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泥棒は嘘つきで 14

 

 人目が無くなった場所まで逃げた所で転身で潜伏地点へ移動した俺達、宿屋に道具とか置いてあるのでこのまま帰宅って訳にはいかんのよ。

 とりあえず回復したいから休憩したいです。因みにちゃんと着替えも置いてあるのでこのボロボロな状態のまま首都を歩く心配はないです



「すんませんね、実はかなり無理したんでもう少し回復してていいっすか?」


「好きなだけ休んで下さい!それよりみーさん、大成功ですよ!!せいらさんが現れたのはビックリでしたが…だって本来は追う側の人まで協力してくれたんですよ!?もうこれは完全にルピンじゃないですかぁー!!」


 リリィさんは興奮冷めやらない感じですね、でも本当助かったよ。リリィさんの頼れっぷりが半端ないっす


「リリィさんのおかげっすよ!色々頼れ過ぎで凄かったです」


「何言ってるんですか、みーさんの方が凄かったじゃないですか!!あそこまで狙い通りとは…ビックリでしたよ!正直力技になるとばかり思ってたのであの流れに私は何すればいいか分からなくなりかけてましたよ」


 それで静かだったのかー


「この後の事なんてどうなるかは分かりませんが少なくともこれで戦争は止まったと見ていいですかね?」


「どうでしょうか…でもせいらさんが一連の流れをある程度把握してたならそれはそれで抑止力になる気もしますよ」


 確かに…あの人どの辺から見てたんだろ?


「そういえば秘策的な感じで転職石?だかを使って強くなってましたけどアレは何なのですか?」


「ああー…アレはですねぇ…絶対秘密にして下さいね?腕の立つ女性の方に多いのですが、職業選択で芸人を選ぶと補正なのか何なのかは詳しく知らないですけど容姿が気持ち程度良くなる補正がかかるのと…筋力が少し下がるので筋肉質な感じを多少減らす事が出来るという裏技があるんですよ。筋力だけでしたら魔法使いでも下がるそうですが大体の方は芸人を選ぶそうですよ」


 そんな裏技があったのか、職業解除する事で身体能力が戻るっていうかパワーが戻るって解釈で合ってるのかな…まさかリリィさんも?


「まさか」

「駄目です、これは私もロザリーさんに言われたんですがこのネタは聞くのもタブーだそうですので。前にロザリーさんの知り合いの元女戦士冒険者にそれを大っぴらに聞こうとしちゃったらものすごい剣幕でロザリーさんにキレられましたので」



 そりゃそうか。リリィさんは教えてくれそうな気もするけどこの辺にしておこう。

 さて、ぼちぼち回復して来たので宿に戻って道具回収してとっとと帰りますかね。もう疲れました。




 そして宿に向かう道中、首都を歩いてるわけだが結構な騒ぎになっている事が分かった。

 そりゃそうか、限度はあったけどこの辺にも音声が届くように拡声器ってか魔石なんたけどそれらをセッティングしてたからね。

 この世界に電話の様な物はないがこの魔石とか結界等を屈指してなんとか首都の端っこにも音声をお届けする事に成功した次第です。

 今回地球文明の知識を活用してみた糸電話が思った以上に活躍してくれました。

 上手いことやって音を伝達してその音を発する魔石をちょっと高い所に置いてジェノサイダーズの物と分かるように置き手紙と一緒しておいたのだ。

 音声が聞こえて皆が気付いた時にジェノサイダーズの物と分かれば耳を傾けるだろうというのも狙いで予告状を出したのも理由の1つだったりする。  



 我ながら知恵を振り絞ったなぁ、と自画自賛して余韻に浸りながら歩いてると…せいらさん降臨並みに驚く事が起きた



「みーくん!?ほら、やっぱりリリィさんと一緒だ!!」


 ボクのパーリィーのメンバーが居るよ?なんで?


「あ、あれ?皆さんお揃いで…」


「みーさん!!」


 あら、メロニィさん激怒っぽい


「ようみーさん……ってもしかしてあんま良くない系か?」


「でんさんはイストに転身で来れるのじゃ」


 想定外のレベルでメロニィが激おこなのを察したクリスが流れを説明してくれた



 どうやらジェノサイダーズのニュースは皆にも知れ渡ってたらしく、エリスの様子が激変した原因かと思いイストに行けないかリリィさんに相談しようとしたらリリィさんは居らず俺も居ないのでって流れでまゆもがヤマト村なら誰かしら行けるという話にって…みたいな流れだ。



