表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワクワク獣人ランド 〜異世界PM:適材適所で虐げられている獣人たちと最強の国を作ります〜  作者: 星麒麟


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/38

第2部 第5話「カティの仕事」

========================================

建国プロジェクト:状況報告

第2部・建国編 第5話開始時点

現在地:クロノスリュカ・建国地

========================================

国民 :112名

資金 :銀貨38枚

食糧 :農業始動・安定化

建物 :住居15棟

市場 :人間商人が常駐し始めた

========================================

建国から1ヶ月が経っていた。


市場が毎日賑わっていた。

人間の商人が3名、常駐し始めていた。獣人と人間が同じ場所で売り買いをする光景が、少しずつ当たり前になっていた。

国の警備主任となる猫人カティが朝の見回りをしていた。

その後を鼠人の子供アルラッテがついて回っていた。

カティ:「なぜついてくる」

アルラッテ:「市場の価格調査です」

カティ:「一人でできるだろう」

アルラッテ:「カティがいると

       揉め事を止めてくれるから

       調査しやすい」

カティ:「まったく」

アルラッテ:「これをwin-winというんですよ」

カティ:「得をしているのはお前だけだろうが」



市場でのトラブル


昼過ぎ、市場の一角が騒がしくなった。

狼人とはぐれ者の熊人が向き合っていた。

縄張りの主張だった。

声が大きくなった。

熊人が拳を上げた。

その瞬間、カティが割り込んだ。

音がなかった。

気づいた時には、二人とも動けなくなっていた。

カティ:「続きは評議会でやれ。

     ここは全員の場所だ」

狼人:「猫ごときの指図を受けるか」


カティは狼人の頭を地面に打ち付ける。


カティ:「もう一度言おうか」

狼人:「……いや。大丈夫です」


アルラッテが両者の間に入った。

小さなそろばんを持っていた。

アルラッテ:「話を整理します。

       あなたはここを

       いつから使っていますか」


両者の言い分を聞いた。

数字と言葉で問題を整理した。

評議会に持ち込んだ。

30分で解決した。

カティ:「腕力で解決する方が早い」

アルラッテ:「でも誰も傷つきません」

カティ:「まぁ、そうだな」



学校生活


見回りの帰り道、カティがアルラッテに言った。

カティ:「課外活動も結構だが

     学校でもしっかり学べ」

アルラッテ:「大丈夫です。

       学ぶのは最高に楽しいんで」

カティ:「そうなのか。

     そう返ってくるとは思わなかった」

アルラッテ:「カティも来ればいいんですよ。

       ミネルヴェ先生は

       怖いけど面白いです」

カティ:「私は学校には行かない」

アルラッテ:「なんで」

カティ:「行ったことがないから

     どうすればいいかわからない」

アルラッテ:「座ればいいだけです。借りてきた猫みたいに」

カティ:「うるさい」



時計塔プロジェクトの開始


夕方、信が浣熊人アッチ、猪人フォーヌ、熊人ジグニを神殿前に集めた。

信:「この国にシンボルが欲しいんだ。

   それで、時計塔を建てたい」

アッチ:「時計塔?」

ジグニ:「どのくらいの高さが必要だ」

信:「渓谷中から見える高さ。

   全員が時間を共有できるくらいに」

フォーヌ:「ルーン文字で強度を上げれば可能だろう」


犬人女王リュカが遅れてやってきた。学校からの帰りだった。

信:「リュカ、一つ頼みたいことがあるんだ」

リュカ:「なに」

信:「国に大きな時計塔を建てようと思っている。

   その時計塔の時計に

   精度を与えてほしい。

   懐中時計の時と同じように」

リュカ:「わたしが時間の基準になるの?」

信:「クロノスの加護を受けたリュカにしかできない」

リュカ:「やる。任せて」


4人のプロジェクトが始まった。

アッチが設計図を広げた。

フォーヌが素材を確認した。

ジグニが地盤を調べた。

