第7部 第13話「タナトスとの対峙」
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建国プロジェクト:状況報告
第7部・死滅編 第13話開始時点
現在地:クロノスリュカ・建国地
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状況 :最終決戦の直前
全勢力が集結しつつある
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夜だった。
渓谷の灯りが見えた。
国民が普通に生活していた。
子どもたちの声が聞こえた。
笑い声が聞こえた。
信が時計塔の上からそれを見ていた。
リュカが隣に来た。
リュカ:「明日だね」
信:「ああ、明日」
リュカ:「怖い?」
信:「少しね。
でも準備はできているから」
リュカ:「わたしも、少し怖くて。今までとは違う戦いだから」
二人が並んで渓谷を見た。
各勢力の集結
翌朝だった。
各国の勢力が集まってきた。
カルシアの騎士団。
エルフの精霊魔法部隊。
ドワーフの戦士たち。
シーベルトの船団。
ゲヘナの離反派。
ワイトとジーク。
シャドウ。
幽霊たちの一部。
全員が同じ場所に集まった。
ガルディウス:「これだけの勢力が一か所に集まるとは」
アグラリエル:「歴史上初めてのことかもしれんな。
生者と死者が同じ側で戦うなどということは」
オラーリグ:「面白いことになったもんだ。
ガッハッハッ」
信の最終確認
信が全員に言った。
信:「最終的な確認をします。
今日の目的はタナトスを滅ぼすことではない。
均衡に戻すことです。
タナトスの城の最深部に均衡の石がある。
そこにアポロンの力を注ぐ。
それが全てです」
全員が頷いた。
信が続けた。
信:「役割を確認します。
ゲヘナへの遠征隊:
俺、リュカ、ローフェン、コダ
カイ・ラガン、ジーク
クラグル、パナシア。
我々の世界の防衛隊:
ロガ、ミネルヴェ、ルドルフ
ルトラ、アエトス、カティ
ニュー・ラスカルズ
各国の援軍。
ウィンとリーラは
この世で歌い続けて。
アポロンを世界に広げながら俺たちを支える。
リリィは遠征隊と一緒にゲヘナへ向かう。
広域の神聖魔法をタナトスの城の中で使う」
リリィ:「任せてなり」
ロガとローフェン
出発の直前だった。
ロガがローフェンを呼んだ。
二人だけになった。
ロガ:「時間か」
ローフェン:「行ってくる」
ロガ:「無事、帰ってこい」
ローフェン:「ああ。これ毎回言っているな」
ロガ:「毎回言うさ。
だから帰って来ているんだろう」
ローフェン:「オヤジがそんな迷信めいたことを言うなんておかしいな」
ロガがローフェンの肩に手を置いた。
ロガ:「お前は強くなった。
もう、お前はお前の戦いができる。
だから、あとはお前次第だ」
ローフェン:「オヤジ、ありがとうな」
ロガ:「礼はいらん。
帰ってきた時に、また稽古しよう」
ローフェン:「ああ、必ず」
扉が開く
竜門学府の地下だった。
テルミが激しく揺れていた。
リュカが時空魔法を構えた。
カイ・ラガンが次元術を重ねた。
ジークが横に立った。
竜騎士の術が三人分から放たれた。
扉が大きく開いた。
今回は前回より大きかった。
全員が通れる大きさだった。
灰色の光が差し込んだ。
信:「行きます」
全員が踏み込んだ。
ゲヘナ・深部への突入
ワイトが先頭に立った。
シャドウが側面を守った。
幽霊たちが後ろを固めた。
スケルトンの荒野を進んだ。
今回はワイトの存在で中間派が全員道を開けた。
誰も邪魔しなかった。
タナトスの城が近づいてきた。
冷たさが増した。
コダ:「精霊の力が弱まっている。
しかしアポロンが傍にいる。離れていない」
アポロンが全員の傍で光っていた。
小さな光だった。
しかし消えなかった。
タナトスの城・門
城の門の前に着いた。
太古の英雄たちの魂が集まっていた。
前回より多かった。
古竜の魂:「……来たか。
全力で
支援する。
俺たちに
できることを
全部やる」
魂たちが光になった。
全員を包んだ。
生命力の補強だった。
竜騎士の術がさらに強くなった。
ジーク:「先達たちが力を貸してくれている」
カイ・ラガン:「長い間待たせた」
大広間・レイスとの戦い
門を開いた。
大広間だった。
天井が高かった。
光がなかった。
