↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインは、  作者: 涼風悠
ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインは、幼馴染で両想いですが、攻略キャラ達が全力で邪魔してくる。もう、俺(私)達のことは諦めてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
40/231

ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインは、ゆるふわサブキャラと仲良くなるのである。

 ゆるふわ宏美に連れられて、お洒落な喫茶店に入る郁人と美月である。ちなみに、郁人も美月も、お洒落な喫茶店など入ったことがなく、物凄くソワソワしている。そんな二人に、疑問顔のゆるふわ宏美である。


 四人掛けの席に、郁人と美月が隣同士で座り、対面の席に宏美が座る。


「郁人様と夜桜さんは珈琲でいいですか~? ここはわたしぃがおごりますからね~」


 そういうと、宏美は素早く注文してしまうのである。呆気にとられる郁人と美月である。


「全く…郁人様…見つかったのがわたしぃでよかったですね~…他の方だったら、明日大問題ですよ~」


 心底呆れているゆるふわ宏美に、ムッとなる郁人である。そんな中、美月はまだ、店内をキョロキョロ見回していた。


「だいたい…なんで変装なんてしないといけないんだ? 必要ないだろ?」

「必要があるから、わたしぃのお金でお二人にプレゼントしたんですよ~」


 ニコニコ笑顔で、感謝しろとドヤ顔のゆるふわである。それに対して、さらにムッとなる郁人である。


「…そもそも…逆にこれ目立ってないか?」

「そんなことはないですよ~」


 郁人と美月と、さらに宏美まで、帽子にサングラスにマスクつけている。あからさまに不審者である。郁人とゆるふわ宏美は口論する。そんな中、美月は、やはり一人でソワソワ、キョロキョロしていた。


「美月…どうかしたのか?」

「え…ううん…何でもないよ…喫茶店って、珍しいとかじゃないよ!」

「…夜桜さん…喫茶店入ったことないんですか~?」

「そ…そんなことないよ!」


 美月は、真っ赤になって、両手をブンブン振って否定している。郁人は、そんな美月を微笑ましく見ている。そんな郁人に不満を覚える美月は、ムッとするのである。


「郁人…私の事…馬鹿にしたでしょ」

「悪い、悪い…あまりに美月が可愛かったからな…ついな」


 郁人は、そんな美月を見て、笑いだすのである。美月はプイっと拗ねるのであった。


「い、郁人様って…笑う事あるんですね~!! 衝撃を受けましたよ~!!」

「おい、ゆるふわ、お前は俺の事をなんだと思っていたんだ?」

「え!? 郁人よく笑うと思うけど…」

「えええ~!? 郁人様は、ずっと不機嫌な仏頂面ですよ~」

「そんなことないよ…郁人結構笑ってるよ」


 美月と宏美は、互いの郁人に対する認識の違いに戸惑うのであった。郁人は、そんなことどうでもよくないかと思ったのであった。


 そして、注文した珈琲が運ばれてくる。このお店のオリジナルブレンドらしい。宏美のオススメだそうである。マスクを取って、珈琲を飲む三人である。ちなみに三人ともブラックで珈琲は飲めるのである。