リュカが塔の予定地に立って目を閉じた。

時間の流れを確かめるように。

アッチ:「リュカちゃんがいれば

     世界一正確な時計塔が作れるね」

フォーヌ:「世界一かどうかは

      できてから言え」

アッチ:「分かった。できてから言うよ」



防衛ロボットの構想


夜、信がアッチの工房に残っていた。

工房には数人の獣人が作業をしていた。

アッチに弟子入りした者たちだ。

壁に並んだ棚の奥に、小さな機械仕掛けの人形があった。

歯車で手足が動く仕組みだった。

信がそれをしばらく見ていた。

信:「アッチ、一つ相談があるんだ」

アッチ:「なんだい」

信:「実は、前から考えていたんだけど……」

アッチ:「言ってみなよ」

信:「防衛用のロボットを作りたい」

アッチ:「ロボット? 何だいそれは」

信:「自律的に動く防衛機械だ。

   ゴーレムの技術と

   時計の歯車機構を組み合わせる。

   機械と魔法の融合。

   サイズは2〜3メートルかな。

   できれば巨大にしたいけど

   獣人たちの武器を共有できる運用を考えたい」

アッチ:「面白い。

     やったことがない」

信:「ロボットは男のロマンなんだよ!」


アッチが初めて見る信の顔だった。

仕事でも計画でもない。

純粋に、楽しそうな顔だった。

その時、工房の扉が開いた。

鼠人アルラッテが入ってきた。

最近、学校とカティとの見回り以外の時間は工房に入り浸っている。

アルラッテ:「今度は何を作るんですか」

信:「防衛ロボットだ」

アルラッテ:「ロボット?」

信:「機械と魔法の融合した自立人形、って感じかな」

アルラッテ:「魔法だけではダメなんですか?」

信:「魔法が封じられたら動かなくなってしまうだろう」

アルラッテ:「なるほど面白そう。参加していい?」

信:「もちろん」


アルラッテが設計図を覗き込んだ。

即座に口を出し始めた。

アルラッテ:「ここにギミックを仕込めば

       武力の弱さを補える。

       小型の機械腕を

       腕に装着する形にすれば

       私でも使える」

アッチ:「君のための武器か」

アルラッテ:「国のための武器です」

アッチ:「同じことか」


アルラッテの機械腕の原型が

この夜、生まれた。


ラスト:夜の見回り


カティが夜の見回りを終え、高台で腰を落として一息ついていた。

そこに犬人女王リュカが近づいた。

カティ:「子供は夜は出歩くな」

リュカ:「少しお話してもいい?」

カティ:「まったく。

     少しだぞ」


リュカはカティの横に腰掛けた。


リュカ:「カティはなぜ戦うの」

カティ:「守るためだ」

リュカ:「何を」

カティ:「今は、この国を」

リュカ:「前は」

カティ:「前は、……ただ、憎しみのためだったな」

リュカ:「今は違うの」

カティ:「少し、違う」

リュカ:「憎しみより、守るほうが

     強くなれると思う」

カティ:「……なぜそう思う」

リュカ:「憎しみは、薄まるけど、

     守るものは、増えるから」


カティとリュカは渓谷を見渡した。

住居の明かりが点々と灯っていた。


カティ:「……うるさい子どもだ」

リュカ:「ありがとう」

カティ:「褒めてないよ」


二人で立ち上がり歩き始めた。

夜の渓谷は、静かだった。


========================================

建国プロジェクト:状況報告

第2部・建国編 第5話終了時点

========================================

国民 :125名

資金 :銀貨45枚

建物 :住居20棟・時計塔着工


進行中プロジェクト

 時計塔:アッチ×フォーヌ×ジグニ×リュカ

 防衛ロボット:信×アッチ×アルラッテ

 機械腕:アルラッテの個人プロジェクト


カティの変化

 憎しみから守る者への転換が始まった

 リュカとの関係が深まった


次のマイルストーン

 → 時計塔の建設継続

 → ロボットの試作機完成

 → 商人国家マルカンドとの交渉本格化

========================================



第2部 第5話 終了

次話:「鍛冶場の夜」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