第5部 第8話「迫る影」
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建国プロジェクト:状況報告
第5部・世界編 第8話開始時点
現在地:クロノスリュカ・帰還直後
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状況 :ケルビーエルから帰還
全員が疲弊している
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帰還した翌朝だった。
鴉人シルトから緊急の連絡が来た。
懐中時計が光った。
シルト:「四方向で同時に異変が起きている!
北・南・東・西。全方向から魔獣の気配だ。
規模が尋常じゃない」
梟人ミネルヴェが顔色を変えた。
ミネルヴェ:「四魔獣だな。
力を回復して戻ってきたと見るべきだ。
しかも同時に。
いよいよケイオスが仕掛けてきたようだな」
信:「全軍、戦闘準備だ」
四魔獣の一斉投入
飛燕の偵察が状況を伝えてきた。
南の海域からリヴァイアサンが来ていた。
西の平野からベヒーモスが来ていた。
北の空からバハムートが来ていた。
東の山脈からイフリートが来ていた。
前回より明らかに強かった。
ケイオスが回復させただけでなく強化していた。
さらに四魔獣それぞれに大量の魔獣の群れが随伴していた。
梟人ミネルヴェが信に言った。
ミネルヴェ:「一方向だけでも厳しい中、四方向同時は戦力的には絶望的だな」
信:「わかっています。
それでも動くしかない」
信がリソースを分割する
信が全体を見渡した。
リソースコントロール、PMとしての信の本領だった。
信:「四方向に部隊を配置する。
全方向で劣勢になることは計算の上でわかっている。
それでも各戦線をできる限り保ち続ける。
その中で打開作を見つけるしかない」
配置が決まった。
【南・海域:リヴァイアサン担当】
川獺人ルトラ
ペンギンの海人ベルト&シーベルト船団
激流・水の精霊
【西・平野:ベヒーモス担当】
狼人ロガ、ジャッカルの獣人ジャック
コヨーテの獣人コヨル・狼人ローフェン
金剛
【北・空:バハムート担当】
隼人イェラキ・鷲人アエトス
エウクレイア全隊
烈風・鳳凰・飛燕
【東・山脈:イフリート担当】
馬人ルドルフ
馬人ペイス・ナインホース
ゾウの獣人アスラ、ゴリラの獣人ローラン
【本陣守護】
犬人女王リュカ・梟人ミネルヴェ
猫人カティ・信(天馬で全体指揮)
各隊が動き出した。
信が全ての懐中時計に連絡した。
そして各国へメールバードを飛ばした。
飛ばせるだけの全てのメールバードを。
南・海域の戦い
リヴァイアサンが海から来た。
前回より巨大だった。それはシロナガスクジラを越える巨体。
瘴気の海域を広げながら進んでいた。
ルトラがウンディーネの加護を発動した。
水流がリヴァイアサンを押し返した。
しかし瘴気が精霊を蝕んだ。
加護の力が少しずつ弱まった。
ベルトとシーベルト船団が奮戦した。
海上の魔獣を次々と仕留めた。
しかし数が多かった。
ルトラは懐中時計を取り出す。
ルトラ:「これはちょっと厳しいな。
瘴気が精霊を蝕んでいる。
なんとか状況は保てるが、すぐに限界だよ」
信:「わかった。
なんとか持ちこたえてくれ」
西・平野の戦い
ベヒーモスが大地を揺らしながら来た。
金剛が正面から受けたが、持ち堪えられずに吹き飛ばされる。
ロガが真獣化し剣を振り下ろした。
ベヒーモスにダメージが入った。
しかし即座に再生した。
周囲の地面を取り込みながら再生した。
ロガ:「精霊の力だ」
ローフェン:「分かってる!」
ローフェンが精霊の欠片を解放した。
光がベヒーモスに向かった。
再生が遅くなった。
ジャック:「俺が時間を稼ぐ」
コヨル:「俺も」
随伴の魔獣の群れにジャックとコヨルが対応した。
数が多かった。
削りきれなかった。
ジリジリと押されていた。
北・空の戦い
バハムートが嵐を纏っていた。
空気が震えていた。
エウクレイアが連携で対応した。
アエトスのシルフィードの加護が嵐と拮抗した。
しかしバハムートの嵐が広がり続けた。
飛行が困難になってきた。
烈風が機体ダメージを受けた。
イェラキは懐中時計で信に連絡を入れる。
イェラキ:「烈風が一機やられた。