しかし暗くはなかった。
死の光が満ちていた。
レイスが三体いた。
タナトスの直属だった。
最も強力な死霊だった。
光を完全に吸収する存在だった。
ジーク:「レイスは通常の攻撃が通じない。
光の力だけが有効だ」
ローフェン:「任せて、レーヴァテインで行く」
レイスが動いた。
速かった。
ローフェンがレーヴァテインを構えた。
精霊の欠片が全て輝いた。
光がレイスに向かった。
一体目が止まった。
しかし残り二体が別方向から来た。
リリィ:「行くなりよ〜!」
リリィが魔法を発動した。
三重魔法だった。
神聖魔法の要素が混じっていた。
二体のレイスに同時に当たった。
光が広がった。
レイスが揺れた。
カイ・ラガン:「今だ、ローフェン」
ローフェンがレーヴァテインを一体目に放った。
光がレイスを貫いた。
一体目が消えた。
リリィの魔法が二体目を捉えた。
ジークが三体目に向かった。
竜騎士の剣が光を帯びた。
三体目が消えた。
信:「次。急ぎます」
螺旋の通路・スペクターとの戦い
螺旋の通路に入った。
スペクターが現れた。
次元を渡る死霊だった。
空間を無効化する存在だった。
どこからでも現れた。
コダ:「場所が定まらない。どこにいるかわからない」
カイ・ラガン:「空間ごと封じる必要があるな」
リュカが前に出た。
アダマスの短刀を構えた。
リュカ:「スペクターを定義します。
次元を渡る存在としてここに定める」
光が放たれた。
スペクターが止まった。
空間に縛られた。
ローフェンがレーヴァテインを放った。
スペクターが消えた。
また現れた。
リュカが再び定義した。
ローフェンが消した。
これを繰り返した。
信:「リュカとローフェンがいいコンビで動いている。
このリズムで行ける」
タナトスの気配
螺旋の通路の最深部に近づいた時だった。
空気が変わった。
全員が感じた。
タナトスの気配だった。
コダ:「タナトスが動いています。
俺たちに気づいている」
ジーク:「城の最深部にもうすぐ着く。
均衡の石はタナトスの前にある。避けては通れない」
信:「わかっています。向き合います」
全員が足を止めなかった。
進み続けた。
最深部の扉が見えてきた。
タナトスの城・最深部
扉を開いた。
広い空間だった。
中央に石があった。
淡く光っていた。
均衡の石だった。
しかしその前に形があった。
形のない形だった。
光を飲み込む暗黒だった。
タナトスだった。
全員が止まった。
タナトス:「光と共に生きる者よ。
ここまで来たか。
竜騎士団もここまでは来られなかった」
カイ・ラガン:「そうでもないぞ、私はその竜騎士だ」
タナトス:「最後の竜騎士。
戻ってきたか。
そうか、それは面白い」
信とタナトスの対話
信が前に出た。
信:「タナトス。話がある」
タナトス:「人間よ。
お前がこの者たちを率いているのか」
信:「一応、代表と言う事には」
タナトス:「なぜここまで来た。俺を倒すためか」
信:「違います。
均衡に戻すためです。
アポロンが一か所に偏った。
それがあなたの暴走を招いた。
俺たちがアポロンを世界に広げます。
均衡の石にアポロンの力を注ぐ。
そうすればあなたも落ち着けるはずだ」
タナトス:「甘いな。光の使いよ。
生命というのは常に死滅を恐れる。
恐れるから弱い。
だが、俺が全てを終わらせれば恐れもなくなる」
信が間を置いた。
信:「俺は恐れています。
今日も怖い。
だけど、恐れるから弱いんじゃない。
恐れるからこそ動けるのが生命の力だ」
タナトスが沈黙した。
タナトス:「面白い言い方をする。
しかしそれで俺が止まると思うか」
ローフェンがタナトスに語りかける
ローフェンが前に出た。
ローフェン:「タナトス。
俺はガイアの力を借りた。
大地の精霊の記憶を見た。
ガイアがタナトスと向き合っていた記憶を」
タナトス:「何を見た」
ローフェン:「ガイアはタナトスを憎んでいなかった。
ただ悲しんでいた。
お前が均衡を失ったことを悲しんでいた」
タナトス:「ほう」
ローフェン:「お前は存在するだけでいい。
死滅は必要だ。
しかし全てを終わらせる必要はない。
均衡の中に戻ればいい。
それだけだ」
タナトスが長い沈黙をした。
タナトス:「ガイアが悲しんでいたか」
ローフェン:「そうだ」
タナトス:「俺は存在するだけだ。
しかし偏ることは想定していなかった。
アポロンが一か所にしかいない。
