第08話 異世界の街と冒険者登録①
長々と冒険者登録について書いてます。こんな書き方してるからユニークPVしか増えないのでは?
あとサブタイが思いつかないのでこれからはこの方式でやっていきます。
レオンさんがヤンさんに怒られてからからたぶん6時間くらい経った頃、ポツポツと民家が現れだし人間の営みが目に見えて感じ取れるようになってきた。
民家は異世界ものでよく見る中世ヨーロッパの建築…いやよく見るとモルタルのような物も見える。あくまでヨーロッパ風であり思ってたより文明レベルは高いのかもしれない。
「そろそろ検問が見えてくるはずだ。アウル、さっき話してた通りに頼むよ」
「はい」
イドロニス王国は城を中心に高い壁の円形城砦で仕切られた貴族などが住む上巣、上巣よりは低い壁に囲われた貴族とまでは行かないそこそこの地位のある者が住む中巣、城砦として最低限の壁で囲われたレオンさん達冒険者や一般市民と呼ばれる者が住む下巣、下巣にも入れない地位の低い者や禁忌に抵触する者の住む外巣に別れている。
さっきレオンさんの言った検問は下巣に入れるかの入国検査みたいなものである。
検問に着くまでにレオンさん達に言われたことを忘れないようにもう一度思い出しておこう。
「いいか?アウルの存在は俺以外の保有物となると禁忌に抵触する際どいラインだ。冒険者資格は身分証になるからそれを得るまでは目立ちたくない」
「だからアウル、検問中喋らない、レオンの合図以外動かないで」
「私、人形持ってる、検問庇えない、ごめん」
ざっくりまとめると動くな、喋るな、自立する人形とばれるなという事だ。
俺的には下巣に入れたらそこでさよならのつもりだったがレオンさんは「最低でも冒険者免許を得るまでは一緒にいさせてくれ」と言っていた。お言葉に甘えるとする。
たどり着くまでの間、ちょっとでも能力を慣らすのも兼ねてモカちゃんとマキさんとあやとりをしていた。この世界あやとりもあるのねって思ったけど糸だけでやる遊びならどこにでもあるか。
だがそのおかげで糸を束ねた細いロープを出せるようになった!!
「楽しそうなところ悪いが門がすぐそこだ。アウル、絶対にボロを出すなよ」
能力でズルをしながら明らかに無理だろって形の技をしているとレオンさんから声がかかる。
ここから俺のミスひとつで街に入れなくなる可能性があるため気を引き締めなければ。
「スゥ〜ハァ〜……」
深呼吸からの全力の脱力、頭の中を空っぽにする。何をされても動じない無の心
そうしていると馬車は検問所の待機場所に止まる。
「うん、大丈夫そうだね。じゃあ俺たちは検査を受けてくるから絶対に動かないでな」
検査を受けるために皆が降りて馬車の中に俺一人だけが取り残される。
皆が降りて何分か経った頃おそらく検問所の者だろう人が荷物検査で馬車に乗り込んできたが不動を貫き何とか気付かれずに済む。
このまま何も起こらなければいいけど…
―――――――――
検査員がいなくなって数分経った頃、ザッザッと誰かが馬車に近づいてくる音が聞こえてきた。
帰ってきたのかな?と何とか動かないように馬車の運転席の方を見た。
なかなかに高い身長に艶やかな黒い髪、ツギハギだらけで様々な色が混ざったスーツを着ている男。だが何よりも気を引いたのは顔である。
顔の左半分だけを覆う鮮やかな仮面、半分素顔が見えているはずなのに認識できない、なんなら派手な服を着てるのに全く印象に残らない。
あの男が確実に俺の方を見ている。目線も分からないのになぜだか確信があった。
「人形…いやただの人形ではない、意思がある?」
(!? 気付かれてる!!)
