
マルカンドの商人から報告が来た。
信がフォーヌとアッチに相談した。
アッチ:「偽造できないコインを作る。
ルーン文字と精霊の力を組み合わせれば本物だけが反応する」
フォーヌ:「素材は特殊鉱石を使う。
再現できない配合にする」
アッチ:「やってみよう」
数週間後、精霊認証コインが完成した。
本物のクロノス銀貨はほんの少しの衝撃を与えると精霊の光で反応した。
偽造品は反応しなかった。
マンサ:「精霊の力か、なるほどこの偽造は困難だな」
信:「できるところがあったらスカウトに行きますよ」
アルラッテが新聞に書いた。
「クロノス銀貨は信頼の証だ」
コダの発見・信頼の精霊
銀行が開業して数日後だった。
鹿人コダが銀行の前で立ち止まった。
コダ:「信さん、ちょっといいですか。
銀行の近くに見慣れない精霊がいます」
信:「どんな精霊?」
コダ:「人が人を信じるたびに大きくなっています。
銀行は信頼が集まる場所だから精霊も集まってきたんだと思います」
信頼の精霊だった。
小さかった。
しかし確かにそこにいた。
その翌日、問題が起きた。
取引で騙された人間の商人が銀行に怒鳴り込んできた。
信頼の精霊が小さくなった。
周りの取引がうまくいかなくなった。
小さなことだった。
しかし連鎖した。
コダ:「精霊と経済が連動しています。
誠実な取引が精霊を育てる。
不誠実な取引が精霊を弱らせる」
ミネルヴェが文献を調べた。
ミネルヴェ:「かつての文明が精霊の力で経済を維持していた記録がある。
この国は知らずにそれを再現していた」
信の言葉
信が全員を見た。
信:「誠実に取引すれば精霊が育つ。
精霊が育てば経済が安定する。
これが俺たちの経済学だね」
アルラッテが手帳に書き留めた。
アルラッテ:「新聞の一面にします」
信:「大げさじゃないですか」
アルラッテ:「大げさじゃないです。
世界が変わる考え方です」
ガルディウスからの報告
懐中時計が光った。
ガルディウスからだった。
ガルディウス:「カルシアでもクロノス銀貨が信頼されている。
人間の国でも同じだ。
これは単なる経済の話ではない。
信頼の話だ」
信:「そうですね」
ガルディウス:「お前のところはいつも楽しませてくれる」
バーナデットとアルラッテの締め
夜、銀行が閉まる時間だった。
バーナデットが帳簿を閉じた。
バーナデット:「今日も誰かの夢を後押しできた。
物の整理しかできなかった自分がこんなに皆に役立つなんて」
アルラッテが取材ノートを読み返した。
今日一日で集まった言葉だった。
「最初は怖かった」
「でも信じてみた」
「返済できた」
「また借りたい」
アルラッテが新聞の一面の締めの言葉を書いた。
「クロノスリュカ経済学:誠実さが国を豊かにする。
精霊がそれを証明している」
銀行の隅で信頼の精霊が光った。
バーナデットは気づかなかった。
しかし精霊は確かにそこにいた。
今日も少し大きくなっていた。
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建国プロジェクト:状況報告
第6部・発展編 第2話終了時点
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経済の発展
バーナデット国立銀行が本格稼働
最初の融資:ショコラへ→成功
精霊認証コインの開発・導入
新たな発見
信頼の精霊と経済の連動
誠実な取引が精霊を育てる
精霊が育つと経済が安定する
信の言葉
「誠実に取引すれば精霊が育つ。
精霊が育てば経済が安定する。
これが俺たちの経済学だ」
対外的な広がり
カルシアでクロノス銀貨が信頼される
ガルディウス:「信頼の話だ」
次のマイルストーン
→第3話:笑いの精霊ゲロスの登場
→お笑い・コメディ文化の誕生
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第6部 第2話 終了
次話:「笑いの精霊ゲロス」