「さて~、そろそろ、本題に入りますね~」

「あ…ああ…お前のせいで、折角のデートプランが台無しだ」

「…郁人様…まだ、八時十分ですよ~…どこも開いてないと思いますよ~」


 今から、目的のショッピングモールに向かっても、九時前にはついてしまうのである。たしかに時間はある二人である。


「いちよですね~…言っておきますと、わたしぃとしては、お二人がお付き合いすることに、反対はしませんよ~…そこはわかってくださいね~」


 ニコニコ笑顔でそういう宏美に、郁人も美月も、疑惑の目を向けるのである。


「お二人は…自分の学校での立ち位置がどうなってるのか~…理解していますか~?」

「どういうことだ?」

「あの…よくわからないんだけど?」


 ゆるふわ宏美の発言を、理解できない郁人と美月は、疑問顔を浮かべている。


「そうですか~…では、お二人とも、お互いの事…正直モテると思いますか~?」

「美月の事か? 美月はものすごくモテるな…昔から、滅茶苦茶モテてたな」

「ええ~!! それを言うなら、郁人でしょ…昔から、すっごくモテてたよ」


 郁人と美月は、お互いの顔を見て、そう言い合う。そして、郁人も美月も、驚きの表情を浮かべるのである。ゆるふわ宏美はそんな二人にため息が出てしまうのである。


「そういう事ですよ~…お二人とも物凄くモテるんですよ~…郁人様は、本当に無自覚な人だな~っと思ってましたが~…やはり夜桜さんもでしたか~」


 唐突に、ゆるふわ宏美に呆れられる美月は、驚きの表情を浮かべて、ムッとなるのである。


「ど…どういうことなのよ」

「わたしぃとの初対面の時って覚えてますか~? あの時、確信したんですよね~…あ、郁人様と同じ人種だと~」

「え!? 郁人と同って…そんな…えへへへ」

「あ…言っておきますが~…決して褒めてませんからね~」

「おい…ゆるふわ…俺と美月を馬鹿にしてるのか!?」


 宏美の発言に、何故か照れる美月と、馬鹿にされたと悟った郁人はやはりムッとするのである。


「で…お互い…モテる事…理解してくれましたか~?」

「いや…正直信じられないが…美月が言うなら…そうなんだろうな」

「うん…私も…自分がモテるって思ったことないよ…でも、郁人が言うなら、そうなのかな?」

「どうして、お二人ってそうなんですか~!? あからさまに、モテてるじゃないですか~!? ファンクラブまで、出来てるんですよ~!!」


 宏美の発言に、首を傾げる郁人と美月である。あからさまに、何言ってるんだという表情で、ゆるふわ宏美を見ている二人である。


「ていうか…ファンクラブはゆるふわの嫌がらせだろ?」

「なんてこと言うんですか~!? 郁人様…わたしぃがファンクラブ作らなかったら、今頃、女子生徒達に囲まれて、プライベートなんてないですよ~!! 家まで突撃されてますよ~!!」

「そんな…大袈裟だろ? ありえないだろ…それは…」


 そう郁人は、宏美の発言に呆れるが、美月は少し考え込むと、郁人の方をチラリ見る。


「ありえるよ…うん…ありえるよ…郁人なら…」

「え!?」


 美月が宏美に同意したことにより、郁人は困惑するのである。


「郁人様も夜桜さんも現在ファンクラブがありますよね~? あの、永田さんがどういうお考えで、夜桜さんのファンクラブを作ったかはわかりませんが~…彼のおかげで、夜桜さんも現状プライベートが確保されてる現状なんですよ~」

「そ…そうなのか!? 確かに…美月はモテるが…」


 郁人は考え込むのである。しかし、美月は、今の宏美の話に納得がいかないのである。あからさまに不満顔である。


「違うよ…あの人…絶対私を揶揄ってるのよ!! 郁人に会いに行くのも邪魔するのよ!!」

「確かに…ゆるふわも美月に会いに行くの邪魔してくるな」

「そうですね~…正直、永田さんがどういうお考えなのかは、先ほども言いましたが~、わたしぃもわかりませんよ~…ただ、わたしぃは、郁人様が安全に学校生活を送っていただくために、ファンクラブを作ったんですよ~」

「じゃあ、何で、美月に会いに行くの邪魔するんだ?」

「ファンクラブの維持のためですよ~…郁人様と夜桜さん…今の現状では、郁人様は、男子生徒に、夜桜さんは女子生徒に嫌われてますよね~」


 ゆるふわ宏美にはっきり、お前同性から嫌われてるだろと言われて、落ち込む郁人と美月である。


「そんな二人が、もしも、仲良く…お付き合いしているなんてバレたら、学校全体から嫌われることになりますよ~…いいですか~…好きの反対は、嫌い…愛情の裏は憎悪ですよ~…人はすぐに、人を憎むことができますからね~」


