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ワクワク獣人ランド 〜異世界PM:適材適所で虐げられている獣人たちと最強の国を作ります〜  作者: 星麒麟


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第5部 第5話「イオフィーエルの扉」

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建国プロジェクト:状況報告

第5部・世界編 第5話開始時点

現在地:クロノスリュカ・出発準備中

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目的地:エルフの国「イオフィーエル」

機体:飛燕

状況:数回の書簡のやり取りを経て

   訪問許可が下りた

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書簡でのやり取りが展開されている。


エルフの友好国オファニーエルの女王アグラリエルからの紹介。

イオフィーエルが選ばれた理由が二つ。

外界とのやり取りがある国であること。

エルフ世界最大の図書館がある学者国であること。


書簡のやり取りを数回重ねた。

なかなか許可が出なかった。

梟人ミネルヴェが翻訳のたびに顔をしかめた。

ミネルヴェ:「まったく、エルフの文章は回りくどいものが多い。

       端的に言えばいいものを」

狐人ドミナス:「外交文書ではよくありますが、確かにエルフの言い回しは独特ですね」

ミネルヴェ:「非効率だ」


許可が下りたのは数週間後だった。

理由がわかったのは後になってからだった。

数ヶ月前から原因不明の病が発生しており、その対策への協力が条件となった。

ミネルヴェ:「太古からの知識が揃っているという、世界最大の図書館か。

       一体どれほどのものか」

信:「先生、楽しそうだね」

ミネルヴェ:「当然だ」



訪問メンバー

今回は医療と知識を重視したメンバーだった。

犬人女王リュカ(国王)

信(宰相)

梟人ミネルヴェ(知識交流)

羊人クラグル(医療班トップ)

猫人パナシア(薬師)

鹿人コダ(精霊学)

狼人ローフェン(ガイアの依代)

竜人カイ・ラガン(通訳・顧問)

狐人ドミナス(外交)

