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ワクワク獣人ランド 〜異世界PM:適材適所で虐げられている獣人たちと最強の国を作ります〜  作者: 星麒麟


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第4部 第1話「下位精霊の目覚め」

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建国プロジェクト:状況報告

第4部・共存編 第1話開始時点

現在地:クロノスリュカ・建国地

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国民 :8000名以上

資金 :金貨200枚・銀貨1000枚以上

状況 :カルシアからの解放獣人が合流

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カルシアから解放された獣人たちが渓谷に入り続けていた。


1日目。2日目。3日目。

止まらなかった。

栗鼠人バーナデッドや鼠人アルラッテたちが住民登録を急ぎ進めたが数が多すぎた。

4日目の朝、信の前に報告書を置いた。

アルラッテ:「8000名を超えました。

       渓谷の収容限界は2000名程度です。

       すでに4倍以上になっています」

信:「国を広げないとだね」



新たな拠点の誕生


信、犬人女王リュカ、梟人ミネルヴェ、鹿人スタアーグ、熊人ジグニが集まる。

五人が渓谷の周辺を見て回った。

結界の森の外側に広大な平野があった。

大河アルカの両岸に土地があった。

農耕地がさらに広がる余地があった。

4つの拠点が決まった。


シルトの街


結界の森の外側に広がる新しい街。

鴉人シルトが仕切ることになった。

多くの住民の住処となり、外部との交易の窓口になる。

シルト:「情報の集まる場所に俺がいるのは当然ですね」

ドミナス:「外交の窓口もここにしましょう」

シルト:「立派な迎賓館を建てないとですね」



ラギラブ農村


農耕地にも多くの住民が集まった。

兎人ラギラブが仕切ることになった。

田畑が広がる穏やかな村だった。

ラギラブ:「土地はある。

      人手もある。

      あとは育てるだけだ」

蛙人ベロス:「水路の設計は任せてくれ」

ラギラブ:「ああ、頼む」



フォーヌ工場・アッチ工場


二つの工房が工場化した。

向上の周辺に職人たちの小さな町ができた。

フォーヌ工場は武器・農具・工具を担当した。

アッチ工場は機械・ロボット・精密機器を担当した。

フォーヌ:「工場になっても

      一つ一つ手を抜かない。

      それだけだ」

アッチ:「効率と品質は両立できるよ」



ルトラ港


大河の整備が進んだ。

河川港ができた。

水運の拠点として機能し始めた。

カワウソ人ルトラが仕切る港町になった。

シーベルト船団の発着点にもなった。

ルトラ:「川の管理は私に任せておけ」

ベルト:「港ができるのか。

     次の寄港が楽しみだ」

ルトラ:「ふふ、期待しておけ」



交通インフラの整備


国が広がったため各拠点をインフラで繋ぐ必要があった。

浣熊人アッチが設計図を広げた。

アッチ:「ほむらに馬車を引かせる。

     定期的に各拠点を回る」

信:「うん、いいね。バスだ」

アッチ:「各拠点に停留所を作る。

     規則正しい運行を目指す。

     時刻表通りに回るように」

アルラッテ:「運賃も設定しましょう。

       収入源になります」

信:「お前は本当に……たくましいよな」


ほむらが馬車を引き始めた。

神殿の渓谷、シルトの街、ラギラブ農村、工場の町、ルトラ港を定期的に回った。

時刻表通りに動いた。

国民が停留所で待つ。乗り込む。そして目的地に着く。

老いた獣人:「これは助かる」

子ども:「はやいよねー」



信からラックへの依頼


夜、信が狸人ラックを呼んだ。

信:「住民が増えたけど、その多くは奴隷だった人たちだ。

   ここでは奴隷生活とは違う生活を送ってほしい。

   楽しめるエンタメ的な施策を進めて欲しいんだ」

ラック:「任せてください。

     ずっとやりたかったことが沢山あるんです。

     全部やっていいですか?」

信:「ああ、全部やろう」

ラック:「最高!」



ランキングバトル・リーグ制の確立


ラックが4段階のリーグ制を提案した。

各リーグは以下の通り。

