表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワクワク獣人ランド 〜異世界PM:適材適所で虐げられている獣人たちと最強の国を作ります〜  作者: 星麒麟


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
43/91

第3部 第13話「紅炉の火山・竜人との邂逅」

========================================

建国プロジェクト:状況報告

第3部・解放編 第13話開始時点

現在地:紅炉の火山・入口付近

========================================

目的:サラマンダーの解放

   イフリートの撃退

   竜人との接触

========================================

紅炉の火山が目の前にあった。


山肌を溶岩が流れていた。

空が赤く染まっていた。

紫色の筋が溶岩の中に混じっていた。

瘴気に犯されたマグマだった。

コダ:「地面を伝って苦しむ声が聞こえます。

    今まで聞いた中で一番強い」

馬人ルドルフ:「体が燃えてるみたいッス。

        そろそろ限界です」


通常の侵入ルートがなかった。

コダが地面に手をついた。

溶岩が流れていない岩盤のルートを読んだ。

コダ:「こっちです。

    岩盤が厚い。

    溶岩が来ていない」


浣熊人アッチが移動工房を開いた。

耐熱加工の装備を即席で用意した。

猪人フォーヌが水属性のルーン文字を武器に刻んだ。

金剛コンゴウが先頭に立った。

溶岩を押しのけながら進んだ。

全員で山頂を目指し火山を登る。

熱気が全員を包んだ。


火山の魔獣


岩場の影から炎が揺らめく。

それはヘルハウンド、地獄の番犬と呼ばれる魔獣たちだった。

全身が黒い炎に包まれ、目が紫色に光る。それは瘴気の色。

ロガが左腕を横に振る。

ロガ隊が動いた。

戦闘が開始されるが、通常の武器が魔物に触れた瞬間に溶ける。

ジャック:「武器が」

コヨル:「熱すぎる」


フォーヌの水属性ルーン文字入りの武器だけが通じた。

信が紅蓮で動きながら急所だけを精密射撃した。

今回の敵を見越して、水の魔術印が刻まれた特製弾。

その弾が一体のヘルハウンドを貫いた。

信:「通常攻撃は無理だ。

   フォーヌの武器と紅蓮の砲撃で対応する」

大きな岩石が蠢いた。

それは炎の巨人ムスペル。全高5メートルを越える魔物だ。

全身が溶岩で構成され、紫色の瘴気が全身から漏れていた。

通常の武器が近づくだけで溶ける。


熊人ジグニ:「俺が行く」

白熊人ビョルン:「俺も」


二人が前に出た。

ジグニが地の精霊魔法で岩石のグローブを作る。

ビョルンは水の精霊魔法で氷のグローブを作る。

二人はそれぞれのグローブで両足を前後に力一杯殴りつける。

ムスペルはバランスを崩し倒れた。

フォーヌの水属性武器が急所を貫いた。

ムスペルは炭となった。

アスラ:「二人とも、化け物だな」

エイリーク:「ビョルンおじさん。かっこいい」

ビョルン:「おじさんではない」



最深部・サラマンダーとイフリート


火山を登る。

熱気が増した。

頂上へと辿り着く。

火口だった。

直径100メートル以上。

火口の底で何かが泳いでいた。

炎の精霊サラマンダーだった。

その姿は美しかった。


しかし火口の上空に、何かが居座っていた。

全身が溶岩で覆われた巨大な存在。

溶岩が常に流れ落ちていた。

リヴァイアサン・ベヒーモスとは違う禍々しさが漏れ出ていた。


信は懐中時計でミネルヴェに繋げる。

信:「見えますか、ミネルヴェ先生」

ミネルヴェ:「炎の魔獣イフリートだ。

      魔獣の王であり、ケイオスの眷属」

信:「サラマンダーは火口の中にいます」

ミネルヴェ:「結界で守っているんだろう。

       イフリートとサラマンダー、

       互いに相手を排除できずこう着状態が続いていたんだろう。

       おそらく長い時間」


イフリートがこちらに気づいた。

巨大な溶岩の腕が振り下ろされた。

全員が飛び退いた。


イフリートとの決戦


溶岩散弾の雨が降ってくる。

金剛が盾になった。

表面が溶け始めた。

ロガが咆哮、真獣化した。

すぐさま正面から突進をする。

剣がイフリートの身体に触れた瞬間、溶ける。


信が紅蓮で急所を狙う。

だがイフリートの動きが速く捉えられない。


絶え間ない溶岩の散弾の攻撃に、全員が限界に近づいていた。

信:「今回も真空作戦で行こう」

シルト:「だが、あいつの動きを止めないと」

信:「俺の弾丸では止められない」


ルドルフが前に出た。

ルドルフ:「俺がやります」

信:「ルドルフ、イフリートに火の力はダメージを与えられない」

ルドルフ:「多分、大丈夫です。

      今までとは違う感じがするんです」


ルドルフは目を閉じ、ゆっくりと左手を前に伸ばす。

その人差し指と中指を真っ直ぐイフリートに向けた。

息を吸い。止める。

目を開くと体が光る。

今まで放ってきたファイアアローとは違った。

指の前で渦巻く炎が青く変わっている。

サラマンダーの加護が宿ったのだ。


異変に気づいたイフリートがルドルフ目掛けてマグマの散弾を放つ。

ルドルフの体を青い炎が包み、これを防ぐ。

ルドルフ:「行くッスよ」


青い炎の魔法の矢を放った。