パイロット:鷲人アエトス


猫人パナシアは猫人カティがクロノスの神殿を護っていたことからのメンバー。

植物が好きだったため、薬学の道に進んだ。


出発前、パナシアが薬草の袋を大量に抱えていた。

クラグル:「パナシア、荷物が多すぎるんじゃない」

パナシア:「何を言っているんですか師匠。薬草は多いほどいいんです」

クラグル:「全部持っていくつもりですか?」

パナシア:「はい」

クラグル:「現地調達もできそうなものは置いていきなさい」

パナシア:「ということは、全部持っていきます」

結局、荷物は減らさなかった。


イオフィーエルに到着


エルフの都市は想像と違った。

高い白い塔が並んでいた。

最初に訪れたエルフの国、森の中のオファニーエルとは全く違う雰囲気だった。

知識と研究の都市だった。

着陸すると大臣が出迎え、王女との面会はなかった。

大臣:「王女は現在、国の対応に追われている。

    対応は、まずは私が」

ドミナス:「承知しました」


国全体に病の気配があった。

エルフの顔色が悪かった。

活気が少なかった。

クラグルが小声で信に言った。

クラグル:「症状を見せてもらえますか。

      気になることがあります」

信:「うん、急いだ方が良さそうだね」



病の対策チーム参加


ミネルヴェ、クラグル、パナシアがエルフの医療チームに加わった。

エルフ側の症状は複数あった。

体力の低下。精霊魔法の精度の低下。気力の喪失。白魔術の効果が通常より薄い。

原因が特定できていなかった。

クラグル:「白魔術でのある程度の回復は見込める。

      しかし根本的な原因に対処しなければですね」

パナシア:「原因がわからないとどの薬草が有効かわからないですね」

ミネルヴェ:「全て後手だな。

       とにかく原因を探そう」


数日が経過した。

改善しなかった。


ローフェンがヴォイドを感じる


国の浄化装置の確認に向かった。

エルフが精霊の力で作った国を守る仕組みだった。

しかし機能が低下していた。

ローフェンが浄化装置の前で止まった。

精霊の欠片が反応した。

ローフェン:「何かいる。

       次元の向こうに。

       ヴォイドの波動だ」

コダ:「うん、いるね。

    あっちから浄化のエネルギーを食べているみたい」


二人が集中した。

ローフェンが精霊の欠片の光を放った。

コダが次元の隙間を感知した。

隙間の向こうに無数の小さな影が見えた。

ボウフラのような姿のヴォイドだった。

小さかったが、その数はとても多かった。

ローフェン:「なんて数だ」

コダ:「これは厄介だね」


ローフェンが精霊の欠片を全開にした。

コダが次元の隙間を広げた。

光がヴォイドの群れに向かった。

戦いは数時間にも及び、全て撃退した。

隙間が閉じた。

浄化装置が静かに輝き始めた。

二人は地面に仰向けに倒れる。

ローフェン:「終わったな」

コダ:「ふー、疲れたー」



国の回復


ヴォイドを撃退した翌日からエルフたちの顔色が変わり始めた。

白魔術の効果が戻った。

精霊魔法の精度が戻った。

パナシアが処方した薬草が回復を後押しした。

クラグル:「治ることは義務ですからね。

      全員、回復に向かっています」


ミネルヴェが静かに言った。

ミネルヴェ:「タルタロスの影響か。

       ヴォイドが浄化のエネルギーを食べていたとは。

       精霊の弱いところを狙っていた」

信:「ケイオスは違ったアプローチをしてきますね」

ミネルヴェ:「ああ、厄介な連中だな」



王女サエルミアとの面会


国の危機を救ったことで王女との面会が許可された。

王女サエルミアへの拝謁。

背が高かく、落ち着いた雰囲気だった。

深い青の目をしていて、その目には知性の光があった。

サエルミア:「まずはクロノスリュカの者たちに感謝する。

       貴国がいなければ未だ原因不明の病に苦しめられていただろう」

リュカ:「困っている人がいれば助けるのが当然です。陛下」

サエルミア:「よもや獣人の国が、我が国を救うという日が来るとはな。

長生きをすると色々なものを見る」

リュカ:「見直しましたか?」

サエルミア:「驚きが優るな。

       ……よかろう、望み通り国交を許可する。

       イオフィーエルの扉はクロノスリュカに開かれた」


リュカが頷いた。


各分野の会合


国交が決まった後、それぞれが早速動いた。


ミネルヴェ×図書館の長


図書館に案内された。

ミネルヴェが入った瞬間に動きを止めた。

天井まで本が並んでいた。

数千年分の記録だった。

ミネルヴェ:「一生かけても読みきれるか」

図書館の長:「それが図書館というものです」

ミネルヴェ:「そうだな。世の中には常に新しい事が生まれていく」


二人の会話が止まらなかった。


クラグル×医療学者


エルフの医療とクロノスリュカの医療を比較した。

エルフは精霊魔法で傷や病を無くす治療法。回復までの時間は長い。

クロノスリュカは主に白魔術による治療力の強化という治療法。回復までの時間は短い。

白魔術は自己のエネルギーを消費するが、精霊魔術はその負担が少ない。

ただ、精霊そのものがいなければ力を発揮しない。

医療学者:「獣人は魔法と魔術を使えるため、独自の治療体系を作れるということか」

クラグル:「治ることは義務ですから。

      やり方は問いません」

医療学者:「いい言葉だ。その言葉は覚えておく」


互いの長所を学んだ。


パナシア×植物学者・薬学者


パナシアが目を輝かせた。

エルフの薬草の知識は数千年分蓄積されていた。

パナシアが質問を止めなかった。

植物学者が驚いた。

植物学者:「これほど薬草を知る獣人は初めて見たぞ」

パナシア:「まだまだ知りたいことが!

      もうここに住みたい!」

クラグル:「パナシア、相手が困っているわよ」

パナシア:「構うもんですか!」


珍しい薬草の種をいくつか譲ってもらった。

帰り道に既に植える場所を考えていた。

クラグル:「ラギラブさんに相談ですね」



コダ・ローフェン×精霊学者


精霊学者が二人に質問を浴びせた。

ガイアとの繋がり。

四元精霊の加護の詳細。

精霊の欠片の仕組み。

コダが丁寧に答えた。

ローフェンが時々補足した。

精霊学者:「これは千年分の記録にない情報だ。

      獣人が精霊とこれほど深く繋がるとは記録に残していなかった。

      失礼だったかもしれない」

コダ:「いえ。

    俺たちもだわかっていないことが多い。

    一緒に調べましょう」



蔵書の贈り物


帰り際にサエルミアが蔵書を渡した。

いくつかの古い記録だった。

ミネルヴェが受け取った瞬間、タイトルを読んで動きを止めた。

ミネルヴェ:「これは」

サエルミア:「友好の証と思って欲しい。

       役立ててほしい」


タイトルの一つに竜とエルフの古い記録があった。

千年前の仲違いに関する記録だった。

ミネルヴェが信を見た。

信が頷いた。

帰りの飛燕の中でミネルヴェが蔵書を開いた。

読み始めた。

着陸するまで顔を上げなかった。


帰還


クロノスリュカに戻った。

パナシアが薬草の種を大事に抱えていた。

コダが精霊学者から聞いた内容を手帳にまとめていた。

クラグルが医療記録を整理していた。

信が全員に言った。

信:「また新しい友好国ができた。

   タルタロスの影響が世界に広がっている。

   しかしエルフと手を組めた。

   対抗できる」


ローフェンが窓の外を見ていた。

ローフェン:「次元蟲は小さくても集まれば国を蝕む。

       世界中に仕掛けているかもしれない」

信:「そうだな。

   見つけるたびに倒す。

   それしかないのがもどかしいけど」

ローフェン:「何か手を考えるよ」


ロガがローフェンの隣に来た。

何も言わなかった。

ただ並んで立っていた。


信が手帳に書いた。

イオフィーエルの扉が開いた。 タルタロスが世界中に 小さな牙を仕掛けていた。 見えない戦いが始まっている。 しかし仲間が増えた。 エルフも、獣人も、人間も。 みんな同じ世界に生きている。 それで十分だ。


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建国プロジェクト:状況報告

第5部・世界編 第5話終了時点

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新友好国

 イオフィーエルとの国交樹立

 王女サエルミア(エルフ)


病の原因判明

 タルタロスの影響

 ヴォイドが浄化エネルギーを食べていた


ローフェンとコダの活躍

 別次元のヴォイドを発見・撃退


各分野の交流

 ミネルヴェ×図書館の長

 クラグル×医療学者

 パナシア×植物・薬学者

 コダ・ローフェン×精霊学者


贈られた蔵書

 竜とエルフの千年前の記録が含まれる

 ミネルヴェが着陸まで読み続けた


タルタロスの脅威

 世界中に小さなヴォイドが仕掛けられている

 見つけるたびに倒すのが現状の戦略


次のマイルストーン

 →蔵書の解読・千年前の仲違いの真相

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第5部 第5話 終了

次話:「千年前の記録」



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