小姓級ページランク

 入門レベル。誰でも挑戦できる。訓練も兼ねる。


従騎士級エスクワイアランク

 中級レベル。秀でた武器が必要になる。実戦投入はここから。


騎士級ナイトランク

 上級レベル。この国の精鋭。


騎士団長級グランドマスターランク

 この国の誉。最高峰。


ランクの振り分けが決まった。

解放戦前の戦士たちは騎士級以上から開始した。

解放戦から参加した新国民は小姓級から始まった。

ロガ:「前の模範試合の様に公開するのか」

ラック:「はい、住民たちも楽しみにしているはずです」

ロガ:「信、前にも言ったが」

信:「救国の戦士の強さは国民に見せておいた方がいいです」

ロガ:「分かったが、賭けの対象にはさせるなよ。

    これはあくまでも訓練の一環だ」

ラック:「え、ダメですか?」

ロガ:「ダメだ」

ラック:「信さ〜ん」

信:「我が国の戦士長どのが言ってるんだからダ〜メ」



ジャッカルの獣人ジャック:「いつか超えるあんたを超えてやる」

ロガ:「訓練に励むんだな」

コヨーテの獣人コヨル:「俺はロガさんの隣にいられればそれで十分です」

ジャック:「お前は向上心がなさすぎる」

コヨル:「俺なりの目標があるんですよ」



獣楽祭の誕生


祭りの名前は「獣楽祭」に決まった。

ラックが正式にプロデューサーとして就任した。

月に一回、シルトの街で開催することになった。

ラック:「シルトの街は外部との窓口だから人間のお客さんも呼びやすい。

     いつか人と獣人が隔たりなく楽しめる祭りにしたい」

リュカが頷いた。

リュカ:「うん、絶対にそうしようね」

ラック:「任せてください! そのためにも盛り上げますよ!」


獣楽祭の内容が決まった。

ランキングバトルの試合、走力戦、食祭、歌のコンクール、演劇。

全てをラックが仕切った。


食祭の開始


まずは食祭が開かれた。

ダレトが陸の料理を担当した。

シーベルトから戻ったイナバが新鮮な海の料理を担当した。

熊人ショコラが菓子を担当した。

色々な酒も振舞われた。

ダレト:「食祭は戦いだ」

イナバ:「勝ちます」

ショコラ:「わたしも負けない」


初回の食祭の夜、屋台が並んだ。

国民が、大いに食べた。大いに笑った。大いに話した。

奴隷として生きてきた獣人が、初めて祭りで飯を食った。

生きるためだけに食べていた者たちが、楽しむために食べていた。

幸せが国を包んだ。


カイ・ラガンの口述と出版文化


梟人ミネルヴェが竜人カイ・ラガンに頼んだ。

ミネルヴェ:「ぜひ原始の出来事を教えてほしい。

       上位精霊の戦い。

       ケイオスとクロノス・ガイアの対立。

       竜人の誕生。

       来るべき大戦のために、全部、記録したい」

カイ・ラガン:「長い話になるぞ」

ミネルヴェ:「大丈夫です、一生かかっても聞く」

カイ・ラガン:「そうか。ならば話そう」


カイ・ラガンが語り始めた。

ミネルヴェが記録した。

コダとソラが補佐した。

その記録を読んだ獣人の中に文章を書く才能を持つ者が現れた。

口述資料が小説として生まれ変わった。

アルラッテ:「出版社を作りましょう。

       本が売れれば産業になります」

ミネルヴェ:「知は力。

       そうだな、集めた知識を再編しなければならないしな」


出版社が誕生した。


原始の物語は演劇で上演することとなった。

まだ文字を読めない者も国民には多かったためだ。

獣楽祭のオープニングで披露された。

新しく役者という仕事が生まれた。ダンサーという仕事が生まれた。

ラックが演出を担当した。

初演の夜、全員が静かに見ていた。

クロノスとケイオスの戦い。

精霊たちの誕生。

世界が形になる瞬間。

それが劇として目の前で展開された。

ラック:「どうでしょうか?」

信:「期待以上だよ。ありがとう」

ラック:「私は自分の仕事をしただけです」

ラックは少し誇らしげに顔をそらした。



下位精霊の目覚め


国民が増えた。

仕事が生まれた。

祭りが生まれた。

笑い声が渓谷に溢れた。

その喜びに、反応するものがいた。


ラギラブ農村の朝。

ラギラブが鍬を手に取った。

光った。

微かだったが、確かに光った。

ラギラブ:「……農具に、何かがいる」


畑の収穫量が増えた。


フォーヌ工場の炉。

火の色が変わった。

安定していた。

揺れなかった。

炉の隅に、黒い小さな影が見えた。

炭の精霊だった。

フォーヌ:「炭の精霊か。

      炉の質が変わるはずだ」


鍛冶の精度が上がった。


