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泥棒は嘘つきで 6


「「ら〜めん、ら〜めん、ら〜めん食べたいよぉ〜♪」」


「良く出来たのでぇす!」


「ふふ、私にかかれば歌はお手の物よ!師匠さんもいい声してるわね」


 言い出したのは俺なので大人しく調理してます。


 あんなふざけた態度というか本性ではあったがウチのパーティーにはちゃんと馴染んでたようで





「何これ?美味しいわね、アナタが元居た世界の料理って話だったわよね!ほんの少しだけ見直したわ 」


「お前な、そんな事よりちゃんと反省しろよ?あんだけぶっ壊したんだからな」


「何よ!説教する気?正論は嫌いだわ!でも悪いのは分かってるんだからもういいでしょ!ちゃんとウチの血税で弁償するから安心なさい」


 血税とか言うな。それならまあって言いたい所だがこれは良くないな


「弁償すりゃいいってもんじゃないからな?あの作物や建造物達に罪はないし、もうそれは帰って来ないんだからな」


「ぅぅ……分かってるわよ!この…馬鹿!!」


 まあ根っから悪い奴という訳では無さそうだからいっか


「姫様、こんな時はあの時練習した、しおらしくとシュンですよ」


「あ!?忘れてたわ」


 やっぱコイツ邪悪なんじゃねーか?


「みーさん、一応と言ったら失礼ですが相手は王女です。程々にして下さいね」


「ああ、メロニィさん、良いわよ今更。私堅っ苦しいの好きじゃないし。少なくともこの期間はこんなノリでいいわよ」


「そうは言っても実際は難しい所があるよねぇ」


「みー、アナタもこのクリスさんを見習いなさいな?アンタと違ってちゃんと弁えてるのよ?あ、ヤマトの者である師匠は別格なのでお気になさらずですよ」


「分かりましたよ、エリス…ちゃん?」


「アンタねぇ!!様は取ったらアカンだろうが!!お忍びとはいえ王女よ、王女!!しかもその辺の雑多な国じゃなく何千年も続いてる由緒正しい国の王女なの!ちゃん付けしたきゃ国持って何千年か維持してからにして貰えるかしら?」


 とんでもない高飛車姫だな。ここまで来ると清々しいまであるわ


「悪う御座いましたね、エリス様。所でアンタのそのとてもよろしい性格のおかげで事前に聞いてた話の真偽が分からなくなったんだけど実際の所どうなんすか?」


「はぁ?ああ…ウチの話ね、まさかアレ?私がお隣の王子と結婚するのを不相応にも嫉妬しちゃってるのかしら?ああ、美しいのも罪ね!こんな転生者だかよくわからない馬の骨があろう事かこの清廉で絶世の美女たる私に恋焦がれるどころか、穢らわしい目で見てくるなんて。ああおぞましい事」


 このガキぃぃ!!


「相手の王子の方が可哀想な気がして来たわ」


「はぁぁ!!?何言ってんのかしらこのクソ男!!私よ?太古より続く由緒正しいイストの国で最年少で王座に就いた気高くも美しく偉大な王女よ?相手のアレ…誰だったかしら?顔も覚えてないけど相手は泣いて喜ぶ程の世界最高の優良物件なのよ!?ああ…学が無いってコレだから嫌だわ」


 コイツ本当クチ悪いな!頭悪そうなのに悪口だけはポンポン出やがってからに


「顔を覚えてないのですか?既にお見合いはしてると聞きましたが」


「そんなのいちいち覚えてないわよ。それに私だって王族としてのどーのこーのは弁えてるんだからね。

 結婚する相手なんて自ずと決まって来るって考えたらお隣の第一王子ってんならまあ及第点ね。それに覚えてないって事は悪くないのよ?生理的に受け付けないようなのとお見合いしてたら嫌でも忘れないし。

 アンタも如何ともし難いこの身分差を覆してでも私を狙いたいって言うなら精々魔王でも倒す事ね。それくらいの肩書きと相応の富を得て初めてワンチャンあるかもってところよ?だからもっと私に対する態度改めた方が良いわよ」