俺は全く動いていない、どこからどう見てもほったらかされた人形にしか見えないのにこの男は気付いている。
「なるほど………」
ゾァリ…
男がニヤリと笑ったかと思うとまるで首元に毒蛇が巻きついたかの如く全身に寒気が走った。
「聞こえているか分かりませんがそこの人形くん。きっとすぐ出会うと思いますよ。」
男はそう言うと溶けるように、と言うか実際に溶けて消えていった。
感じたことの無い恐怖が全身を巡り体が硬直から戻らない。
人形としては完璧な状態だがその硬直はレオン達が帰ってきて検問を抜けてもなかなか戻って来なかった。
―――――――――
俺の思考が戻ってきたのは検問を抜けてモカちゃんに頭をバシバシ叩かれて戻った。俺は昭和のテレビかなんかか。
さっきの男…いや本当に男だったのか?それすらも印象に残らない……怖いからこれ以上考えるのは辞めよう。
今は冒険者協会に向かっているらしい。マキさん達の目的地に送らないのか?と聞いたら冒険者協会が目的地なようだ。
「そろそろ森林協会、あぁ冒険者協会のことな、に着く。俺とヤンは依頼達成の報告に行くからその間に冒険者登録を済ませてきてくれ」
「登録、かなり面倒、頑張れアウルズクロー」
「わかりました、あとヤンさん俺はそんなブレイズなクローじゃないです」
なんで異世界にカードゲームのキャラの名前が伝わってるんだよ。
そんな風に話していると奥の方に周りの建物と形状の違う建物が見えてきた。
馬車はその建物の前で止まりレオンさん以外の全員がその場で降りる。
「俺は馬車止めてくるからヤン報告頼んだ」
「ん、任された、マキさん、着いてきて」
レオンさんは馬車を止めにどこかに行き、マキさん達はヤンさんに連れられて中に入っていった。
いきなり1人になるのは怖いのでヤンさん達が入り少し遅れて俺は中にはいった。
中に入り目にしたのはイメージと全く違うものだった。
中は白を基調に綺麗に整えられており、声は聞こえてもうるさいとは感じられない。
冒険者協会と言うくらいだからもっとこうやかましいとか荒れてるイメージがあったが特にそういう感じもしない。
「登録は……あそこか」
複数あるカウンターの中から新規登録が出来る場所を見つけそこに向かう。
なんというか役所みたい。
「……アッようこそ、今回はどのような御用でしょうか?」
「冒険者の新規登録がしたいのですが」
「新規登録ですね?必要書類をお持ちしますので少々お待ちください」
さっきの間は一体…って顔のない人形がカウンターに現れたらそりゃ止まるか。
その後渡された様々な書類に記入をした。
一部書けないものがあったが要約すると〈無断で二ヶ月以上依頼を受けないと免許停止〉〈依頼失敗すると違約金〉〈依頼中の怪我などの保険〉〈依頼中での死亡、行方不明後一ヶ月財産の引き取り手がいなければ全額協会が回収する〉といったところだ。
そういえば今書いてる文字日本語とは違うけどなんで書けて読めるんだ?まぁいいや、後で考えよう。
あとずっとカウンターの人がこちらを見ているからすっごく書きにくい……
「書類確認しました。未記入の能力欄はランク等説明後測定します。」
「では次に冒険者のランクと階級についてご説明します。」
「ランクは下から【種】【葉】【華】の基本3つで構成されています。」
「階級は下が1級、上が5級の5段階に分けられています。アウル様の場合[種 1級]となります。」
「これらのランク、階級は依頼難易度にも適応され、難易度のランク未満、または難易度が自身の階級より3以上の場合は受注できません。依頼受注の際はご確認ください。」
冒険者協会は3つのランクと5つの階級による15段階評価で決められているようだ。
依頼もランクによって受けれるかどうかも変わる。今の俺だと[種 3級]まで受けれるということか。
それに階級が下なのが1級で上が5級なのか、間違えないようにしないと。
ただ気になることもある。
「質問です。基本3つと言っておりましたが他のランクもあるのでしょうか?」
「はいございます。生まれつきや何かしらによって【星】の称号を得た者のみが入れます。『ヴァルプルギス』で大部分の情報が消滅してしまったためはっきりとした人数は分かりませんが現在は10人、生存が確認されている【星】ランクは7人存在いたします。」
「誰もが成れて誰もが成れないランク、とも言われています。可能性は誰にでもあるためアウル様も成れる可能性はございます。」
【星】ランク、もしかしたらそのランクまで行けば元の世界、元の体に戻れる可能性を見つけれるかもしれない。
成れるかわからない【星】、果てしなく遠いが俺の中で小さな目標が見つかった。
「これでランク等説明を終わります。では能力測定を行いますのでこちらにお願いします。」
俺は受付の人に連れられて能力の測定に向かうのだった。
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ステータス
名前:アウル ■■ ■■■
種族:人形?
属性:不明
称号:【閲覧不可】
所属:森林協会所属冒険者(仮)
魔法:無し
固有能力:耐性【完全防腐】
分類不明【名称不明】
能力:熱耐性IV
冷耐性Ⅲ
打撃抵抗Ⅱ
撥水Ⅰ




