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ワクワク獣人ランド 〜異世界PM:適材適所で虐げられている獣人たちと最強の国を作ります〜  作者: 星麒麟


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第3部 第8話「真獣の咆哮」

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建国プロジェクト:状況報告

第3部・解放編 第8話開始時点

現在地:クロノスリュカ・建国地

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国民 :620名以上

資金 :金貨35枚・銀貨250枚

緊急事態:森の瘴気が拡大中

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夜明け前だった。


クロノスの神殿の中は静かだった。

梟人ミネルヴェが床に魔法陣を展開した。

古代の獣文字とルーン文字も組み合わせた複雑な術式だった。

鹿人コダが補助として同席していた。

信と犬人女王リュカが神殿の外で待っていた。

リュカが扉を見ていた。

狼人ロガが魔法陣の中央に立った。

ミネルヴェ:「一度入れば

       外からは何もできない。

       戻ってくるのを待つだけだ」

ロガ:「わかっている」

信:「必ず帰ってきてください」

ロガ:「ああ」


ロガが目を閉じた。

意識が遠のいた。

立ったまま、倒れた。


精神世界


何もない空間だった。白い霧だけがあった。

ロガは立っていた。

前に、何かがいた。大型の狼だった。

ロガより一回り大きかった。

目が金色に輝いていた。

頭の中に直接響いた。

「力を欲するか」

ロガ:「ああ」


狼が動いた。

ロガが吹き飛んだ。圧倒的な力だった。

立ち上がった。

また飛んだ。

また吹き飛んだ。

何度も繰り返した。

立ち上がるたびに、ロガの目が変わった。

諦めではなかった。

怒りでもなかった。

静かな、確信だった。

俺はここで負けない。 まだ守れていないものがある。

ロガが踏み込んだ。

今度は吹き飛ばなかった。

狼と真っ向からぶつかった。



森の異変・瘴気の拡大


場面が変わった。

古精霊の森の南の端だった。

鹿人スタアーグが走っていた。

木が黒く変色していた。

地面から霧が滲み出していた。

その霧の中から魔獣が溢れ出していた。

ゴブリン・オーガ・トロルの群れだった。

数が多かった。

スタアーグが懐中時計を取り出しリュカに連絡をする

スタアーグ:「リュカ。助けを求む。

       森が魔物に侵されている」



クロノスリュカの出動


ロガ修行中と言うことで、猫人カティが指揮を取った。

ロガ隊・ナインホース・エウクレイア。

そして新兵たちが初めて実戦に出た。

象人アスラが先頭で突進した。巨体が魔獣の群れに突っ込んだ。

ゴリラ人ローランが両拳を地面に叩きつけた。衝撃波が広がった。

スカンク人テスカが痺れ霧を放出した。敵の動きが鈍らせる。

アルマジロ人ウルルーが球になって群れに突っ込んだ。

シマウマ人セトがナインホースと連携して側面を突いた。

新兵たちの初陣だった。

しかし敵が多すぎた。

倒しても倒しても湧き出てきた。

カティ:「頭を叩かないと終わらない。

     統率している何かがいるはずだ」

烏の姿で空を旋回するシルトが光の魔術を展開。

鴉人シルト:「この下が瘴気の中心だ!