それが俺を狂わせたというのか」
タナトスが動く
しかしタナトスが動いた。
タナトス:「しかし
お前たちが均衡を取り戻せるかどうか。
それは別の話だ。
それを証明してみせてみるがいい」
タナトスの力が解放された。
死の力が部屋全体に広がった。
全員の生命力が削られ始めた。
竜騎士の術が激しく機能した。
カイ・ラガン:「時間がない。
均衡の石にアポロンの力を注ぐ必要がある」
コダ:「アポロンを呼びます」
コダが歌った。
ウィンから教わった歌だった。
外の世界でウィンとリーラが歌い続けていた。
アポロンが応えた。
光が部屋の中に差し込んできた。
タナトス:「その光を均衡の石に届かせるな」
タナトスが阻もうとした。
死の力が光を飲み込もうとした。
ローフェンがレーヴァテインを構えた。
タナトスの前に立った。
ローフェン:「今だ。コダ、石に届けろ!」
ローフェンとタナトスが向き合った。
リリィが広域の神聖魔法を発動した。
タナトスの死の力を押し返した。
わずかな隙間が生まれた。
コダが均衡の石に向かって走った。
均衡の石の前
コダが均衡の石の前に立った。
アポロンが傍に降りてきた。
コダ:「アポロン。
この石に力を注いでくれますか」
アポロンが光った。
頷くように見えた。
コダが石に手を当てた。
アポロンの力が流れ込み始めた。
信が手帳に書いた後で読み返す場面ではなかった。
今は全員が戦っていた。
リュカがアダマスの短刀を構えていた。
タナトスに向かっていた。
リュカ:「タナトスを定義する。
均衡する存在として。
それ以上でも
それ以下でもない」
短刀が光った。
タナトスに向かった。
定義の力が働き始めた。
タナトスが揺れた。
タナトス:「定義をするか。
面白い」
しかしタナトスが力を増した。
定義が抵抗を受けた。
まだ届かなかった。
リュカ:「もう少し」
信:「リュカ、無理はするな!」
リュカ:「大丈夫。もう少しだから」
コダが均衡の石にアポロンの力を注ぎ続けていた。
石が輝き始めた。
しかしまだ均衡は戻っていなかった。
ジーク:「まだ足りない。
アポロンが世界に広がらなければ均衡は完全には戻らない」
信:「わかっています。
外でウィンとリーラが歌っている。
各国の音楽家も歌っているはずだ。
届くまで持ち堪えるんだ」
外の世界
同じ時刻だった。
この世ではウィンとリーラが歌い続けていた。
各国の音楽家が合わせて歌っていた。
エルフの精霊魔法師が歌に精霊の力を込めていた。
カルシアの聖歌隊が祈りを添えていた。
ドワーフの歌が大地に響いた。
シーベルトの歌が海に広がった。
アポロンが世界中で少しずつ光り始めた。
均衡の石が更に輝いた。
ゲヘナの中にまで届いた。
コダ:「来ている。
外からアポロンが広がっている。
もう少しだ」
タナトスが動いた。
最後の力を解放した。
タナトス:「まだだ。
それでは証明が足りん」
信が全員に言った。
信:「ここからが
本番です。
全員、持てる力を全部出す」
全員が頷いた。
信が手帳に書いた。
タナトスと向き合った。 均衡の石にアポロンの力が届き始めた。 しかしまだ足りない。 外でウィンとリーラが歌っている。 全員が戦っている。 次が最終決戦だ。 全部出す。
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建国プロジェクト:状況報告
第7部・死滅編 第13話終了時点
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各勢力が集結
生者と死者が同じ側で戦う
歴史上初めての出来事
タナトスの城へ突入
レイス三体を突破
スペクターを定義して消滅
最深部に到達
タナトスとの対峙
信が「均衡に戻す」と伝えた
ローフェンがガイアの記憶を語った
「ガイアがお前の暴走を悲しんでいた」
タナトスが揺れた
均衡の石へのアポロンの注入が始まった
しかしまだ不完全
外でウィンとリーラが歌い続けている
タナトスの本質
「偏ることは想定していなかった」
「証明してみせろ」と言った
次のマイルストーン
→第14話:最終決戦
→均衡の回復
→エドガルのリザレクション
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第7部 第13話 終了
次話:「最終決戦」




