第3部 第4話「帰還と出発」
========================================
建国プロジェクト:状況報告
第3部・解放編 第4話開始時点
現在地:クロノスリュカ・建国地
========================================
国民 :320名以上
資金 :金貨22枚・銀貨180枚
帰還 :水鏡の泉の旅より
========================================
転移ゲートが開いた。
信とリュカが渓谷に戻ってきた。
残留組が出迎えた。
猫人カティ:「無事だったか」
犬人女王リュカ:「うん」
カティ:「……よかった」
鼠人アルラッテが報告書を持って走ってきた。
アルラッテ:「帰還を待っていました。
貨幣経済が一段階進みました」
信:「仕事が早いね」
アルラッテ:「当然です」
ウンディーネ加護の効果
ウンディーネの加護が渓谷全体に広がり始めていた。
変化は翌朝から現れた。
水路の水が澄んだ。
飲んだ国民が顔を見合わせた。
羊人クラグル:「薬草の効き目が増している。
水の質が変わった」
兎人ラギラブ:「土が違う。
雨の質まで変わっている」
川獺人ルトラ:「ウンディーネの加護で川からの魔獣が減っている。
おかげで川魚が増えた。それに質も上がっている」
猪人フォーヌが工房で気づいた。
フォーヌ:「焼き入れ水で使うと精錬の質が上がるな」
浣熊人アッチ:「精密機器の製造精度も上がった。
水を使う工程が全部いい
びっくりだ」
傷の治りが早くなった。国民の体力が全体的に向上した。
信が手帳に書いた。
ウンディーネの加護は水そのものを変えた。 水に関わる全てが底上げされている。
量産型ロボット
アッチの工房の弟子たちが 旅の間に量産型を完成させていた。
4機が工房の前に並んでいた。
オリジナルより一回り小さかった。
性能は落ちるが実用的なサイズだった。
信に鑿が渡される。
アッチ:「しん、また名前をお願い」
信は少し考え、一機ずつ、その名前を刻んで行った。
焔
紅蓮の量産型。小型馬型。
国内交通用。
複数台が渓谷を走り始めた。
住居間の移動・物資の小口輸送を担う。
旋
烈風の量産型。小型鳥型。
国内空路・郵便用。
渓谷の上空を旋回しながら
手紙・小荷物を届ける。
郵便システムの始まり。
清
激流の量産型。小型イルカ型。
水路輸送用。
渓谷の水路を泳ぎ
重い荷物の水路輸送を担う。
鉄
金剛の量産型。小型サイ型。
物流・建設資材輸送用。
農地拡大の後押しになる。
アルラッテ:「これで国内物流が一段階効率化します。
旋の郵便サービスは有料にすれば国が潤います。」
信:「全く、いつの間にこんなに商売上手になったんだ」
アルラッテ:「生まれつきでチュウ」
ニッシッシと笑うアルラッテ
アッチ:「弟子たちがよく頑張った」
フォーヌ:「次はもっと精度を上げる」
ソルマーレの書籍とミネルヴェの決断
ソルマーレ王国から王子救出の礼として持ち帰った書籍が図書館に運び込まれた。
魔術王国ソルマーレが代々記録してきた魔術書・歴史書・精霊の記録だった。
ミネルヴェが目を輝かせた。
ミネルヴェ:「これは一生かかる量だ」
信:「いい意味で?」
ミネルヴェ:「いい意味で。
ケイオスについての記録もある様だ。断片的だが」
ミネルヴェが信に言った。
ミネルヴェ:「しばらく旅への同伴を控える。
ここで研究を進める。
早急にケイオスへの対抗策を見つけなければならない」
信:「わかりました。お願いします」
ミネルヴェ:「なぁに、懐中時計がある。
何かあればすぐ呼べ」
信:「はい」
出発メンバーの選考
次の目的地はドワーフ職人連盟の本拠地。
東の鉱山都市への道中にある。
前回のリヴァイアサンの件で、敵との遭遇が予想される。
信がメンバーを熟考した。
【コアメンバー】
信・犬人女王リュカ
狼人ロガ・鴉人シルト
蝙蝠人アラファ・羊人クラグル
猪人フォーヌ(技術交渉に必須)
浣熊人アッチ(移動工房含む・技術交渉に必須)
鹿人コダ(ノームの加護のため必須)