 どうしよ……何してたかなんて言えにゃいし、そもそもダイスさんとの約束だから事情がとも言い難い。てかそれ以前にこの件、掘り下げられてもろくな事が無い。

 クッソー…なんかスゲー馬鹿な事してる気がして来た。せいらさんに半殺しにされるわ、下手すりゃ殺されてるし…散々だな



「何とか言ったらどうなのさ?キミってばまさかリリィさんと…」


 駄目だ俺の魂が帰ってこねぇ、俺の脳はこの一件でもうMP空っぽなんだよぉ



「あ、あの……みーさんも色々あったので…その……」


「白状して下さい!リリィさんとは何処までやったんですか!?」


「えぇ!!?そ、それは誤解です!!メロニィさん、それは無いですから」


「でんさん、ご迷惑をおかけして申し訳無いです、後は帰れますのでもう大丈夫です。これ、ほんの気持ちですが…ありがとうございました」


「あ、転身するなら俺も」


「リリィさんと帰って来ればいいでしょう」


 うわぁ、行っちゃったよ

 やっべぇな…マジギレじゃないすか。これ、そんなになのか?


「なあ、みーさん…その、なんか連れて来ちゃって悪かったな。俺なら見りゃ分かるけど結構な修羅場くぐってた感じだろ?その、リリィさんも。あ、もしあれだったら一緒に謝りに行くか?」



 大変申し訳ないのでそれは断っておいた。

 こっちで一杯引っ掛けてから帰るそうなので俺とリリィさんは早急に宿へ向かい道具を回収してリリィさんの転身で戻ることにした訳だがリリィさんが申し訳無さそうにしてるのがちょっと心苦しい所です



「あの、一緒に行かないで本当にいいんですか?」


「今回の件はリリィさんはなんも悪い事ないからね。ここで下手に謝ったりする方がおかしい気がするからそれも含めてちゃんと対話して、謝罪しますよ」


「でもみーさんだって悪い訳では…」


「秘密があるからねぇ、この件は掘り下げられる位だったら平謝りで終わらせないと痛くもない腹を探られるんで賢く立ち回りますよ」


「分かりました……その、なんか申し訳ありません。もし家に居れないとかありましたらこちらに来て下さいね」


 それはいい!リリィさんと暮らそう!!って言いたい所です。あそこは俺の家でもあるんすけど


「その時はおねしゃす!ではまた今度」



 さて、あそこまでメロニィが怒るとは…リリィさんと2人きりで旅行しちゃってた感じだからか?でもそれにしちゃ怒り方が違った気もするな。

 こればかりは早く解決しないとそれはそれでしんどいからとっとと謝って、なんなら土下座して終わらせよう。

 あんまり理不尽にキレられると俺もボロ出ちゃいそうだからこういう時こそ無になるのです




「た、ただいまー」


「…………」


 うわぁ…テーブルに座って待ってたんすね


「さて、みーくん。何か言いたい事はあるかい?」


「ええっと…その前に…いや、ごめんなさい」


「それは何に謝ってるのですか?まさかとは思いますがリリィさんと2人きりだったから怒ってるとか思ってませんよね?」


 え、違うの?いや、そうだよな。それじゃあここまでキレないか。嘘ぴょんして勝手に行った事だろうな



「その…秘密にして勝手に動いて…すみませんでした」


 社会人は大体それなりに謝罪は会得してますよ。て事でちゃんとおふざけ無しで深くお辞儀して謝っておいた。


「え!?いや、その…まあアレだよ!分かってくれればいいんだよ!だからメロニィも」


 クリスは俺のガチ謝りに逆に戸惑ってくれたようだ。まゆもは…そもそも怒ってるようには見えぬ、となると


「簡単には許しませんよ?……私達、そんなに信用出来ないのですか?嘘がどうとかじゃないんです、今回の件はリリィさんは部外者でしょ!普段ならむしろ気持ちは分かるんですよ、リリィさんやせいらさんの方が100%頼れますし。でも今回は私達だけの依頼で、私達が仲良くなった臨時パーティーの、仲間の話じゃないですか!……正直、なんかがっかりしましたよ」


 うわきっつ…その言葉は心抉るわ。てかそうだった、この子結構キツいんだった。何とかせんと俺のHPもう一桁です


「その……なんて言ったらいいか分からなくて申し訳無いんだけど…本当ごめん」


 謝ろう。俺、そんな出来た人じゃないからあんま言われるとボロ出しちゃいそうなので。

 万が一ここで俺が言い返してキレたとしても行き着く所がジェノサイダーズだから余計に面倒になるんだわ


「そ、それじゃあもうこの件は終わりにしよう!晩御飯にしよっか」


「私は今日はいいです」


「う…そうかい。それじゃあみーくん、罰として作ってね」


「……はい」


「アチキは肉がいいのぞよ」



 この日は結局メロニィは部屋から出てこなかった。ちょっと訪問しようと思ったがクリスに止められたのでやめておこう……明日から媚び売りまくるか。

 因みにクリスも結構怒ってたっぽいけどまゆもは全然怒ってなかった


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