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ワクワク獣人ランド 〜異世界PM:適材適所で虐げられている獣人たちと最強の国を作ります〜  作者: 星麒麟


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第5部 第9話「全ての縁が集う日」

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建国プロジェクト:状況報告

第5部・世界編 第9話開始時点

現在地:クロノスリュカ・各戦線

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状況 :夜明け直前

    全戦線が限界

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最初に、北から音が聞こえた。


重い音、それは行軍の足音、ドワーフのものだった。

オラーリグ親方が先頭に立ち、サークスム親方とクラーピス親方が続く。

全職人と作業用ロボットを率いてやってきた。

ルーン武器の大量生産品が荷車に積まれていた。

特殊鉱石の防具が並んでいた。

投石機型のルーン砲台を引いてきた。

オラーリグ:「酒の借りを返しに来た。

       ガッハッハッ」

クラーピス:「砲台の射程は確認済みだ。

       魔獣の群れをまとめて吹き飛ばせる」

サークスム:「弾薬は十分ある。

       心配するな」


ドワーフが即座に陣地の強化を始めた。

職人だけあって作業が速く、夜明けが来る前に砲台が設置された。


夜明けの援軍・第二波


空から大鵬が複数来た。

オファニーエルの女王アグラリエルが乗っていた。

エルフの戦士団を率いていた。

精霊魔法の使い手が多かった。

アグラリエル:「タルタロスへの共闘の契りがあるゆえな。

        ケイオスも同様、精霊の敵。

        来るのは当然だな」


続いてイオフィーエルの女王サエルミアが来た。

手に分厚い記録を持っていた。

サエルミア:「千年分の記録が役に立つ時が来た。

       四魔獣の記録を持ってきた

       ローフェン殿の件では我々の落ち度でもあったからな」


梟人ミネルヴェがデータを受け取った。

即座に読み込み始めた。

目が光った。

記憶の精霊ムネモシュネの加護を発揮、エルフの持ってきた書籍が部屋全面に展開する。

必要な記録は「四魔獣の記録」。

該当の書籍が光りを発する。

ミネルヴェはそれらを掴み、読み始める。


夜明けの援軍・第三波


東から騎馬の音が聞こえた。

ガルディウス将軍が聖王教国カルシアの騎士団を。

魔術王国ソルマーレのエルネスト皇子が魔術師部隊を。

そして、商人連合国マルカンドの商長マンサが傭兵部隊を率いてきた。

ガルディウス:「獣人だけに戦わせるわけにはいかない」

エルネスト:「魔術師の力をお見せする時が来ましたね。

       観光ツアーのお礼でもある」

マンサ:「この借りはいずれ取引で返してもらう。

     まぁ、ここがやられたら次は俺たちの国だから他人事では無いという話だがな」


全員が揃った。

信が全体を見渡した。

夜明けの光が差し込んでいた。

そこにミネルヴェが入ってくる

ミネルヴェ:「見つけたぞ、四魔獣の攻略方法をな」

信:「ありがとう、先生。道が見えた。

   そして、これまで繋いできた全ての縁が繋がった。

   再配置します。

   全員、聞いてください」



全体の再配置


信が全体を組み直した。

【南・海域:リヴァイアサン】

ルトラ+エルフの水系精霊使い

シーベルト船団+カルシア海軍

→ウンディーネとエルフの精霊魔法を共鳴させる


【西・平野:ベヒーモス】

ロガ+ドワーフのルーン砲台

ローフェン+エルフの精霊戦士

金剛(修復済み)

→再生を砲台で追撃・精霊の光で遅らせる


【北・空:バハムート】

エウクレイア+エルフの風使い

烈風+鳳凰

サエルミアの弱点データを活用

→嵐の中心が弱点・そこを狙う


【東・山脈:イフリート】

ルドルフ+エルネストの魔術師

ペイス、ナインホース、アスラ、ローラン

→炎吸収の術式でルドルフの青い炎を強化


【本陣】

リュカ(アダマスの短刀待機)

ミネルヴェ、カイ・ラガン

カティ、信(天馬)


