第7部 第12話「タナトスの城へ」
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建国プロジェクト:状況報告
第7部・死滅編 第12話開始時点
現在地:クロノスリュカ・竜門学府
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状況 :最終決戦の直前準備
第三回ゲヘナ遠征を行う
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信が全員を集めた。
信:「最終決戦の前に
もう一度ゲヘナへ向かいます。
今回の目的は三つです」
信は羊人クラグルの方を向く。
信:「一つ目はジークの解放。
カイ・ラガンにとって重要な仲間です。
そしてジークはタナトスの城の構造を
知っています」
続いて鹿人コダを見る。
信:「二つ目は
タナトスの城の確認。
均衡の石の場所を自分たちの目で確かめます」
そして、信はカイ・ラガンの方へ進む。
信:「三つ目は
太古の英雄たちの魂との対話。
ワイトの情報では城の前にかつての英雄たちの魂が集まっているはずです」
カイ・ラガン:「ジークがいれば城の内部の詳細がわかる。
最終決戦が楽になる」
第三回遠征の準備
クラグルが竜石を確認した。
クラグル:「今日ジークさんを解放すればリザレクションはあと一回だ。
最終決戦でエドガルに使う分を残さなければならない」
パナシア:「先生、今日も無理はしないように」
クラグル:「大丈夫よ。ジークさんにだけ使う予定だから。
エドガルさんは最終決戦まで待ってもらう」
カイ・ラガンが竜騎士の術を全員に施した。
リュカが扉を開いた。
ゲヘナ・深部への道
幽霊たちが出迎えた。
シャドウが待っていた。
ワイトが城砦の門の前にいた。
今回は門の外まで出てきていた。
ワイト:「今日は
タナトスの城まで
案内する。
しかし
城の中には入れない。
そこから先は
自分たちでやれ」
信:「ありがとうございます」
ワイト:「感謝は
終わってから」
ワイトが先頭に立った。
シャドウが側面を守った。
幽霊の霧の街を抜けた。
スケルトンの荒野の外縁を進んだ。
スケルトンたちが見ていた。
しかし動かなかった。
ワイトが前にいるからだった。
コダ:「ワイトが盾になっている」
シャドウ:「中間派は
ワイトを
敵に回したくない。
ゲヘナの中でも
ワイトは
一目置かれている」
ファントムの記憶宮殿
ファントムの記憶宮殿の前を通った。
歌声が聞こえた。
今回リュカが立ち止まった。
リュカ:「今日は寄っていいかな。少しだけでも」
信:「少しだけなら大丈夫だよ」
リュカが宮殿の入り口に近づいた。
中から歌声が流れてきた。
かつての生の記憶が歌になっていた。
楽しかった記憶。
愛しかった記憶。
悲しかった記憶。
全部が歌になっていた。
リュカが立ったまま聞いていた。
リュカ:「生きていた頃の記憶を歌っているんだね」
コダ:「そうです。ファントムはその記憶を繰り返し体験している」
リュカ:「悲しいけど、悪くない場所だね」
信がリュカの隣に来た。
信:「そろそろ行こう」
リュカ:「うん。
でも最終決戦が終わったらまた来たいな。
ちゃんと聞き」
タナトスの城が見えた
深部に入った瞬間だった。
空気が変わった。
冷たくなった。
生命力が外に染み出す感覚が強くなった。
竜騎士の術が激しく機能し始めた。
カイ・ラガン:「時間が短くなる。この深さでは一時間が限界だろう」
信:「急ぎましょう」
タナトスの城が見えてきた。
黒い城だった。
巨大だった。
光を吸い込んでいるような佇まいだった。
しかし城の前に何かがいた。
魂の集まりだった。
無数の魂が城の前で漂っていた。
カイ・ラガン:「太古の英雄たちの魂」
太古の英雄たちの魂
魂たちが信たちに気づいた。
近づいてきた。
光の粒だった。
それぞれが違う色をしていた。
魂A:「生きている者が来た。竜騎士団か」
カイ・ラガン:「竜騎士カイ・ラガンだ。タナトスを均衡へと戻しに来た」
魂A:「長い間
待っていた。
ここで待ち続けていた」
信:「ここで何をしていたんですか」
魂A:「タナトスの城を
守っていた。
城に近づく
強硬派が
暴走しないように。
英雄だった者が
死んでも
使命は変わらない」
カイ・ラガンが知っている魂がいた。
古竜の国の者だった。
カイ・ラガン:「お前は」
古竜の魂:「最後の生き残りよ。
よく生きていた。
ずっと
一人で
抑えていたのか」
カイ・ラガン:「ああ」
古竜の魂:「苦労をかけた。
俺たちが
もっと長く
生きていれば
お前に
押しつけなかった」
カイ・ラガン:「俺が選んだことだ」
古竜の魂:「タナトスを
均衡に戻せ。
そうすれば
俺たちも
安らかになれる。
そして
滅んだ国々が
戻るかもしれない」
カイ・ラガンが目を閉じた。
一瞬だけ。
また開けた。
カイ・ラガン:「必ず、戻す」
ジークとの遭遇
城の門の前だった。
巨大な骸骨の騎士が立っていた。
ジークだった。
タナトスの死霊の騎士として守護していた。
信たちを見た。
