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ワクワク獣人ランド 〜異世界PM:適材適所で虐げられている獣人たちと最強の国を作ります〜  作者: 星麒麟


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19/38

第2部 第4話「水が来る日」

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建国プロジェクト:状況報告

第2部・建国編 第4話開始時点

現在地:クロノスリュカ・建国地

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国民 :100名

資金 :銀貨30枚

食糧 :安定確保・農業大詰め

建物 :住居15棟・水路工事中

安全度:通常

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建国から20日が経っていた。


渓谷に活気が出てきていた。

住居が15棟並び、市場には毎日人が集まった。水路工事が大詰めを迎えていた。

兎人ラギラブが今朝も畑予定地を見に行った。

土を触った。匂いを嗅いだ。

ラギラブ:「あと少しだ」


独り言だった。

でも、その顔は14年間で一番穏やかだった。


大洪水


昼過ぎ、国の東を走る大河であるアルカ川が轟いた。

鴉人シルトが上空から叫んだ。

シルト:「上流が決壊しました。

     大量の水が来ます」


仮設水門が持たなかった。

濁流が渓谷の低地に流れ込んだ。

住居2棟が浸水した。食糧の一部が水に浸かった。

ラギラブが畑予定地を見た。

水没していた。

言葉が出なかった。


緊急救命


信が即座に動いた。

信:「ジグニ、ガルバ、土嚢を積んでくれ。

   ナインホース、物資を高台に。

   クラグル、負傷者の確認。

   バーナデッド、被害状況の集計。

   アラファ、上空から水の流れを教えてくれ」


全員が動いた。

その時、濁流の中に何かが見えた。

小さな影だった。

流れに飲まれながら、それでも抵抗していた。

ロガ:「生き物だ」

信:「助けます」


ロガが川に飛び込んだ。

引き上げたのは、茶色の毛並みの小柄なカワウソ(川獺)の獣人だった。

意識があった。小刀を2本、離さずに握っていた。

羊人クラグル:「運んで。

        すぐ診る」



ルトラの治療


神殿の医務室に運んだ。

クラグルが手当てをした。

光が溢れた。

しばらくして、川獺人が目を開けた。

川獺人:「……川が、荒れた」

クラグル:「動かないでください。

      まだ治療中です」

川獺人:「大丈夫。

       それより、あいつが来る」

信:「あいつ?」

川獺人:「私を流したやつ。

       リバーレイス。

       川竜だ。

       洪水を引き起こした元凶の魔獣。

       大量のウォーターインプを

       従えている」


信の視界に文字が浮かんだ。

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適性鑑定:川獺人・ルトラ(推定20代・女)

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水中戦闘 ★★★★★

小刀二刀流 ★★★★★

精霊魔法(水) ★★★★☆

水流の読み取り ★★★★★

川の知識 ★★★★★

現在の状態: 単独行動の限界を感じている

水の精霊との微かな共鳴

現在の能力発揮値:35%

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ルトラ:「こちらに向かっているから迎え撃たないと」

クラグル:「まだ安静が」

ルトラ:「大丈夫。

     水に入れば治る」

クラグル:「……それは医療的に

      認められない発言です」

ルトラ:「でも本当のこと」



魔物の来襲


川から轟音が響いた。

川獺人ルトラの言った通りリバーレイスが姿を現した。

全長8メートルの川竜。鱗が黒く、水流を纏っていた。その周囲をウォーターインプの群れが取り巻いていた。

小型のウォーターインプが先行して渓谷に流れ込んできた。

蝙蝠人アラファ:(全員に)

       「ウォーターインプが

        30体以上。

        川竜は川の中央に構えています」


信が状況を把握した。

信:「ロガ、ウォーターインプの正面を頼む。

   ミネルヴェさん、一掃できますか」

梟人ミネルヴェ:「任せろ」

信:「ジグニとガルバは

   住居への侵入を防いでくれ。

   リバーレイスはルトラと一緒に対処する」



ミネルヴェが上空から黒魔術を放った。

光に弱いウォーターインプが次々と動きを止めた。

熊人ジグニと岩山羊人ガルバが 住居の前に立ちはだかった。

流れ込んできたウォーターインプを 二人がかりで押し返した。

ガルバ:「石より軽い」

ジグニ:「だが、動くぶん、石より面倒だ」


狼人ロガが正面の群れに突っ込んだ。

フォーヌのルーン武器が ウォーターインプの魔石を砕いた。


リバーレイスとの決戦


川の中央でリバーレイスが咆哮した。

水流が渦を巻いた。

ルトラが川に飛び込んだ。

小刀を両手に持ったまま、水中を矢のように進んだ。

ミネルヴェ:「水中での動きが

       人の3倍以上だ」

信:「ロガ、正面から引きつけてくれ」

ロガ:「わかった」


ロガが川岸からリバーレイスに向かって跳んだ。

巨大な川竜の注意が正面に向き気がそれる。

その瞬間、水中からルトラが動いた。

水の精霊魔法を発動。

水が集まり、渦になる。リバーレイスの水流を逆用した。

川竜が体勢を崩した。

ルトラの小刀二刀流が 川竜の腹の鱗の薄い部分を 連続で突いた。

水中に血が広がった。

リバーレイスが沈んだ。

ルトラ:(水面から顔を出して)

