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何処で調べたか、まぁ政府なら造作もない事であったが携帯に非通知の表示、とりあえず通話ボタンを押し無言でいると女性の声で先生に代われとだけ言われ私はムッとしてそれを先生に伝えると携帯を受け取られた、察しはついていたが改めて今まで郵便局へ行っていた手間賃を返せと言いたくなった、会話は聞こえないスピーカーで受ければ良かったと今更後悔したが通話後先生から行先を言われるのは明らかだった、次は何処だろうか遠方なら掛け直して鉄道なり飛行機の手配を頼もうと考えたが非通知だった事を思い出しハンドルを叩いた、それならばと私はナビで最寄りの郵便局を探した。
通話を終えると先生は袂で携帯の画面を拭くと私へ返された。
「次はどちらですか?」
「東京へお願いします」
内容の詳細は聞かず車は高速へ乗ると東京を目指した、3時間程で都内に入ると私は詳細な場所を聞いた、京浜工業地帯、目的地は川崎、案件内容は川崎火力発電所で火が入らないと、京浜工業地帯電力の要で発電できないとなればその怪異は民間レベルでは片付かないのは分かるが私の中では嫌な予感しか浮かばなかった、まず規模が巨大だ、それに火属性は危険極まりない、それに政府の依頼、三重殺である、しかし先生の話によると10人近くであたると言うではないかオールスターである大船に、いや逆を言えば10人を必要とする相手という事“四重殺”あの女性が先生より上と想定しても先生並若しくは近しい、あるいは先生以上の面々がいる可能性もあるが、しかしあれ程巨大な施設の火を喰らう怪異とは多分技術者により通常の検査はされているだろう散々調べて、ではよろしくお願いしますだとは思う、やはりどうにも嫌な予感しかしない。
若干渋滞にハマりながらも1時間程で目的地に着いた、川崎火力発電所正門前、しかし予想に反し他に車両は1台もなかった場所を間違えたかと思った瞬間突然携帯がなった、正門から中へ入ってこいとそれだけ言われると電話は切れた、私は恐る恐る中へ入ってゆくライトに照らされる風景は私のイメージとはかけ離れていた、所狭しとパイプラインが縦横無尽に走るそんな風景は一切なく緑が多く建屋もシンプルな造形であった、しばくゆくと窓ガラスの並ぶ事務所棟がありその前には、らしいと言えばらしい黒塗りの車、しかし隣にはピンク色の軽車両、更に入り口にはバイクが横付けされすれ違う様にタクシーが出て行った。