ダレトの厨房。

鍋から香りが変わった。

3倍になったと国民が言った。

ダレト:「鍋が喜んでいる。

     そうとしか言えない」



ミネルヴェの図書館。

古い本から光が漏れ始めた。

ペンが一人で動いた気がした。

ミネルヴェ:「読まれた本に力が宿っている」



ロガの剣。

訓練中、剣が以前より軽く感じた。

ロガ:「剣に何か宿ったか」



時計塔の夜明け。

塔が光った。

夕暮れにも光った。

光の粒が塔の周りを舞った。

リュカ:「きれい」

信:「俺も見えるよ。

   小さな光が、沢山の光が生まれているね」


カイ・ラガンが二人のそばに来た。

カイ・ラガン:「下位精霊が集まってきている。

        この地に喜びが溢れているから。

        精霊は喜びに引き寄せられる。

        今はまだ名前もない小さな存在だ。

        しかし喜びが続けば

        やがて中位精霊になる。

        名前を得る。

        力を持つ」

リュカ:「じゃあ、もっと楽しくすればもっと精霊が来る?」

カイ・ラガン:「その通りだ」

信:「九十九神みたいだ」

リュカ:「つくもがみ……って何?」

信:「俺がいた場所でね、全てのモノには神、精霊が宿るって考えだよ」

カイ・ラガン:「ああ、全てのモノやコトには精霊がいる」



歌の精霊の来訪


獣楽祭の初開催の夜。

人魚マリアナが歌い始めた。

猫人セラと燕人ウィンが続いた。

その瞬間、空気が変わった。

光の粒が歌声に集まってきた。

歌の精霊だった。

聞いた者たちは気力が満ちた。

信:「歌の力?」

ラック:「元気になりますよね。なんだか力が強くなってる気も」

信:「歌にバフ効果か」

ラック:「歌の兵団が作れますね」

信:「確かに、これまで考えたことなかったな」

ラック:「歌は最強の武器ですよ」

信:「ああ、進めてみよう」

歌の兵団のコンクールが獣楽祭の新たなコンテンツになった。

そして獣楽祭の第1回がフィナーレとなった。


夜の時計塔


夜、信とリュカが時計塔の頂上に立った。

各地に灯りが見えた。

渓谷の中。

シルトの街。

ラギラブ農村。

フォーヌ工場・アッチ工場。

ルトラ港。

それぞれに光があった。

リュカ:「大きくなったね」

信:「大きくなった」

リュカ:「まだ大きくなる?」

信:「まだまだなる」

リュカ:「ワクワクするね」

信:「俺もだよ」


リュカが珍しく「ワフッ」と声を上げた。

信が笑った。

リュカが赤くなった。

リュカ:「違うの! 今のは無し」

信:「突然鳴いたこと?」

リュカ:「信のいじわる」


時計塔の鐘が夜の風に揺れた。

光の精霊が塔の周りを舞っていた。

信が手帳に書いた。

国は戦うためだけにあるんじゃない。 ここで生きる全員が笑える場所を作る。 それがこの国の目的だ。 ようやく、その形が見えてきた。


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建国プロジェクト:状況報告

第4部・共存編 第1話終了時点

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国民 :8000名以上

資金 :金貨200枚・銀貨1000枚以上


新たな拠点

 シルトの街(結界の森の外)

 ラギラブ農村(農耕地)

 フォーヌ工場・アッチ工場(職人の町)

 ルトラ港(河川港)


交通インフラ

 ほむらが馬車を引く定期バス

 各拠点を時刻表通りに結ぶ


エンタメの確立

 ランキングバトル:リーグ制導入

 獣楽祭:月一開催・シルトの街

 食祭:月一開催

 演劇・ダンス:文化として確立

 出版社:誕生


下位精霊の目覚め

 農具の精霊(ラギラブ農村)

 炭の精霊(フォーヌ工場)

 鍋の精霊(ダレトの厨房)

 本の精霊・ペンの精霊(図書館)

 剣の精霊(ロガの剣)

 光の精霊(時計塔)

 歌の精霊(獣楽祭)

 →名前はまだない。中位精霊になれば名前を得る


新設部隊

 歌の兵団(コンクール開催)


次のマイルストーン

 →第2話:学校の新しい先生たち

 →カイ・ラガンが特別講師に

 →子どもたちとの交流

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第4部 第1話 終了

次話:「学校の新しい先生たち」



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