【戦闘強化メンバー】
熊人ジグニ(パワー戦闘・ベヒーモス戦を見据えて)
馬人ペイス・ナインホース(機動力)
岩山羊人ガルバ(鉱石知識・パワー戦闘)
ロガ隊の一部:ジャック・コヨルなど数名
【外交・文化・財務メンバー】
狐人ドミナス(ドワーフとの外交交渉に必須)
栗鼠人バーナデッド(物品確認・財務)
狸人ラック(他国文化の視察)
フォーヌ:「ドワーフか。
あいつらとは因縁がある」
信:「今回は技術の話がメインになるかと思う」
フォーヌ:「任せておけ」
アッチ:「ドワーフの技術は俺も楽しみだ」
ガルバ:「鉱石の話は俺に任せてほしい」
ドミナス:「交渉の席では私が仕切る。
フォーヌさんは技術の話だけしていてくださいね」
フォーヌ:「わかった」
残留メンバーと防衛体制
【防衛の要】
猫人カティ(国の守護・治安)
梟人ミネルヴェ(研究・ケイオス調査・緊急時対応)
隼人イェラキ・エウクレイア(北の警備・空中防衛)
川獺人ルトラ(川の警備・ウンディーネの加護)
【内政・産業】
兎人ラギラブ・ダレト(農業・食糧)
鼠人アルラッテ(内政・貨幣経済)
熊人ショコラ(菓子研究)
【森・研究】
鹿人スタアーグ(森の管理)
鹿人ソラ(ミネルヴェの研究補助)
カティがルトラを見た。
カティ:「東からの侵入は
アルカ川でルトラが止める。
それで十分だ」
ルトラ:「ウンディーネの力があれば問題無い」
ミネルヴェが信に言った。
ミネルヴェ:「懐中時計で常時繋がっている。
何かあれば呼べ」
信:「ミネルヴェさんがいればここは大丈夫だ」
ミネルヴェ:「当然だ」
出発前夜
アルラッテが信に報告書を渡した。
アルラッテ:「留守中の予算と運用計画です。
心配しないでください」
信:「ありがとう。頼りにしている」
アルラッテ:「一つだけお願いがあります。
鉱山都市で取引できるものがあれば交渉してきてください。
鉄鉱石の安定供給が次の課題なので」
信:「わかった。ドミナスさんに伝えておくよ」
犬人女王リュカが図書館に行った。
ミネルヴェが書物を広げていた。
リュカ:「次は一緒に行けないんだね」
ミネルヴェ:「ああ。
しかし懐中時計がある。
いつでも話せる」
リュカ:「うん」
ミネルヴェ:「お前は強くなった。
私がいなくても大丈夫だ」
リュカ:「それでも、いてほしい」
ミネルヴェ:「いつも一緒だ」
出発
翌朝、渓谷に全員が集まった。
大所帯だった。
アッチの移動工房が先頭に立った。
焔が並走した。
旋が上空を飛んだ。
量産型ロボットが実際に動く姿を国民が見送りながら眺めた。
信:「国が動いている。
俺がいなくても、動いている」
リュカが後ろを振り返った。
渓谷が小さくなっていった。
時計塔の鐘が鳴った。
出発の音だった。
東へ向かった。
ドワーフの国が、その途中にある。
鉱山都市が、その先にある。
そしてノームが、地の底で待っている。
========================================
建国プロジェクト:状況報告
第3部・解放編 第4話終了時点
========================================
国民 :350名以上
資金 :金貨30枚・銀貨200枚
ウンディーネの加護の効果
水の浄化・衛生力向上
農作物の成長加速
川魚の質・量の向上
工房の製造精度向上
量産型ロボット完成
焔:国内交通
旋:空路・郵便
清:水運
鉄:物流
ミネルヴェの研究
ソルマーレの書籍を元に
ケイオスへの対抗策を調査中
残留防衛体制
カティ・ミネルヴェ・イェラキ
ルトラ(ウンディーネの加護)が中心
出発メンバー
信・リュカ・ロガ・シルト・ドミナス
アラファ・クラグル・フォーヌ・アッチ
コダ・ジグニ・ペイス・ナインホース
ガルバ・ジャック・コヨル他ロガ隊数名
バーナデッド・ラック
次のマイルストーン
→ドワーフ職人連盟との交渉
→ノームの保護
========================================
第3部 第4話 終了
次話:「鉄峰の民」




