表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワクワク獣人ランド 〜異世界PM:適材適所で虐げられている獣人たちと最強の国を作ります〜  作者: 星麒麟


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
51/91

第4部 第6話「シーベルトの船出」

========================================

建国プロジェクト:状況報告

第4部・共存編 第6話開始時点

現在地:クロノスリュカ・ルトラ港

========================================

国民 :8000名以上

状況 :世界調査・周遊の旅の準備中

========================================



旅の決定

会議室に主要メンバーが集まっている。

鴉人シルトが地図を広げた。

シルト:「この大陸の情報網はほぼ構築できました。

     しかし世界はこの大陸だけではない。

     海の向こうに何があるかわからない。

     ケイオスとの戦いを見据えれば世界中の精霊・竜の力が必要になる。

     海に出る必要があると思いますよ、僕は」

梟人ミネルヴェ:「文献に記録がある。

         東の海の向こうに別大陸の記録だ」


竜人カイ・ラガンが反応した。

カイ・ラガン:「東の海の向こうには竜の伝説が残る場所がある。

        我も詳細は知らないが」


犬人女王リュカが決断した。

リュカ:「行きましょう」



メンバー選考


懸念点が一つ。

別大陸でも獣人が虐げられている可能性は高い。

信:「人間に変身できる者が必要だね。

   獣人の姿で行けない場所には人間の姿で潜入しよう」


カイ・ラガンが信に言った。

カイ・ラガン:「ローフェンを連れていけ」

ロガ:「無理だ。

    まだ未知での戦闘には耐えられん」

カイ・ラガン:「それは親としてかね、それとも戦士団の長としてかね」

ロガ:「当然、戦士団の長としてだ」

イ・ラガン:「ならば、尚更連れて行くべきだ。

       ガイア様の依代を経験した者は精霊との親和性が高い。

       新しい精霊との出会いの鍵になる可能性がある」

アラファ:「必要ならば、私がサポートしますよ」

ロガ:「甘やかすつもりはない。

    わかった、俺がしっかりとサポートする」


狼人ロガがローフェンを見た。

狼人ローフェンがロガを見た。

どちらも目を合わさなかった。

しかし二人が同じ船に乗ることが決まった。

メンバーが確定した。

【乗船メンバー】

信・犬人女王リュカ

狼人ロガ・狼人ローフェン

鴉人シルト・狐人ドミナス

蝙蝠人アラファ・隼人イェラキ

鷲人アエトス・カワウソ人ルトラ

鹿人コダ・馬人ルドルフ

羊人クラグル・猪人フォーヌ

浣熊人アッチ(移動工房+弟子数名)

竜人カイ・ラガン


シーベルト船団:

ペンギン海人ベルト

鯨海人フェル

人魚海人マリアナ

タコ海人オクトロウ

その他シーベルトメンバー数名

白い兎人イナバ(料理・食材収集)



出発前夜


信がリュカに言った。

信:「今回は長い旅になる。

   危険な場所もある。

   リュカには船上での判断役をお願いしたい」

リュカ:「わかった。

     船の上なら何でもやる」


カイ・ラガンがローフェンの前に立った。

カイ・ラガン:「お前はガイア様の力を体に宿した。

        その意味がいずれわかる。

        旅の中で感じることがあれば教えてくれ」

ローフェンは黙って頷いた。


ロガとローフェンが初めて同じ甲板に立った。

まだ言葉は少なかった。

しかし背中が近かった。


出発


翌朝、ルトラ港から船が出た。

国民が見送った。

懐中時計が光った。

アルラッテ:「経済的な成果も期待していますからね!

       珍しいものがあれば何でも持ち帰ってください。

       できれば新しい取引先も」

信:「わかった」


ラック:「珍しい文化があれば、懐中時計越しでも是非見せてください!