動いた。
向かってきた。
ローフェン:「来た」
ロガ:「俺が前に出る」
ロガが真獣化した。
ジークと激突した。
圧倒的な力だった。
ロガが押された。
ローフェンがレーヴァテインで援護した。
しかしジークが強かった。
カイ・ラガン:「ジーク。聞こえるか。
俺だ。カイ・ラガンだ」
ジークが少し止まった。
わずかな間だった。
しかし確かに止まった。
信:「クラグル、今だ」
リザレクションによる解放
クラグルが前に出た。
竜石を握った。
アポロンの加護がゲヘナの薄明かりの中で輝いた。
信が目を閉じた。
助けたいという気持ちだけを持った。
カイ・ラガンが隣に立った。
言葉はなかった。
しかしカイ・ラガンの気持ちが伝わってきた。
返してほしい。
仲間を返してほしい。
クラグル:「死に落ちた魂よ。
生命の精霊の加護のもと
その呪縛を断ち切る。
復活せよ」
光がジークを包んだ。
骸骨の外側が崩れていった。
タナトスの力が抵抗した。
光が押し返した。
竜人の姿が現れた。
ジーク:「カイ・ラガン」
カイ・ラガン:「ジーク」
カイ・ラガンが初めて声を詰まらせた。
長く生きてきた竜騎士が初めて泣いた。
全員が静かに見ていた。
ジーク:「長かった。
ゲヘナの深部でずっと戦っていた。
しかし最後は取り込まれてしまった。
申し訳ない」
カイ・ラガン:「お前のせいじゃない。お前は最後まで竜騎士だった」
クラグルが力尽きて倒れた。
パナシアが支えた。
クラグル:「ちゃんとできていましたか」
パナシア:「できました。
先生は毎回倒れますけど」
クラグル:「そうね、ただ救えるなら」
パナシア:「……」
ジークの情報
ジークが立ち上がった。
竜騎士として。
ジーク:「俺も戦う。
タナトスの城の内部を知っている。
均衡の石の正確な場所も知っている。
案内する」
信:「助かります。
今日は時間がない。
城の外からだけ確認だけさせてください。
詳細は帰ってから聞かせて欲しい」
ジーク:「わかった」
城の外から構造を確認した。
ジークが説明した。
ジーク:「門を入ると大広間がある。そこにレイスが三体いる。
大広間を抜けると螺旋の通路だ。スペクターが通路を守っている。
螺旋の最深部に均衡の石がある。
タナトスはその前にいる」
信:「タナトスの前に出るということは最終的にタナトスと向き合うということですね」
ジーク:「そうだ。避けては通れない」
信:「わかりました」
時間の限界
カイ・ラガンが言った。
カイ・ラガン:「時間だ。戻らなければ危うくなる」
信:「分かりました、戻りましょう」
ワイトが門の前で待っていた。
ワイト:「ジークが
戻ってきた。
よかった」
ジーク:「ワイト。久しぶりだ」
ワイト:「ゲヘナで
ずっと
お前が来るのを
待っていた」
ジーク:「心配させた」
ワイト:「今は
いい」
二人が並んで立った。
帰還
扉を抜けて戻ってきた。
竜門学府の地下だった。
ロガが待っていた。
カイ・ラガンを見た。
カイ・ラガンの目が赤かった。
ロガ:「どうだった」
カイ・ラガン:「ジークが戻ってきた」
ロガ:「そうか」
ロガがカイ・ラガンの肩に手を置いた。
何も言わなかった。
それだけだった。
しかし十分だった。
ジークが竜門学府に入ってきた。
全員が見た。
竜騎士の姿だった。
カイ・ラガンと同じ種族だった。
ジーク:「初めて会う者が多いな。
俺はジーク。元竜騎士団の隊長だ。
よろしく頼む」
全員が頷いた。
コダが言った。
コダ:「カイ・ラガンさんの仲間が来てくれた。
よかった」
カイ・ラガンが少し笑った。
初めて見る笑い方だった。
信が手帳に書いた。
ジークが戻ってきた。 カイ・ラガンが泣いた。 初めて見た。 均衡の石の場所がわかった。 タナトスの城の構造がわかった。 太古の英雄たちの魂が待っていた。 全部が揃いつつある。 次が最終決戦だ。 準備は整った。 全員で行く。
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建国プロジェクト:状況報告
第7部・死滅編 第12話終了時点
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第三回ゲヘナ遠征
ジークの解放:成功
タナトスの城の構造確認
均衡の石の場所が判明
ジークの情報
門→大広間(レイス三体)
→螺旋の通路
→最深部に均衡の石
→タナトスがその前にいる
太古の英雄たちの魂
城の前で守り続けていた
古竜の国の魂がカイ・ラガンに語りかけた
「滅んだ国々が戻るかもしれない」
カイ・ラガンとジーク
「お前のせいじゃない」
カイ・ラガンが初めて泣いた
ロガが肩に手を置いた
ワイトとジークの再会
「ゲヘナでずっと待っていた」
クラグルのリザレクション残り一回
最終決戦でエドガルに使う
次のマイルストーン
→第13話:タナトスとの対峙
→最終決戦が始まる
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第7部 第12話 終了
次話:「タナトスとの対峙」




