第8部 第2話「降伏勧告」
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建国プロジェクト:状況報告
第8部・東の大陸編 第2話開始時点
現在地:クロノスリュカ・大陸会議場
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状況 :緊急大陸会議の二日目
全友好国の代表が集まっている
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大陸会議の二日目の朝だった。
帝国の使者エクトルが再び現れた。
前回より少人数だった。
護衛が三人だけだった。
会議の場に通された。
全ての国の代表が見ている前で書状を差し出した。
エクトル:「東帝国ソルヴェイン
皇帝ゼイヴァンより。
大陸連合の各国代表へ。
書状をお届けします」
信が受け取った。
全員の前で読み上げた。
書状の内容
「西の大陸の各国へ。
我が帝国はすでにミレアを帝国の版図に加えた。
これは侵略ではない。管理の拡大だ。
精霊に頼る文明は脆弱だ。精霊はいつか消える。
消えた時に何が残るか。
帝国の管理下に入れ。
そうすれば豊かさと安定を永続的に保証する。
七日以内に全ての国が降伏の意を示せ。
これ以上の抵抗は無意味だ。
帝国の力は精霊も魔法も魔術も通じない。
賢明な選択を期待する。
皇帝ゼイヴァン」
会議の場が静まった。
各国の反応
最初に声を上げたのはガルディウスだった。
ガルディウス:「降伏しろと。
ふざけるな。
カルシアをなんだと思っている」
次にエルフ国のアグラリエルが言った。
アグラリエル:「エルフは精霊と共に生きる。
精霊を否定する者の管理下には入れんな」
ドワーフのオラーリグが言った。
オラーリグ:「ドワーフは自分の鎚で自分の物を作る。
誰かに管理されるなど論外だ。
……まったく笑えんわ」
商業国マルカンドのマンサが言った。
マンサ:「七日以内か。
俺は商人だ。
これでも自分の国を思ってはいるんだ。誰かの物になどなるつもりはない」
ゲヘナのワイトが言った。
ワイト:「ゲヘナは
均衡を大切にする。
一方的な支配は
均衡を崩す。
我らも抵抗する」
全員が同じ方向を向いていた。
エクトルへの返答
リュカがエクトルを見た。
エクトルは表情を変えなかった。
しかし全員の反応を静かに見ていた。
リュカ:「エクトル殿。
皇帝への返書を書きます。
今ここで。全員の前で」
リュカが立ったまま書いた。
書き終えた。
全員に読み上げた。
「皇帝ゼイヴァンへ。
書状を受け取りました。
降伏はしません。
七日後も、七百年後も答えは同じです。
理由は一つ。
選べないことは生きることではないからです。
ただし、話し合いはいつでも歓迎します。
私たちは仲間は多いに受け入れます。
ただし、敵対する者には断固として戦います。
クロノスリュカ
国王リュカ」
リュカがエクトルに渡した。
エクトルが受け取り文面を確認する。
エクトル:「確認します。
これが大陸連合全体の答えですか」
リュカ:「今、全員に聞きます」
リュカが会議の場を見回した。
リュカ:「降伏しません。
異議がある方は今言ってください」
誰も言わなかった。
リュカ:「これが全員の答えです」
リュカは信の方を向くと微笑み、信もまた微笑んだ。
エクトルはため息をつく。
エクトル:「わかりました。
皇帝陛下にはそうお伝えします」
エクトルの一言
エクトルが立ち上がった。
帰ろうとした。
しかし扉の前で止まった。
振り返った。
エクトル:「一つだけ言わせてください。
個人的な言葉です。帝国の使者としてではなく」
信:「どうぞ」
エクトル:「この国の人間はみんな目が違います。
帝国の民とは目の色が違う。
何が違うのかわかりませんでした。
しかし今わかりました。
選んでいる目だ。
帝国の民は管理されている。
あなたたちは選んでいる。
その差が目に出ている」
全員が静まった。
エクトル:「俺にはどちらが正しいかわかりません。
しかしそれだけは言いたかった」
エクトルが去った。
信が見送った。
信は何も言わなかった。
しかし手帳に素早く書き留めた。
「エクトルの中に何かがある」
徹底抗戦の準備
エクトルが去った後、信が全員に言った。
信:「七日あります。
その間にできることを全部やる。
役割を決めます」
役割分担が決まった。
ガルディウス:
「ミレアの難民を保護する。
防衛線を張る。
帝国の動きを監視する」
マンサ:
「商人ネットワークで
帝国内部の情報を集める。
どこかに細い繋がりがあるはずだ」
アグラリエル:
「精霊の感覚で
帝国の武器を分析する。
なぜ精霊の力が
通じないのか」
オラーリグ:
「帝国の武器の残骸を集める。
ミレアで回収できたものがある。
分解して理解する」
カイ・ラガン:
「次元の観点で
帝国の技術を見る。
精霊ではない力で
空を飛ぶとは
どういうことか」
信が締めた。
信:「七日で
できることをやる。
七日後に
帝国が来ても
動じない準備をする。
始めます」
信の違和感
会議が終わった夜だった。
信が一人で執務室にいた。
エクトルの言葉を書き留めていた。
ふと思い出した。
エクトルが去り際に部下に話しかけた言葉だった。
エクトルが去り際に部下へ小声で指示を出す。
「……ヴァーモノス。
プロント」
信が手を止めた。
信は心の中の中で思う。
「……ヴァーモノス。
バモノス?
確かスペイン語で『行こう』だったか。
プロントはスペイン語で『すぐに』だ。
なぜこの世界の人間がスペイン語に似た言葉を使っている。
偶然か。
いやそれにしては似すぎている」
精霊が激しく光った。
信:「お前も感じているか」
夜・リュカと信
夜、リュカが来た。
リュカ:「信、怖い?」
信:「少しね。
しかしやることははっきりしている」
リュカ:「どうする?」
信:「降伏はしないんだ。
でも戦争も最後の手段にする。
まず知ることだ。
相手を知れば道が見える。
いつもそうだっただろう」
リュカ:「信らしいね」
信:「リュカらしくもあるだろう」
リュカ:「うん。そうかも」
二人が窓から渓谷の灯りを見た。
国民がいつも通り生きていた。
笑い声が聞こえた。
信:「この風景を壊させたりしてはダメだ」
リュカ:「うん。一緒に守ろう」
信が手帳に書いた。
降伏しない。 七日以内という期限をもらった。 七日でできることをやる。 エクトルが言った。 「選んでいる目だ」と。 帝国の中にも 迷っている者がいる。 それが突破口になるかもしれない。 エクトルの言葉に スペイン語が混じっていた。 精霊が光った。 答えはまだわからない。 しかし必ずわかる。 それがこの国だ。
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建国プロジェクト:状況報告
第8部・東の大陸編 第2話終了時点
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皇帝ゼイヴァンの書状
「七日以内に降伏せよ」
「抵抗は無意味だ」
一方的な降伏宣告
信の返書
「降伏しません」
「七日後も答えは同じ」
「膝はつかない」
全員の前で書いた
全国が一致した
「降伏しない」という共通認識
各国の役割分担が決まった
エクトルの一言
「選んでいる目だ」
「帝国の民は管理されている」
「あなたたちは選んでいる」
帝国の使者が迷っている
信の違和感
エクトルの言葉にスペイン語が混じった
「ヴァーモノス」「プロント」
精霊が激しく光った
七日間の準備
防衛・情報収集・武器分析・技術解析
次のマイルストーン
→第3話:七日間の攻防
→帝国の武器への対抗策を探る
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第8部 第2話 終了
次話:「七日間」