それはイフリートを貫いた。

イフリートの動きが止まった。

信:「今だ!」


犬人女王リュカが空間支配を展開した。

イフリートの周囲の空間を掌握。

シルトの黒魔術が周囲を覆った。

閉じた空間が生まれた。

イェラキとアエトスが空間内の空気を抜いた。

完全な真空が生まれた。

真空空間い包まれた結果、イフリートの全身のマグマに含まれるガスが膨張した。

大爆発を起こした。

イフリートの溶岩の鎧が砕け散る。

そのままイフリートが縮み小さくなった。


すると空間が歪み、そのまま姿を消した。

ケイオスが引き上げた。

アエトス:「また逃がした」

信:「同じだ。

   でも今回は完全に力を奪えたはずだ」



サラマンダーの解放


火口の結界が解けた。

炎の柱が昇った。

サラマンダーが現れた。

ルドルフの前に立った。

言葉はなかった。

青い炎がルドルフを包んだ。

眷属となった。

続いて全員にサラマンダーの加護が流れ込んだ。

炎への耐性が増した。

熱が、少し遠くなった気がした。

溶け始めていた金剛の表面が加護で補修された。

アッチ:「金剛が直っている」

フォーヌ:「炎の加護は金属とも相性がいいらしいな」



竜人との邂逅


その時だった。

犬人女王リュカが動きを止めた。

火口の近くを見ていた。

リュカ:「誰かいる」

信:「どこに」

リュカ:「わからない。

     でもいるのは分かる」


リュカが移動する。

そして空間に手をかざす。

クロノスの紋様が輝いた。

何もない空間の向こうが確かに応えた。

空間が開いた。

そこから現れたのは、人に近い形をした者、しかしその背には翼がある。

目は金色に光り、全身に鱗が混じっていた。

その力は弱っているようだが、その内に秘めた力は別格だった。質が違うと言っていい。


全員が息を飲んだ。

リュカだけが、その存在を見て怖がらなかった。


男:「開いたのはお前か」

リュカ:「はい、でもどうやったのか自分でも分からなくて」

男:「お前からはクロノス様の力を感じる」

リュカ:「 わたしはリュカ。

     クロノス様のいる国の国王です」

男:「まだ子供の様だが」

リュカ:「皆に助けてもらってはいます」

男:「だが、力は確かな様だな。

   我が名はカイ・ラガン。

   クロノス様の眷属だ」

リュカ:「あなたは何の獣人なんですか?」

カイ・ラガン:「我は竜人。種族は次元竜だ」


リュカ:「どうしてここにいたの?」

カイ・ラガン:「人が立ち入らない秘境だったからな。

        しかしあの炎の魔獣が現れ、身動きが取れなくなった。

        長い時間が経ってしまった」

リュカ:「イフリートならもういません」

カイ・ラガン:「ああ、感じだよ。

        それにしても、

        久しぶりの空だ」


ミネルヴェが懐中時計越しに言った。

ミネルヴェ:「竜人は世界の真実を知っている存在だ」


リュカが続けた。

リュカ:「もしかして、

     あなたがいたのは、違う次元だったんですか?」

カイ・ラガン:「ああ、そうだ。

        我々竜人は、悪き力がこの世界に及ばないように護っている。

        だが、竜人の数が減り、防御の力が弱まっている。

        このままでは次元の外から侵入される」

信:「次元の外から」

カイ・ラガン:「ケイオス。

        かつてのクロノス様の敵がそれを望んでいる。

        外からの力を引き込もうとしてな」


信が言葉を失った。

ミネルヴェが懐中時計越しに呟いた。

ミネルヴェ:「それが最終戦争の引き金になりうる」


リュカ:「一緒に来てくれますか。

     私たちの国クロノスリュカに」

カイ・ラガン:「クロノスと繋がった者がいる場所か」

リュカ:「はい」

カイ・ラガン:「分かった、行こう。

        我も長く一人だったからな」



転移ゲートの作成


リュカが紅炉の火山の火口前に立った。

目を閉じた。

転移ゲートを作成した。

紅炉の火山とクロノスリュカの渓谷が繋がった。

リュカ:「帰りましょう」

全員で転移ゲートを潜った。

渓谷の光が見えた。

カイ・ラガンが初めて渓谷に入った。

空を見上げた。

カイ・ラガン:「ふむ、悪くない場所だな」


クロノスが神殿から気配を送った。

リュカの懐中時計が静かに光った。


========================================

建国プロジェクト:状況報告

第3部・解放編 第13話終了時点

========================================

サラマンダー:解放完了

 ルドルフが眷属となった

 全員にサラマンダーの加護が宿った


イフリートの撃退

 青い炎の矢で動きを止め

 真空爆発で撃退

 またケイオスが引き上げた


竜人カイ・ラガンとの接触

 クロノスリュカへ同行

 「次元の壁が薄くなっている」

 「ケイオスが外からの力を引き込もうとしている」

 という警告


転移ゲート

 焔火山↔クロノスリュカ渓谷


次のマイルストーン

 →帰還・カイ・ラガンとリュカの本格的な対話

========================================



第3部 第13話 終了

次話:「迫る脅威」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