   「倒した」

信:「怪我は」

ルトラ:「ない。

     水の中は私の庭だ」



川の浄化

リバーレイスが倒れると ウォーターインプが散り始めた。

ルトラが水中を動き回って 残ったウォーターインプを一掃した。

精霊魔法(水)が 川全体に広がった。

淀んでいた水が、澄んでいった。

ミネルヴェ:「水の精霊魔法か。

       珍しい」

ルトラ:「使えるだけ。

     理屈はわからない」

ミネルヴェ:「そういう者が

       一番強い」


翌朝、川の水が澄んでいた。

魚が戻り始めた。


ベロスとダムの登場


水が引いた頃、川沿いに見慣れない獣人が2名いた。蛙とビーバー(海狸)の獣人だ。

蛙人ベロスが川の流れを計算していた。

海狸人ダムが倒れた仮設水門を調べていた。

昨夜ルトラが知り合いで凄腕の水系獣人を呼んでいたのだ。

ベロス:「この水門の設計では

     増水に耐えられない。

     作り直す」

ダム:「材料はあるか」

ジグニ:「ある」

ダム:「では始めよう」


信の適性鑑定が発動した。

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適性鑑定:蛙人・ベロス(推定40代・男)

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水路設計 ★★★★★

水流計算 ★★★★★

農業用水 ★★★★★

精霊魔法(水) ★★★☆☆

現在の能力発揮値:40%

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適性鑑定:海狸人・ダム(推定35歳・男)

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ダム建設 ★★★★★

水中工作 ★★★★★

木材加工 ★★★★★

精霊魔法(水・地) ★★★★☆

現在の能力発揮値:35%

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ベロス・ダム・ジグニ・ルトラの4人が川沿いに並んだ。

水の専門家が揃った瞬間だった。

信:「ボトルネックが全部埋まった」



水路の再設計

4人が水路の根本的な再設計を始めた。

アッチがルーン文字で水圧対策を加えた。

フォーヌが加工した。

並行してダレトが魔物の解体・調理に挑んだ。

兎人ダレト:「マッドクロウラーの肉は

       鶏肉に近いな。

       アクアサーペントの尾は

       淡白で旨そうだ」

羊人クラグル:「ウォーターインプの魔石は

        薬の材料となるでしょう」

猪人フォーヌ:「マッドクロウラーの甲羅は

        ルーン刻印に最適だな」


討伐・解体・活用が一気に回り始めた。


ラギラブの念願

水が完全に引いた後。

兎人ラギラブが畑予定地に立った。

しゃがんで土を触る。

ラギラブ:「この土、悪くない。

      洪水で養分が増えた」


兎人ダレトが隣に立った。

ラギラブが懐から種を取り出した。

農奴として生きてきた14年間、ずっと持ち続けた種だった。

黙って、土に蒔いた。

何も言わなかった。

それだけで十分だった。

信が少し離れた場所から、その背中を見ていた。


新たな仲間


新しい水路と水門が完成した。

ベロスとダムが国に残ることを決めた。

ベロス:「まだ作るものがある」

ダム:「ここの川は面白い」


ルトラも残ることにした。

ルトラ:「川の警備と漁は

     私がやる。

     水の中は任せて」

信:「助かります」

ルトラ:「助けてもらったから

     助ける。それだけ」


夕暮れ、畑に水が届いた。

ラギラブが空を見上げた。

信は何も言わなかった。

その顔を見れば、十分だった。


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建国プロジェクト:状況報告

第2部・建国編 第4話終了時点

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国民 :112名

    川獺人ルトラ・蛙人ベロス

    海狸人ダム加入

資金 :銀貨38枚

    魔物素材売却で増加

食糧 :農業本格始動

    魔物肉が新たな食料源に

水路 :再設計・完成

川  :リバーレイス討伐・浄化完了


新素材・新食材

 アクアサーペント:鱗・毒牙・尾肉

 マッドクロウラー:甲羅・大量の肉

 ウォーターインプ:高品質の魔石

 リバーレイス:黒鱗・魔石(最高品質)


第3部への伏線

 ルトラの精霊魔法(水)が発動

 ウンディーネとの共鳴の可能性


次のマイルストーン

 → 初収穫まで2ヶ月

 → カティの治安部門強化

 → マルカンドとの交渉継続

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第2部 第4話 了

次話:「カティの仕事」



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