敵の作る嵐が広がっている。
空域の確保が難しくなってきている」
信:「なんとか戦線を保ってくれ。
空を渡すと全戦線が崩れかねない」
イェラキ:「無理をいう。
分かった、なんとかする」
東・山脈の戦い
ルドルフの青い炎がイフリートに向かった。
ダメージが入るが、随伴の火系魔獣が多すぎた。
ペイスとナインホースが奮戦した。
アスラとローランが正面から押した。
それでも数が多かった。
ペイスが信への連絡をする。
ペイス:「ルドルフの攻撃はイフリートには通じています。
しかし周りの魔獣が多い。
炎の燃料にされていて際限が見えない」
信:「なんとか続けてくれ。
できれば温存をしつつ」
ルドルフ:「了解した」
本陣への圧力
四方向全てが劣勢になっていった。
信が天馬で全体を把握し続けた。
懐中時計が四つの戦線からの報告を伝えてきた。
どこに援軍を送っても別の戦線が崩れた。
ミネルヴェ:「兵力が足りない。
このままでは全線が崩れる」
信:「一箇所でも崩せれば、そこから全体の大局を変えられるのに。
何か手は無いか」
信が空を見た。
これまで繋いできた全ての縁が今日試される。
リュカの決断
本陣でリュカがアダマスの短刀を握った。
リュカ:「信、援軍は来る?」
信:「必ず。
そう思わないと精神的に持たないよ」
リュカ:「わかった。
私は信じる」
リュカがアダマスの短刀を構えた。
定義する力が短刀に宿り始めた。
各戦線がギリギリで持ちこたえる
全員が限界まで戦った。
ロガが真獣化を維持し続けた。
ローフェンの精霊の欠片が少しずつ消耗していった。
ルトラが水魔法を使いきる寸前だった。
ルドルフの青い炎の限界が近かった。
エウクレイアの翼が傷ついた。
しかし誰も退かなかった。
戦いが続いた。
午後が過ぎる。夕方になり。夜が来た。
四魔獣が動きを止めた。
信:「今夜は警戒はアラファのチームに任せて休んでくれ。
体力の回復と傷の手当てを最優先に。
明朝また来る」
こちらも限界だった。
羊人クラグルと猫人パナシアが各戦線を回った。
白魔術で傷を癒した。
薬草を配った。
深夜、信が本陣に戻った。
全員の状況を確認した。
死者はいなかった。
しかし全員が限界だった。
信が手帳を取り出した。
書けなかった。
疲れ切っていた。
しかし目を閉じなかった。
夜明けまでに来なければ終わる。
そうわかっていた。
それでも目を閉じなかった。
リュカが信の隣に来た。
リュカ:「眠れないの?」
信:「ああ、色々としないといけないことが頭を巡ってね」
リュカ:「わたしも」
二人で夜空を見た。
星が出ていた。
リュカ:「来るよね。
みんな」
信:「そう、信じてる」
リュカ:「うん」
リュカが信の服の端を掴んだ。
信が気づいていた。
何も言わなかった。
二人でそのまま夜明けを待った。
信が手帳を開いた。
今度は書けた。
全ての縁を繋いできた。 ガルディウスと。 エルネストと。 マンサと。 ドワーフ三親方と。 アグラリエルと。 サエルミアと。 ベルトと。 全員に今日、メールバードを送った。 来てくれるかはわからない。 でも信じる。 それしかない。
夜明けが近かった。
東の空が少しだけ明るくなり始めた。
その時だった。
北から音が聞こえた。
重い音だった。
足音だった。
ドワーフの足音だった。
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建国プロジェクト:状況報告
第5部・世界編 第8話終了時点
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四魔獣の一斉投入
リヴァイアサン(南・海域)
ベヒーモス(西・平野)
バハムート(北・空)
イフリート(東・山脈)
全戦線で劣勢
各戦線の状況
ルトラ:水魔法が限界近い
ロガ:真獣化を維持中
ローフェン:精霊の欠片が消耗
ルドルフ:青い炎が限界近い
エウクレイア:機体と翼にダメージ
死者:なし
夜明け前
ドワーフの足音が聞こえた
援軍が来た
次のマイルストーン
→第9話:全ての縁が集う日
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第5部 第8話 終了
次話:「全ての縁が集う日」




