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仕込み  作者: 真鍋
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 そう思い先生へ手を伸ばそうとした時、先生から急に力が抜け崩れ落ちられた、私は咄嗟に先生を後ろから支えた。


「あぁ⋯清井君か、大丈夫か?」


 先生はこの期に及んで私の心配をされるのだ、その顔はあらゆる場所から出血されていた、目頭、鼻、そして耳からも、先生はこの稼業は脳が疲れると言われていたがその究極系だろう、私は先生に逃げましょうと言うと先生は頷かれた、先生に肩をかし私は急いだ車で逃げれば追ってはこまい、奴に特定の目的はないのだ執着などないであろう、しかし想定外の事は起こる、車があるべき場所にないのだ、瞬間何が起きたか私は理解して悪態をついた。


「まぁまぁそんなに怒らない」


 本当に先生は人が良すぎる犯人は庄崎に決まっている、この状況の罪状は頭に浮かばないが確実に人の車を盗んだのだ窃盗だ、生きて帰れたら訴えてやるついでに秘密組織を明るみに引き摺り出してやる、そんな妄想を浮かべ先生を連れ逃げた道路へ出れば車もいるだろうそれを止め乗せてもらおう、奴は背後から急ぐでもなく追ってきている途中の障害物を自熱で溶かしながら。


「ところで清井君、少々お腹が痛くなってきましたよ」


 先生が急に変な事を言い出す、いつもならば2人笑い合う場面であるがそれどころではなかった。


「何言ってるんですか先生、それよりも⋯」


 その先は言えなかった先生の身体は更に熱が上がっているこれは良くない兆候だ脳へのダメージの恐れがある、先生を早く冷やさなければ頭だけでも冷やさなければ、先生を抱え施設の外へ出た、しかし甘かった曜日感覚をなくしていた今日は日曜日、工業地帯には釣り人くらいしか訪れない通る車など全くなかった、しかし今日の私は冴えていた車がないなら呼べばいい、しかも先生の治療を同時に行える車、携帯を急ぎ取り出そうとしたが全身どこを探っても出てこない、何処かで落としたかあの泡の中、そこで私は天にFワードを叫んだ。


「ついていませんねぇ、はっはは⋯」


 先生が力なく笑われた、携帯は車に置いていたのだアイツらにはもしもの時は殺人幇助も追加してやる、私は決断に迫られた奴が何処まで追ってくるのかわからない、どちらへ逃げるか今すぐ選択しなければならない右へ向かえば連絡トンネル経由で東扇島、しかしこちらは石油コンビナートが建ち並ぶのだ左へ向かえば川崎であるが触るものを消炭にする奴を街中に連れて行くわけにもいかない、そう考えると選択肢は右だった、奴は水をえた魚の如く炎で完全復活を果たしこの一帯を火の海にするだろうが仕切り直して再戦すれば良い事、後の事は後で考えよう。

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