各隊が動いた。


四魔獣が再び動き出す


夜明けの光の中で四魔獣が動き始めた。

しかし状況が変わっていた。

昨夜と全く違う布陣があった。

四魔獣が一瞬だけ止まった。

遠くからケイオスが見ていた。


南・海域の逆転


リヴァイアサンが海から来た。

瘴気の波が先行した。

しかしエルフの水系精霊魔法が展開されていた。

ルトラのウンディーネの加護と共鳴した。

二つの水の力が合わさった。

瘴気の波が押し返された。

リヴァイアサンが前進できなくなった。

シーベルト船団とカルシア海軍が側面から攻めた。

魔獣の群れを挟み撃ちにした。

リヴァイアサンが弱まっていった。

ルトラが最後の力を振り絞った。

ルトラ:「海は私たちのものだ」


水流がリヴァイアサンを包んだ。

リヴァイアサンが沈んだ。


西・平野の逆転


ドワーフのルーン砲台が火を噴いた。

ベヒーモスの硬い皮膚を貫いた。

ベヒーモスが再生しようとした。

砲台が追撃した。

再生が追いつかなかった。

ローフェンの精霊の欠片が光を放った。

再生がさらに遅くなった。

ローフェン:「今だ」


ロガが真獣化した。

全力で踏み込んだ。

剣がベヒーモスの核を貫いた。

ベヒーモスが崩れた。

ロガが真獣化を解いた。

息を整えた。

ローフェンが隣に来た。

ロガ:「よくやった」

ローフェン:「オヤジが開いた道だろ」



北・空の逆転


サエルミアのデータがミネルヴェを通じて届いた。

ミネルヴェ:「バハムートの弱点は嵐の中心だ。

       嵐の目に攻撃が通じる。

       イェラキ、アエトスに伝えろ」


イェラキが即座に動いた。

イェラキ:「アエトス、嵐の中心に向かえ。

      俺が道を開く」

アエトス:「わかった」


イェラキが先行した。

烈風を盾にして嵐を割った。

アエトスが嵐の中心に向かって飛んだ。

シルフィードの加護が最大まで高まった。

嵐を逆用した。

嵐の力が速度になった。

アエトスが嵐の目に達した。

シルフィードの力を全開にした。

逆風が嵐の内側から爆発した。

バハムートが嵐を制御できなくなった。

嵐が自分に向かってきた。

バハムートが嵐に飲み込まれた。

アエトス:「空は渡さない」



東・山脈の逆転


エルネストが術式を展開した。

魔術師部隊が展開を補強した。

火を吸収する術式だった。

イフリートが炎を放った。

炎が吸収された。

ルドルフに流れ込んだ。

ルドルフが目を閉じた。

サラマンダーの加護が最大まで高まった。

体の中で炎が渦巻いた。

ルドルフ:「これが俺の全力ッスよ」


過去最大の青い炎が放たれた。

イフリートが消えた。

エルネスト:「素晴らしいな。

       あれほど見事に炎を操るとは。

       魔術師としてあなたに会えてよかった」

ルドルフ:「エルネストさんがいたからできましたッス」



最後の一体


三体が倒れた。

リヴァイアサンだけが残った。

南の戦線からルトラの報告が来た。

ルトラ:「倒したよ。

     でも動けない」


リヴァイアサンは倒れていた。

しかし完全には消えていなかった。

最後の力で再生しようとしていた。

犬人女王リュカが前に出た。

アダマスの短刀を構えた。

全員がリュカを見た。

信がリュカの隣に来た。

何も言わなかった。

ただそこにいた。

リュカが信を一瞬見た。

また前を向いた。

定義する力が短刀に宿った。

光が放たれた。

リヴァイアサンが形を失っていった。

海の魔獣としての存在が定義された。

定義された瞬間、混乱は混乱でなくなった。

リヴァイアサンが消えた。

静寂が戻った。


ケイオスの声


遠くからケイオスの気配がした。

姿は見えなかった。

しかし声は届いた。

ケイオス:「中々面白い遊びだったナあ。

      次は、もっと本気でやり合オう」


気配が消えた。


戦いの後


全員が地に倒れた。

しかし誰も死んでいなかった。

ドワーフが傷の手当てを始めた。

豪快だったが的確だった。

エルフの白魔術が回復を助けた。

猫人パナシアの薬草が各地に配られた。

羊人クラグルが走り回った。


ガルディウスが信の隣に来た。

ガルディウス:「また助けてもらったな」

信:「助け合いです」

ガルディウス:「そうだな」



アグラリエルがローフェンに来た。

アグラリエル:「ガイアの力がこの戦いを変えた。

        エルフとして感謝する」


ローフェンが静かに頷いた。

ロガが隣にいた。


エルネストがルドルフに来た。

エルネスト:「あの青い炎は研究させてほしい。

       後で話を聞かせてくれ」

ルドルフ:「喜んでッスよ」



サエルミアがミネルヴェに来た。

サエルミア:「記録が役に立ったかな」

ミネルヴェ:「千年分の知識が今日ここで活きた。

       図書館を守ってきたイオフィーエルの先人たちに感謝しかない」


二人が静かに笑った。


信の言葉


信が全員の前に立った。

疲れた顔をしていた。

しかし目が澄んでいた。

信:「ドワーフの皆さん。

   エルフの皆さん。

   カルシア、ソルマーレ、マルカンドの皆さん。

   シーベルトのみんな。

   そして、クロノスリュカの仲間たち。

   今日、全員で戦った。

   これまで繋いできた全ての縁が今日ここに集まった。

   ありがとうございます」


誰も言葉を返さなかった。

しかし全員が頷いた。

人間も獣人もエルフもドワーフも。

同じ場所に立っていた。


リュカと信


夜、リュカが信の隣に来た。

疲れ切った顔だった。

しかし目が輝いていた。

リュカ:「勝ったね」

信:「勝った」

リュカ:「全員で」

信:「そう、全員で」


リュカが信の服の端を掴んだ。

今日は離さなかった。

信が気づいていた。

今日は何も言わなかった。

ただそこにいた。


信が手帳に書いた。

繋がることが力になると言ってきた。 今日、それが証明された。 人間も獣人もエルフもドワーフも。 一緒に戦えた。 まだ世界は変わっていない。 でも、変わり始めた。 それで十分だ。


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建国プロジェクト:状況報告

第5部・世界編 第9話終了時点

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四魔獣の撃退

 リヴァイアサン:リュカの定義する力

 ベヒーモス:ロガ+ドワーフのルーン砲台

 バハムート:アエトス+シルフィードの加護

 イフリート:ルドルフ+エルネストの魔術


援軍の成果

 ドワーフ:ルーン砲台が決め手

 エルフ:弱点データと精霊魔法

 人間:騎士団・魔術師・傭兵


リュカの定義する力

 初めて実戦で使用

 リヴァイアサンを消した


ケイオスの動向

 「次はもっと本気で」と去った


繋がりの証明

 全ての外交が今日の援軍に繋がった


死者:なし


次のマイルストーン

 →タルタロスへの対応・ローフェン中心

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第5部 第9話 終了

次話:「タルタロスの影」



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