 ゆるふわ宏美は、郁人と美月に真剣な表情で見つめている。ゆるふわの発言はどこか、実感がこもっている感じがするのであった。


「なんとなく…ゆるふわの言いたいことはわかった…お前…いじわるで、ファンクラブ作った訳じゃなかったんだな」

「当たり前じゃないですか~!! 人の事を何だと思ってるんですか~…全く、郁人様はもう少し、ご友人を大切にするべきですよ~」

「え!? ゆるふわ…お前…俺の友達だったのか!?」

「えええ~!! 郁人様さすがに失礼すぎますよ~!!」

「ていうか…正直…ゆるふわにメリットないだろ…ファンクラブなんて…」

「いえいえ~…わたしぃにもメリットがあるから、ファンクラブを作ったんですよ~」


 郁人と宏美は、そんなやり取りをする。美月はジッと、やり取りを見ていた。そして、ゆるふわ宏美をジッと見つめる。


「えっと~…夜桜さん…なので、わたしぃは、郁人様のことは、ご友人として、サポートしてるだけですから~…安心してくださいね~」


 宏美は、美月に誤解されてると思ったので、ニコニコゆるふわ笑顔で、誤解を解こうと弁明する。しかし、美月はジッと宏美を見つめるのである。


「えっとですね~…永田さんは…夜桜さんの事をどう思ってファンクラブを作ったかは存じませんが~…いちよ、わたしぃの方でも調べますから~…ご安心してくださいね~」


 ゆるふわ宏美は、ジッと美月に見られて、徐々にゆるふわ笑顔が引きつっていくのである。やはり、ジッと宏美を見つめる美月である。


「い…郁人様…夜桜さん…ど、どうしたんですか~!?」

「…美月…どうした? ゆるふわが嫌いなら、はっきり言ってやっていいぞ」

「わたしぃの扱い酷くないですか~…郁人様のために、こんなに頑張っているのに酷いですよ~」

「いや…頼んだ覚えないんだが」


 戸惑うゆるふわ宏美に容赦のない郁人である。そして、やはり、そんなやり取りをジッと見ている美月である。さすがの郁人も少し美月の様子が変だと思い不安になるのである。


「ねぇ…細田さん…細田さんって…郁人の友達なの?」


 唐突に首を傾げて、宏美に質問する美月に、少しびっくりする宏美だが、すぐにゆるふわ笑顔を浮かべる。


「そうですよ~…なので、夜桜さんの事も応援しますよ~…郁人様とお似合いと思いますからね~」


 宏美は、露骨に美月のご機嫌を取る発言をする。そんな宏美の発言を聞いて、美月は、ぱあっと表情が明るくなる。ホッとする宏美だが、美月が表情を明るくしたのは、単に宏美の発言を喜んだからではなかった。