     大きな気配がある」



邪蛇の登場


瘴気の中心に向かった。

霧が濃くなった。

視界がなくなった。

突然、巨大な蛇が現れた。

全長20メートル。

頭が7つあった。

毒の霧を吐いた。

瘴気を生み出していた源だった。

カティ:「頭を落とせ」


一撃必殺でカティが頭一つを仕留めた。

だがすぐさま再生した。

熊人ジグニが渾身の一撃を加えた。

頭が吹き飛んだ。

また再生した。

全員が動きを止めた。

ジャッカルの獣人ジャック:「切っても再生する」

コヨーテの獣人コヨル:「どうすれば」

カティ:「わからない」


全員が限界に近づいていた。


ロガが戻る


その時、神殿の扉が開いた。

光が溢れた。

ロガが出てきた。

立っていた。

目が金色に輝いていた。

犬人女王リュカが駆け寄った。

リュカ:「ロガ、無事だった。

     でも大変なことが」

ロガ:「ああ、感じる。

    瘴気の匂いがする。森の南か」

リュカ:「はい」


ロガが走った。


ローフェンがその背中を見ていた。

何かを考える顔だった。


真獣化


ロガが森に入った。

仲間たちが苦戦していた。

ヒュドラが7つの頭で咆哮した。

ロガが立ち止まった。

目を閉じた。

全身の毛が逆立った。

体が膨張した。

精神世界で倒した狼の力が体に宿った。

真獣化が発動した。

全員が動きを止めた。

ヒュドラも動きを止めた。

ロガが剣を構えた。

一歩踏み込んだ。

一閃した。

7つの頭が全て、同時に落ちた。

再生しなかった。

ロガが元の姿に戻った。

膝をついた。

初めての真獣化は体に相当な負担だった。

コヨル:「ロガさん」

ロガ:「問題ない」

ジャック:「どっちが化け物だ」




消えない瘴気


しかし瘴気は消えなかった。

倒したヒュドラの身体が大気に溶け新たな瘴気を生み出している。

国民の中から体調不良者が出始めた。

羊人クラグルが走り回った。

クラグル:「このままでは

      全員が蝕まれる。

      根本的な解決が必要です」



ミネルヴェの分析


ミネルヴェが蔵書を調べた。

数分後、返答が来た。

ミネルヴェ:「瘴気は風の力で浄化できる。

       しかし通常の風では足りない。

       風の精霊の加護が必要だ」

信:「シルフィードか」

ミネルヴェ:「文献に記録がある。

       風産みの塔という場所にシルフィードがいる」

信:「すぐに向かおう」

ミネルヴェ:「問題がある。

       シルフィードは誰も寄せ付けない。

       自ら引きこもっている。

       なぜそうなったかはわからない。

       さらにその塔は飛べる者しか辿り着けない。

       切り立った崖の上にある。

       道がない」

信:「わかりました。

   飛んで行きます」



出発の準備


緊急で浣熊人アッチに紅蓮に改造する。

翼を取り付けた。

アッチ:「飛べるが速度は落ちる。

     でも辿り着ける」

信:「まるで天馬だ」


出発メンバーが集まった。

【出発メンバー】

信・犬人女王リュカ(翼付き紅蓮に騎乗)

隼人イェラキ率いるエウクレイア

鴉人シルト

蝙蝠人アラファ


出発前、信がロガに声をかけた。

信:「お疲れ様でした。

   ゆっくり休んでください」

ロガ:「気をつけろ。おそらく魔獣の王がいる」

信:「分かるんですか?」

ロガ:「なんとなく、そう感じるんだ」


リュカがローフェンの前に立った。

リュカ:「ロガのこと、見ていたね」

ローフェン:「別に」

リュカ:「いつか、話せるといいね」

ローフェン:「余計なお世話だ」


リュカが微笑んだ。

何も言わずに紅蓮に跨った。

翼が広がった。

空へ上がった。

エウクレイアが並んだ。

シルトとアラファが続いた。

下に渓谷が小さくなっていった。

信:「シルフィードに会いに行く。

   何物も寄せ付けないっていう精霊にどうやって会うかだね」

リュカ:「会ってみないとわからない」

信:「そう」

イェラキ:「風産みの塔は北西の高原の先にある。

      2日はかかる」

信:「行きましょう」


風が吹いた。

翼が空気を掴んだ。

風産みの塔が、どこかにある。

シルフィードが、そこにいる。


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建国プロジェクト:状況報告

第3部・解放編 第8話終了時点

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ロガの変化

 真獣化の試練を突破

 真獣化能力を獲得

 ヒュドラを一刀両断

 ただし初使用で体に相当な負担


森の状況

 ヒュドラを撃退

 しかし瘴気は消えていない

 体調不良者が増加中

 シルフィードの加護が必要


新兵の初陣

 アスラ・ローラン・テスカ

 ウルルー・セトが実戦経験を積んだ


ローフェンの変化

 ロガの真獣化を遠くで見ていた

 リュカに話しかけられて動揺した

 まだ言葉にはならない


出発メンバー

 信・リュカ(翼付き紅蓮)

 エウクレイア・シルト・アラファ


次のマイルストーン

 →風産みの塔への到達

 →シルフィードとの対話

 →瘴気の浄化

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第3部 第8話 終了

次話:「風産みの塔」



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