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5話偉大なる力

おはよう。気持ちがいい朝だ...と言ってもまだ暗い。

今日も今日とて筋トレと魔術トレーニング。

一通りのルーティンが終わると朝食。親が起きてくるからね。


「おはよう」

「おはよう。また早起きか。えらいな」

前世で早起きなんてできなかったがなぜかできる。不思議だ。


今日は休日。鉄道で思い出の場所に行く。

鉄道で約20分ほど。あの草原だ。

初めて魔術を使った場所。


今日は実験をしに来た。

スコールを圧縮したらすごいことになりそう。

大人の勘ってやつさ。


「ここらへんでいいかな?」

では始めよう。

「えーっと?」

しまった。魔術教本を忘れた。

また勘でやるしかない。


「生命の源たる水よ、天を守りし雲となれ。広大なる大地に神の雫を与えん。―スコール!」

雲が出てきた。

この雲を……ギューギューっと圧縮していく。

1分くらい圧縮している。

少し明るいようにも見える。


「これくらいでどうかな」

一気に落とす。

「うっ!?」

光った。ピカっと。

その瞬間、青白いようにも見える光の線が――


耳をつんざく爆音。

とてつもない風。

燃え盛る炎。


「成功...だ...」

新しい魔術を開発した?俺が?...

しかし、

「あまってやばいやばい」

落雷によって木が炎上。

風向きは山の方へ向かっている。


消火だ。


「生命の水よ、せせらぎに思いを馳せん。偉大な神のご加護を!―ウォーターボール!

ちょっとアレンジ。忘れたところは適当。

「偉大な」ってつけたらでかくなるかなって。


横に伸ばして...行け!

「ふう」

なんとか鎮火。


「もうちょっと工夫してみよう。」

圧縮の時間を調整する。

「できた!」

小規模なものができた。


「エレクトリック......!」

俺はそう名付けた。


「しっかし詠唱で自動化できないかなー」

実は雷魔術については論文があった。

しかし、詠唱の定型文では圧縮ができない。


つまり詠唱では作れない。

だから今まで存在しなかったのだ。


魔術の詠唱というのは、コンピューターの制御のようだ。

詠唱が0110101010みたいな感じ。

つまり、オン・オフで圧縮を再現できたら、詠唱化できるのだ。


「とりあえず適当に作るか……」

-2時間後-


「世界に羽ばたく大空を管理せし雷神よ、我に偉大なる力を分けたまえ!ああ空よ全てを集結し正しき道に流れる龍を!支えとなり全てを押し流し秩序を持たらさん!―エレクトリック!」

...と長くなってしまった。


仕組みとしてはこうだ。

まず大空で雲を作る。

そして雷神で雷のフラグを立てて、空の雲を集結させる。

それを元に龍にして、それを支えにして雷を落とす。

といった感じだ。

簡単だろ?


「お腹が空いたな。」

ごはん。お弁当。おいしい


昼も終わり、作業再開。

チャレンジをしてみる。

スコールを2重にして圧縮する。

これができればすごいぞ。

「偉大なる生命の源たる水よ、天を覆いし雲となれ。重なり強大な力を持ち、広大なる大地に神の雫を与えん。―スコール!」

で圧縮。ギューギューっと。

で、放つ。はい完成。3分クッキング。


「これが......ライトニングだ!」

次は詠唱。

基本的に文字を壮大にしたら威力が上がる。

そして完成した詠唱がこれ。


「世界に羽ばたく大空を管理せし雷神よ、我に偉大なる力を分けたまえ!ああ壮大なる大空よ全てを結集し正しき道に流れる青き龍を!支えとなり全てを破滅せし秩序を持たらさん!―ライトニング!」

できた...だがしかし...

もう魔力が無いヨ!

「ああ...力が...」




気がついたら夜だった!

「とりあえず列車は...まだ大丈夫か」

荷物は全部持った。

列車を待つ。

きた。乗る。

約20分。

「これは門限破ったな」

午後8時に帰る4歳児がどこにいる。

「ただいま...」

家に帰ると両親は食卓で暗い顔をしていたがすぐに明るくなった。

「どこ行ってたの!?!?心配したのよ?」

「魔術を使った草原」

「どこか知ってるの?あなた」

「ああ。最初に魔術を教えた草原さ」

この歳になって門限破りかよ

「こんな時間まで何してたの?」

「魔術の研究してたら魔力無くなって気づいたら夜だった」


何も嘘はついていない

「どんな研究してたの?」

「雷」

両親は驚いた顔をしていた。

「できたの?雷」

「うん」

いつしか喜びの顔になっていた

そして両親はお互いを見つめ合っていた。

「でも、はやく帰ってきてね?心配しちゃうから」

「はい」

こうして俺の魔術は成功を納めた。

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