「じゃあ、郁人の友達なら…郁人の幼馴染で、こ、恋人の私ともお友達だよね?」

「え!? そ…それは…どうなんでしょうか~?」


 身を乗り出して、ゆるふわ宏美にそう詰め寄る美月に、あからさまに動揺する宏美である。


「ねえ…私の事は…美月って呼んでもらっていいかな?」

「えっと…別にいいですよ~…美月さん」


 その宏美の発言に、さらに機嫌がよくなる美月である。美月の表情がさらに明るくなる。


「じゃあ…私は…ひろみんって呼ぶね…よろしくね…ひろみん」

「えっと…それはちょっと…どうなんですかね~」


 グイグイ来る美月に、困惑し、困り果てるゆるふわである。さっきから、黙っている郁人に助けを求める視線を送るのである。


「そうか…ゆるふわ…お前…美月の友達になってくれるのか…そうか…ゆるふわ…俺は、お前の事…嫌いだったが…今は普通くらいにはなったぞ」

「な…何てこと言うんですか~!! ちょっと…助けてくださいよ~…み…美月さん…どうしたんですか~!?」

「美月…同性の友達欲しがってたからな…よかったな美月」

「うん…えへへ…初デートで、初友達…今日は最高に幸せだよ」

「あ…あの…えっと…わたしぃ…いつの間に美月さんと友人に~…それに初友達って~…友達くら…いえ何でもないですよ~…でも…わたしぃ…同性の友人は…」


 郁人と美月が、友達がいないことを察した宏美は誤魔化すのであった。しかし、宏美は少し美月と友人関係になるのには、ためらいが見られるのである。


「ゆるふわ…美月の事をよろしく頼むな…美月の友人になってくれるなら、ゆるふわにも協力してやるから…頼むな」

「い、郁人様…そう言われると…はぁ~…では、美月さん…とりあえず、連絡先交換しましょうか~」

「う…うん!! やったよ!! 初めての同性の子のアドレスだよ!!」


 美月は、物凄く喜んでいる。美月のスマホには、同性のアドレスは、母の美里、妹の美悠、郁人の母の麻沙美で終わりであった。そのため、美月のテンションはマックスである。


「そ…そんなに喜ばれると…困るのですが~」


 美月の勢いに全くついていけないゆるふわ宏美である。そんなやり取りを、微笑ましく見守っている郁人であった。


「あ…お二人とも…くれぐれもお付き合いしていることは内緒でお願いしますね~」

「…いや…一人だけ、はっきり言っておきたい奴がいる…あの覇道とかいう奴には…はっきり言っておかないといけない」

「わ…私も…三橋さんには、はっきり言わないといけないよ! あの子だけには、きっちり言っておきたいよ」

「ダメですよ~!! 一番言わない方が良い二人じゃないですか~!!」


 美月と、渋々友人になったゆるふわ宏美は、郁人と美月に、二人が恋仲であることは内緒にしておくようにと釘をさすが、郁人も美月も譲らないのである。小一時間ばから、この件でもめる三人であった。


 結局、ゆるふわが折れることになった。ただ、やんわりと伝えるようにという事と、梨緒と政宗以外には絶対に内緒にすることを約束した郁人と美月であった。


「じゃあ…そろそろ出ましょうか~…お会計は任せてくださいね~」


 席を立って、レジに向かうゆるふわ宏美についていく郁人と美月は、レジにつくと、二人は財布を取り出す。


「自分の分は払うぞ…ゆるふわ」

「そうだよ…それに、ひろみんとは友達になったんだから…割り勘だよ」


 お金を取り出そうとする郁人と美月は財布を開くと、バリバリという音を二人してたてるのである。


「…いえ~…大丈夫ですよ~…わたしぃが払いますからね~」

「いや、大丈夫だ…払うぞ」

「そうだよ…割り勘だよ」


 バリバリと音をたてる財布に、ゆるふわ宏美の笑顔が曇る。


「あの…とりあえずですね~…バリバリするのやめてくださいね~…お二人とも…絶対に、学校で財布出さないでくださいね~」


 宏美は、サッとお会計をクレカで済ませて、疑問顔の郁人と美月ににっこりとそう言い放つのであった。


「では…わたしぃはこれで、失礼しますね~…って…美月さん…その…腕放してくれませんか~?」


 喫茶店を出て、疲れた表情でなんとかニコニコ笑顔を浮かべる宏美は、別れの挨拶をして、別れようと思ったが、美月が宏美の腕をつかんで離さないのである。


「ひろみんも…一緒に遊ばない? せっかくお友達になれたんだから…いいよね? 郁人」

「ああ…勿論だ…ゆるふわ…美月と一緒に遊んでやってくれないか?」

「あの…お二人…初デートなんですよね~? わたしぃ…お邪魔ですよね~?」

「そんなことないよ!! 初デートで初お友達と遊べるんだよ!!」

「そうだな…美月…ずっと…同性の友達と遊びたいって言ってたもんな…ゆるふわ…今日は…最後まで付き合ってもらうからな」

「ま…待ってください~…わたしぃ…予定がですね~」

「ゆるふわ…キャンセルしろ…大丈夫だ…美月が満足すれば解放してやるからな」


 郁人は、そうゆるふわ宏美の肩を叩いて邪悪な笑みを浮かべる。恐怖の表情を浮かべるゆるふわ宏美は、二人に引きつられて、デートに同行することになったのであった。


ここまで読んでくれてありがとうございます。ぜひ、ブックマークと評価お願いします。


さて、ついに、ゆるふわ宏美が、ギャルゲのサブヒロインポジションと、乙女ゲーの親友ポジを確保しましたね。しかし、邪魔されるどころか、邪魔キャラをデートに同行させるとは、やはり、郁人と美月は変人ですね。


次回は、政宗と郁人、梨緒と美月の会話編になると思います。もう、序章も終わりに近いです。


では、次回の更新もよろしくお願いしますね。しかし…今回も文字数凄いことに…しかし、区切るとこがなかったため、許してくださいね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。