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仕込み  作者: 真鍋
23/33

23

 先生と2人入り口に立ったが自動扉は開かない、暫く待っていると遅れてガラス扉がスッと開いた中へ入るとロビーはおろか廊下も非常灯しか灯っていないが先生は迷いなく進まれたエレベーターはあったが先生は階段で上られてゆく私も後を追い5階まで登ると廊下の先の一室から光が漏れていた多分あの部屋だろう先生と私はその部屋を目指した。


 部屋に近付くとビンビンビンと弦を弾く様な音が聞こえてきた儀式で使う道具だろうか、この部屋で間違いないだろう先生が中へ入ると遅れて私も中へ入る、する突然、肩を掴まれ壁に押し付けられた、グッと声が漏れた肩を掴まれその腕で喉元を押さえられる背後の壁で逃げ場がない、的確に頸動脈を捉えられ気が遠退きそうになった瞬間声がした。


「おやめなさい、私の弟子ですよ」


 先生が首を押さえるその腕を剥がす、男は抵抗してる様だが先生は構わず腕を剥がしてゆく、すると女性の声がした聞き覚えのある声だった。


「貴方何してるかわかってる、死にたいの?」


 腕が首元からスッと引かれた、ゴホッゴホと咳込む背中を先生が優しく撫でてくれると嘘のように苦しさが引いてゆく、大丈夫ですと先生に言うと肩をポンと叩かれた、視線を上げ改めて室内を見渡すと男女合わせ5人程おり年齢層も様々性別も様々だった、中に1人ウィッグと見紛う様な黒髪ストレート、遠目だが枝毛もほつれ毛も一切見当たらないプラスチックに線描を描いた様な女性がいた、身長は170以上はあるだろうか女性の見た目を語るのは(はばか)られるが世で言うクールビューティというやつであったファッション誌のページを飾っておかしくない女性、しかしその女性は額から左頬に渡り傷がありその影響か左瞼は半分閉じている形成外科の医療技術ならば保険診療で元通りとはいかないまでも左瞼はどうにかなるであろうと思った、その女性は先生の元へ来ると深々と頭を下げた。


「お久しぶりで御座います慈照様」


 先程聞こえた声、今、目の前の女性から発せられる声、そして携帯から聞こえた声、全てが一致する、嫌悪感が満ちると共に先程抱いた好意的な見解を全て打ち消した、この女性こそ都市伝説界隈で有名な政府お抱え霊能力者であった、先生に頭を下げるも私には一瞥(いちべつ)もくれない想像した通りの女性であった。


 特に時間の指示はされていなかったが自分らの後に1人入室してくるとあの女性が前に立ちブリーフィングを始めた、考えてみれば団体、チームで案件に挑むなど初めてだ何をできる訳ではないが私は女性の話す言葉を一言一句聞き漏らす事なく聞いていた、女性の話を要約すると攻めと守り2班に別れ攻めはあの女性が守りは先生がメインで他の人はサポートという事であった、攻める場所はここ発電所のタービン室、守りは隣にある施設の重油タンクだった、発電所の燃料はLNG、天然ガスだ爆発はすれど器具がないと炎は維持できない敵が狙うは重油、近場の重油タンクは隣の施設にあった女性の話では弱った敵は必ず餌を求め移動する、そこを押さえ込み攻撃班で完全に祓うと言う大まかな流れだった、私は思わず学校の様に手を上げた、クスクスと嘲笑が聞こえた後から知るのだがあの場で質問などする奴を初めて見たと、イタコの老婆からは


「女学校の頃を思い出しましたよ」


 と言われた、しかしどうにも疑問が湧いて聞かずにはいられなかったのだ、まず敵が弱る前提で動くのは危険ではないのか、それと移動してきた敵を押さえ込んだとして攻撃班の方が何らかの事情で来られなかった場合どうなるのか、正直この策には穴があり過ぎると言うと女性が一切の迷いなく言った。


(わたくし)が必ず弱体化させ私が赴き必ず祓いますのでご心配なく」

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