     獣楽祭のネタにします」

信:「わかったよ、わかった」


ミネルヴェ:「竜の痕跡があれば詳細に記録してくれ。

       カイ・ラガンに確認を取りながら」

信:「了解です。先生」


船が川を下り始めた。

渓谷が小さくなった。

イナバが船尾から渓谷を見ていた。

イナバ:「海の食材を探します。

     必ず美味いものを持ち帰ります」

ベルト:「楽しみにしておくよ」



海人国シーベルトへの寄港


海人国シーベルトを経由した。

補給と情報収集を行った。

ベルトが東の海について話した。

ベルト:「東の海の先は誰も行ったことがない。

     海の民の伝説では嵐の海域を抜けると

     別の世界があると言われている」

カイ・ラガン:「嵐の海域に竜の気配がある。

        我も行ったことはないが」


全員が顔を見合わせた。

信:「行きましょう」



海洋船団との出会い


東の海に出た。

3日目の朝だった。

水平線に影が見えた。

大型の船が複数並んでいた。

船に建物が乗っていた。

甲板に洗濯物が干してあった。

子どもが走り回っていた。

海の上を生活の場にした船団だった。

ベルトが合図を送った。

相手も合図を返した。

敵意はなかった。


船団のリーダーが乗り込んできた。

巨大なシャチの魚人だった。

腰には日本刀らしき剣を携えていた。

魚人のリーダー:「シーベルトの船団か。

         噂には聞いていた。

         俺はナガ・バルン。

         この海を渡り続けて50年になる」

ベルト:「俺はベルト。

     シーベルトの建国者だ」

ナガ・バルン:「国を作ったか。

        海人が陸に根を張るとは珍しいな」


信が前に出た。

信:「色々と教えてもらえますか。

   世界を旅しているなら知っていることがあるはずだ」

ナガ・バルン:「人間も一緒か。船団だ。

        獣人と一緒にいる人間は初めて見た

        従えてるって感じでもねーな」

信:「そりゃそうですよ。仲間なんですから」

ナガ・バルン:「面白い。ゆっくりしていくといい」



数日間の共同生活


船団と数日間をともに過ごした。

海洋船団の生活は独自の文化に満ちていた。


食文化

海洋船団の料理は珍しかった。

まず信が驚きの声をあげる!