「丁重にお断りします」


「そこは嘘でも頑張んなさいよぉぉぉ!!断るのは私なの!!いい事?私は王女なんだからね!」


 この子はアレだな、もうなんかこう…色々残念なんだね


「で、ではその、隣国との摩擦なんかに関しても実際はそこまででもないのでしょーかね?」


「へ?あ、ああ、アレね!そうね!ヤバいんじゃないかしら?でも私という最高級の女と結婚すれば一瞬で終わる程度の話に違いないわね。まあ、向こうがあんまりにも無礼だったりコレじゃない的だったらすぐ離婚してやるけど」


「じゃあエリス様としてはこの結婚自体はなんていうか政略結婚だとしてもそんな悪くは捉えてないんだな?」


「そうね、雑多なよく分かんないのと結婚するよりはマシなんじゃないかしら?でも…言っておくけど私最低限しか働かないわよ!」


「ここでそんな事言われても仕方無い気がするが…」


「コホン、その辺の話は程々に願いたいですな」


 おっと、ちょっと聞きすぎたか。これはその通りだと思うからこの辺に


「そうよ!てかダイス?アンタ何処まで話したのよ?予定じゃアレでしょ?ちょっと空気悪くなったりした時に少しずつ内情を話して濁しつつって話だったじゃない!私があんまり把握してない事まで聞かれたらどうするのよ?」


「姫様…それをこの方々の前で言っては…」


「あ!?……うふふ、てへ♡」



 コイツもう色々ダメなんだな



「理解した。理解したボクが、居るよ。アレだ、この残念お姫様はあんまり自国の、自身の内情を把握してないって事ですよね、見目麗しきお姫様?」


「うふふ、そうよ!よく分かってんじゃない。ちゃんとした態度も取れるのね、ほんの少しだけだけど見直し…今残念って言わなかった?」


「木の精ですよ」


「いーや、言ったわ!このバカ虫!本当に無礼なんだから!!あーやだやだ、ウチがいくらそんなに強くないからって念のため魔王軍将軍を倒したパーティーと、世界的に脅威のヤマト村の人達をそれとなく味方につけれたらなんていう計画とは言えこんなのと関わり合いに」


「エ・リ・ス・ひ・め!!それは言っちゃあならん話しでしょーがー!!!」


「あ、ご、ごご、ごめんて。ね?落ち着いて、爺や!ほ、ほら昔一緒に花畑で花飾り」


「お黙りなさい!!今日という今日は……っと…コホン、失礼しました。あの………1分前位からで良いので無かった事にしては頂けないでしょうか?」


 うん、それ無理!


 って事で流石に聞き捨てならないのでちょっと掘り下げる事になりました



「皆様に話した話は何一つ嘘ではありません。ものは言いようでしたり、解釈の仕方や視点の違いがある事は相応にあると思いますが」


「万が一って事があるでしょ!?私が気に食わなかったり私が可哀想だったりした時の為には勿論、あの鉄だって本当にヤバいんですからね!あんなとこ掘り起こしたら折り紙付きでアスラの川は終わりよ!環境汚染が汚されるの!分かる?そんな事になったら私に貢ぎ物する愚かしくも可愛いイストの民達が生きていけなくなるんだから!」


 本当にこいつ英才教育受けてたんか?


「分かった分かった!エリス様も必死なんだな。てかそんな性格でよく冒険者はやってみたいと思ったな?」


「みーさん、今さらかもですが一応抑えて下さいね?」


「だって面白そうじゃない?それに私魔法の天才だがらね!気兼ねなくぶっ放せる機会が欲しかったのよ」


「お前もしかして他所の国で、なんなら俺達に責任負わせられるからあんな無遠慮だったんじゃないだろーな?」



「そ、そんな事無いわよ!いくらなんでもそこまでは…ねぇ?」


 非常に怪しいが最早過ぎた事。面倒くさいから掘り下げないでおくか


「まゆもを師匠って言ってんのもヤマト村への媚ってとこか」


「失礼ね!それは師匠に失礼よ!イマイチ分かってないようだけど私程の天才なら分かるのよ、まゆもさんの凄さが!これに敬意を示せないようでは魔法使い失格よ!」


 おお、まゆもは本当にリスペクトされてたようだ


「うにゅぅ……エリスぽんええ子やでぇ」


「ありがとうございます、師匠!」



 多分様付けしてないのを許容してるのは媚なんだと思う。でもまゆも姫は御満悦の様だし良しとするか。



 今日はもう自由時間という事で各々寛いでたら退屈と言い出したお姫様

 

