番外6 毒舌からからかいへ
「美月~、今度の土曜みんなで遊びに行こって言ってんだけどどうする?」
「あ、莉緒。そうだなあ……」
「…………まだちょっとしんどい?」
「え、? ううん、そういうことじゃなくって」
「あ……、なるほどね。え~と……、おーい冨野くん、ちょっとこっち来て~」
「ちょ、ちょっと莉緒……!」
「まあいいからいいから」
「えっと山田さん、僕に用……なんだよね? どうしたの?」
「今度うちのグループみんなで遊びに行くって話してんだけどさ、美月と一緒に冨野くんもどうかなって?」
「え……僕も? いいの?」
「別に一緒に遊ぶ相手なんて選ばんでもいいじゃん、それに斉木もいるし。幼馴染なんでしょ?」
「ま、まあ……一応……」
「よし、じゃあ決まりでいいよね、美月もそれでいい?」
「う、うん……」
……
「なんだよ斉木、変な顔して」
「莉緒、さっきのお前にしちゃ珍しく押しが強かったな」
「ん、まあね。でも最近のあの二人見ててピンときちゃったからね」
「え? もしかしてあいつら付き合ってるとか?」
「いやまだだよ。あの二人はそばで鑑賞した方が絶対おもしろい」
「恋の行く末を見守ろうってことか」
「それもあるっちゃあるけどね……。だいたいさ、斉木だって冨野くんと一緒に遊びたいって思ってんじゃないの」
「……よくわかったな。あいつかなり変な奴だけど、おもしろいし、なんだかんだ良い奴だし」
「だって斉木、冨野くんがしゃべりかけてくるときけっこう嬉しそうにしてたし」
「お前そういうところ異様に鋭いな……」
「美月も前はただのおりこうさんだったけど、ちょっとおかしくなってからまた元気になって、本性が目覚めつつあるよ」
「なんだそりゃ」
「つまり、あの二人はこれから、そばにいるだけで面白いってことだよ」
「余計わけわからんわ」
……
「えっと、なんで僕急に山田さんに声かけられて、しかも一緒に遊びに行くことになったんだろ?」
「私といっつも一緒にいるのはもうみんな知ってるみたいだし、それでじゃないの?」
「なんか強引に誘われちゃったけど芹川さん的には良かったの? もう大丈夫そう?」
「うんそっちは別に、いろいろ勝手に一人で悩んでたところもあったしね」
「そっか……、良かった」
「君と一緒にいるのって放課後か君の部屋ばっかだし、そろそろ日光浴びとかないとね」
「それ自動的に僕が日陰者ってことになるんじゃ……」
「あはは、そう聞こえた?」