信:「これ醤油とワサビじゃないか!」

ナガ・バルン:「ああ、極東にある和の国のもんだ」

信:「和の国! じゃあ、その腰の剣も?」

ナガ・バルン:「よく分かったな。刀ってもんだ」

信:「分かったというか、俺の国にあったもんだ」

ナガ・バルン:「じゃあ、信は和の国の出身か」

信:「いや、俺の国とは別だろう。ただ、似ていると思う」


その他にも、海藻を使った発酵食品。

深海魚の干物。

貝から作った調味料。

イナバが目を輝かせた。

イナバ:「これは知らない食材です。

     全部教えてもらえますか」

船団の料理人:「珍しいものが好きか。

        いいだろう」


イナバが厨房に入り込んだ。

3日間出てこなかった。


建築文化


船の上の建物の構造が独特だった。

揺れに対応した柔軟な構造だった。

アッチが設計を見て唸った。

アッチ:「揺れを逃がす構造だ。

     陸の建物に応用できるね。

     地震対策になる」

弟子:「記録します」


移動工房で即座に設計図を描き始めた。

フォーヌが構造材の素材に興味を持った。

船団が使う海底の特殊な鉱石を見せてもらった。

フォーヌ:「この素材はルーン文字と相性がいい。

      分けてもらえるだろうか」

ナガ・バルン:「交換条件は何だ」

フォーヌ:「日本酒だ」

ナガ・バルン:「なんだそれは。

        飲んでから決める」


一口飲んだ。

ナガ・バルン:「和の国の酒ににてるな。

        いいだろう、取引成立だ」



情報収集

シルトとドミナスがナガ・バルンから話を聞いた。

ナガ・バルン:「世界の話か。

        50年旅してきた。

        色々と見てきた」


世界各地の情報が集まってきた。

【珍しい国の情報】

・砂漠の中心に浮かぶ水上都市

 →砂漠の中に水源があり

  その上に国が作られている


・霧に包まれた島国

 →常に霧が立ち込めており

  地図に載っていない

  住民は霧の中を自在に動く


・空中に浮かぶ岩盤の上の集落

 →風の力で岩盤が浮いている

  下からは辿り着けない


・海底に作られた都市

 →深海に住む種族が作った

  水圧に耐える特殊な技術がある


・和の国

 →独特の文化が成熟した島国

  現在は多くにの国に別れての戦乱中とのこと

  中には獣人の国もあるらしい

シルトが全部記録した。

シルト:「記録を送ります」

ミネルヴェ:「全部送れ。

       図書館に追加しておく」

シルト:「アイアイ、キャプテン!」

ミネルヴェ:「なんだそれは」

シルト:「いやー、海の生活が続いてるもんで」



瘴気の海域の情報


ナガ・バルンが顔を曇らせた。

ナガ・バルン:「一つ、良くない話がある。

        最近、海の色が変わっている

        海域がある。

        紫色の海だ。

        魚が死ぬ。

        近づいた船は帰ってこない」

信:「場所は」

ナガ・バルン:「東の海域に複数ある。

        広がっている。

        50年の旅で一度も見たことがなかった。

        ここ数年で突然現れた」


カイ・ラガンが静かに言った。

カイ・ラガン:「瘴気だ。

        海にまで広がっている。

        陸の瘴気の森と同じように

        海の瘴気海域が生まれている。

        ケイオスの影響が海にまで及んでいる」

ナガ・バルン:「ケイオスってのは何者だ」

カイ・ラガン:「原初の精霊だ。混沌を司る」

ナガ・バルン:「よくわからんが、厄介そうだな」

ルトラ:「このままだと海の多くに影響がでそうだ」

ベルト:「俺たちの国にも影響が出るかもしれない。

     リヴァイアサンがいつ戻ってくるかもわからないしな」


信が懐中時計を握りミネルヴェと繋いだ。

信:「海の瘴気海域の情報が入りました。

   ケイオスの影響が海にまで及んでいる様です」

ミネルヴェ:「予想通りだ。

       急いで対策を考える」



ローフェンと精霊


3日目の夜。

甲板でローフェンが海を見ていた。

海面に光の粒が浮いていた。

小さかった。

しかし確かにそこにいた。

ローフェン:「何がいる」

カイ・ラガン:「波の精霊だ。

        海の下位精霊の一種。

        普通は人間には見えない」

ローフェン:「俺には見える」

カイ・ラガン:「ガイアの力がお前の目を変えた。

        精霊が見えるようになっている」


ローフェンが手を差し出した。

波の精霊が手に止まった。

ローフェン:「温かい」

カイ・ラガン:「精霊は温かいものだ。例外もあるがな」


ロガが少し離れた場所から見ていた。

何も言わなかった。


嵐の海域へ


別れの朝、ナガ・バルンが信に言った。

ナガ・バルン:「東へ行くなら嵐の海域を通ることになる。

        気をつけろ」

信:「情報をありがとう」

ナガ・バルン:「生きて帰ってきたらまた飲もう。

        あの酒で」


船団が別の方向へ去った。

信が全員に言った。

信:「東へ進みます。

   嵐の海域を抜けた先に東の大陸がある」

ベルト:「行くぞ」


船が東へ向かった。

水平線の先に、まだ見ぬ世界があった。


嵐の海域


数日後、海の色が変わった。

空が暗くなった。

嵐が来た。

通常の船なら沈む嵐だった。

ルトラとベルトが水魔法で波を制御した。

アエトスとイェラキが風を読んで航路を切り開いた。

カイ・ラガンが何かを感じた。

カイ・ラガン:「この嵐は自然のものではない。

        何かが意図して作っている」


嵐の中心に光が見えた。

近づいた。

巨大な存在がいた。

蛇に翼が生えたような形をしていた。

禍々しさはなかった。

清らかだった。

カイ・ラガン:「竜だ。

        別の種族の竜だ」


リュカがクロノスの紋様を輝かせた。

竜が動きを止めた。

リュカが語りかけた。

言葉ではなかった。

クロノスの力を通じた対話だった。

竜が少しずつ嵐を収めた。

嵐が静まった。

竜が姿を消した。

航路が開けた。

フェル:「道ができた」

ベルト:「行けるぞ」



嵐が去った海面に光の粒が浮いていた。

嵐の精霊だった。

コダ:「何かがいます。

    怒っていない。

    驚いている」


ローフェンが海面を見つめた。

体に何かが反応した。

ローフェン:「来い」


光の粒がローフェンの手に止まった。

カイ・ラガン:「やはりお前は鍵だ。

        ガイアの力が精霊を引き寄せている」



東の大陸が見えた


数日後の夜明け。

地平線に陸地が見えた。

全員が甲板に出た。

ルドルフ:「でかいッス」

コダ:「地の声があっちから聞こえます」

アエトス:「風とも違う」

ローフェン:「何かが待っている気がする」

カイ・ラガン:「東の大陸だ。

        竜の伝説が残る場所。

        ここから先は我も知らない世界だ」

信:「なら一緒に探りましょう」

カイ・ラガン:「そうだな」


イナバが調理場から顔を出した。

イナバ:「新しい食材があるといいですね」

ベルト:「あるさ。

     絶対にある」


リュカが懐中時計を握った。

クロノスの紋様が静かに光った。

新しい世界が、目の前にあった。


========================================

建国プロジェクト:状況報告

第4部・共存編 第6話終了時点

========================================

旅の開始

 世界調査・周遊の旅が始まった

 目的地:東の大陸


海洋船団との出会い

 ナガ・バルン率いる船団と交流

 文化・情報・食材・素材を交換

 日本酒で取引が成立


新たな情報

 世界各地の珍しい国の存在

 海の瘴気海域が複数発生している

 ケイオスの影響が海にまで及んでいる


新たな技術

 船上建築の揺れ対応構造をアッチが記録

 海底の特殊鉱石をフォーヌが入手


ローフェンの変化

 精霊が見えるようになっている

 波の精霊・嵐の精霊が手に止まった


ロガとローフェン

 同じ甲板で過ごす時間が増えた

 まだ言葉は少ない


イナバの収穫

 海洋船団の料理人から

 新しい食材・調理法を習得


次のマイルストーン

 →東の大陸へ

 →未知の文明・未知の獣人

========================================



第4部 第6話 終了

次話:「東の大陸」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