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超オカ研部の侵攻  作者: 津田ナオキ
第二章 呪われた音楽室とサイキック少女
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第13話 呪われた音楽室とサイキック少女3

 翌日の昼休み、身の回りのことについて考えすぎて寝不足気味だった俺は、クラスの真ん中の方がやけに賑やかで目が覚める。

 四月ももう終わる頃、クラスの中心メンバーがやや形になってきた頃で、外部の俺から見ても、ああ、あの辺が中心だよな、という男女グループが何やら楽しそうに談笑していた。


 なんの話してんだ? 俺は机に突っ伏したまま、顔だけ持ち上げて彼らの動向を見ている。

 ちなみに、その中には見知った姿が二つある。

 金玉の小さいタクヤと、おっぱいが大きいキョウだ。彼ら二人を含めて、だいたい八人と言ったところだろうか。


 ぼんやりとその姿を眺めていると、ふと振り返ったキョウと目があう。

 その瞬間、心臓に冷水を流されたような寒気が全身を走り抜けて、眠気なんて空の彼方まで飛んでいった。


 そしてキョウも、どこか気まずそうな顔をして、グループの内側に視線をもどす。

 ん? なんだ? 


 彼女は同じことをもう一度する。そして同様に気まずそうな顔をするわけだ。


 もしかして、記憶がないうちに俺何かしてたか? それとも、昨日怖気付いて目も見れなかったことを気にしているのだろうか。

 あの時俺を切りつけた彼女は、おそらくこの彼女じゃないわけで、全くの他人ということもないだろうけど、俺は気にしてないというか……いや、正直に言えばまだ全然怖いし、ほぼトラウマだ。


 彼女の奇行が目についたのは俺だけではなかったようで、グループ内の一人の女子が彼女に何か耳打ちする。それに対して彼女は感情をコロコロと転がしては、終いにはううっと顔を手で覆ってしまった。

 そんな彼女に痺れを切らしたのか、クラスメイトのええっと。

「誰、だっけ」

「え、なんね、もう名前忘れたと? リリ、篠塚リリ、なんべんも言わせんでよ」


 キョウの手を引いて俺の前にやってきた彼女、長い髪を後ろでポニーテールにした方言のまざる彼女は、少しだけウンザリしていた。

「なんか、キョウちんが話あるらしいけん、連れてきたったい」

 リリの後ろでキョウは身を縮めているが、そのふくよかな体はリリの陰からはみ出ていた。


 これにはリリの体がほっそりとしているせいでもある。ポニテつり目の期待にそぐわないスレンダーな体つき、胸から足までに大きな影のない体だが、その分服から出ている四肢もほっそりとしている。そしてきっと彼女もその扱い方を熟知しているのだろう、黒ニーハイとは、なかなかいいね。

 将来斎藤先生のような女性に進化する見込みありってところだが、今はまだ女性らしい妖艶さよりも、元気さが前面に出ている。惜しい、惜しいんだよな。いや、俺は決して貧乳好きというわけではない、その人にあった乳があるわけで、それをちゃんと守っていればそれが大きかろうと小さかろうと、美味しくいただきたいと思っている。そういう観点から見るとはやはり、彼女の体は………。


「……ねえ、ホントこげんとがよかと? ただのすけべえやん」

「ちょ、ちょっと、リリちゃん! 変なこと言わないで!」


「んあっ、えっと、なんの話だっけ?」

 こちらが机に伏せっているのもあり、そこまで身長の高くない彼女だがこちらを見下ろすような形になる。いいね、その目、すっごくえっちだ。


「キョウちん、ほら、言わんね」

 リリはキョウの腕をひいて俺の前に立たせる。ほんのりと花の、これは柔軟剤だろうか、優しい香りが舞う。

「あ、ええっと、リョウスケくん、クラス会、こない?」

「クラス会?」

「う、うん。今リリちゃんとか、あ、タクヤくんとも話してて、まだみんなのことよく知らないからさ、今度クラス会しようって話が出てさ、それでどうかなって」

「そうそう、この天下のキョウちんからのお願いたい。どげんね」

 リリは少し高いところにあるキョウの肩に手を回す。


 クラス会、か。どうやら記憶違いが激しい今、クラスメイトのことを覚えなおすことは大事かもしれない。俺は「ああ、いいよ」と二つ返事をかえす。

 キョウの今まで少し沈んでいた表情に、明るさが戻ってくる。いつものキョウだった。


 よかったたい、とリリは彼女の背中を叩き、キョウはうん、とにこやかに笑う。

 昨日少し気まずくした仲直りの提案だったのかもしれない。確かに俺も少しだけ冷たくしすぎたところはあった。これからは直していくとしよう。

「よ、よかった。そしたらまた詳しく決まったら伝えるね!」

 彼女は笑顔の花びらを散らしながら、じゃあね、と言って例の集団の中にもどる。リリはその後ろを、よかねえ、と言いながら着いて行った。


 ところでリリはなんと言っていたのだろうか。標準語と重なっているところはわかったから、会話には困らなかったが、節々に出てきた方言はさっぱりだった。

 彼女は、記憶が正しければ、九州の出身で高校入学のタイミングで両親の転勤に連れられてこっちに来たらしい。だから、彼女の喋り口調はクラスの中でもひときわ目立っている。それがいいキャラクターでもあった。

 貧乳巨乳関係なく、方言キャラって萌えだからな。

新キャラ追加

篠塚 リリ (シノヅカリリ)

リョウスケのクラスメイト。

九州の出身で友達がいなかったところ、キョウが話しかけて打ち解けた。

おばあちゃん子で方言は祖母由来。

高校入学時に直そうかと試みたが、無理だと悟って諦めている。

趣味:探検

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