「ちょっとアンタ、王女が退屈してるんだから何か面白い事しなさいよ!」


「まゆも様〜お弟子さんが退屈だとよ」


「うにゅ!みーくん遊ぼうぞ」


「ほら、師匠もそう言ってるんだからなんかしなさいな」


 くっ、まゆもに振ったのは失敗だったか


「それじゃあ……トランプでもやる?」


「それはイヤ!」


「イヤかぁ〜」


 面倒くさいのぅ


「お姫様はトランプが弱いので御座います」

「ダイスぅ、余計な事言わないの!」

「失礼しました」


 この人割と容赦ねーな


「みーくん、大神殿ごっこするんやでぇ!」


「師匠、大神殿ごっことは?」


「それはじゃな、みーくぅんがこれから考えてくれるのじゃ」


 はいはい、大神殿ごっこね


「よしやるか!よしクリス、紙とペンを」


「ちょっと、私に振らないでよ。メロニィペン貸して」


「私を関わらせないで下さい。せっかく気配消してたというのに」


 逃さねーよ


「では皆さん、まずここに各々大神殿を描いて見てください」


「えぇ~」

「面倒くさいわ!」

「今そんな気分ではないので」


 コイツ等……俺だって知らねーよ


「みーくぅん、そういうのはちょっと…めんどいぽん」


「では私めが…どうてすかな?」


 あら上手い!ダイスさんお絵描きお得意なんですね


「いやぁ、お上手ですね。これは何処か見本になってる所とかあるんですか?」


「我が国の砂漠の真ん中に位置する街の近くにある神殿ですよ。ここのオアシスは数百年に一度あるかないか位でしか枯れた事が無いので大規模にこそ出来ませんがそこそこ発展してるのですよ。1500年前までは今の首都と肩を並べて主要都市の位置付けで何代かの王はそちらを拠点にしてた程です」


「なるほど、さぞや良い場所なんでしょーなー」


「ねぇ、そんな退屈な話ししてないでさっさと面白い事やんなさいよ!」


 このクソガキ、このままスルーしたかったというのにぃ…だいたいこういう話は…おっとイカンイカン、こういう話って意外と面白いんだけどそれって俺が実年齢高いから面白がれるってだけの話で若い子達にこれを楽しめってのは酷な話か


「分かったよ!んじゃこれから俺がこの世界に来て印象深いというか、こんなのあるんだ的な物を書く!お前等は俺が何を書いたのか当てるんだゲームです!果たして分かるかな?」


 俺は絵心は無い!というか超頑張れば普通ではあるが頑張る気が起きないので俺の絵は独特なんだよ。というのが生前の近しい人の評価で、クリス達の評価もそんなだ。

 果たして俺の絵が何を書いたのか分かるかな?


「ひひっ……ひひっ……あーっはっはっは……」


「ぶはぁっ!!!アンタバカなの!?本当にバカなの?お、王女のお腹を……腹痛いわ……ぷぷっ」


「ひひひっ………みーさん……なんであなたはたまに笑いの神が舞い降りるんですか!?……くくく…しばらく思い出し笑いしちゃいそうで…」


「……こ、声が出せぬぅ……そ、それ…お尻ぽぅん…」


「ぷくくっ……キミってヤツはぁ……しばらく頭から離れないよ!まさかとは思ったけど……みーくんには肉食ヒッポがお尻に見えてたの!?……ほぼ要素ないじゃないかぁ……くくっ……お腹が…」



 いや、悪ふざけで幾つか書いたけどここまでウケ、ウケるとは……俺も腹痛ぇ!てかダイスさん寝転がって腹抱えて笑うのはどうなんだ!?


 





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