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13話:秘められた力

今回は先日いただいた壮大(エレクティア)な雷電(スペクターキア)、本日はそちらのテストをやっていきます。

場所は広大な空き地。ここなら被害もないでしょう。


ちなみに杖についている魔石の色で、杖の属性と効果が変わります。

青は水魔術、赤は火魔術...などなど。

一般的な効果だと...消費魔力が減るとか、威力が上がるとか、水魔術だと水の制御が多種多様になるだとか、いろいろあります。


杖の柄の部分も重要です。

火魔術などの光を扱う魔術は黒い柄の方が適していると言われています。

理由は白い柄だと杖で作られた光が柄の中で反射して威力が下がってしまう

といったものが有力な説です。


私の杖は青と黄色の魔石にコクタンのような木の柄です。

ここらへんで有名な杖職人さんが作ってくれたそう。

この前迷宮で手に入れたお金を山分けしましたが、その時あげたお金の半数以上を使ったそう。

ヒエッ!


さあ本題の実験です。

まずは水魔術から。中級くらいでいいでしょうか

「―ウォータービーム!」

杖の魔石からビューっと。高圧噴射の水がって...


20mくらい先の木がへし折れたんですけど!?

おかしい!威力がパネェ!


そうそう、今まで黄色の魔石は対応する魔術がないから安売りされてましたが

私が開発した雷魔術はどうでしょう。

また中級くらいでいいかな

「―ライトニング!」


風が吹き抜けた。とてつもない暴風が。ヅラだったらもう遥か彼方。

土煙が消えたらそれは...?

半径5mくらいが消滅!木がないよ!

この調子だと今まで開発できなかった上級の雷魔術も開発できるんでは...!?

このマーブル模様の魔石が恐ろしく見える。

しかし今日は予定があるから開発はできない。また後日にしよう。


さあ今日の予定は今からセナに行こうと言われた場所だ。

せっかく滞在するのに観光しないのはもったいない。

行く場所はアルステダム遺跡。1万年ほど前にできた遺跡だそう。

早速向かいましょう!GO GO!


―ここは元の世界で言うエジプト文明のようなものだ。

人類はここからはじまったと信じられている。

1万年前は魔術が扱える者は片手で数えられる数ほどしかいなかったとされる。

その人たちは神に近い存在として崇められた。

その人たちをもっと神に近づけるためにこの神殿が建てられた。

しかし先に住んでいた獣族たちはよく思わなかった。追い出されたからな。

そして大勢の民を引き連れた獣族たちに攻め落とされた...とさ


この物語がこの世界の旧約聖書に書かれている。

そして俺たちはその物語があった場所にいる。

ちなみに獣族たちは数千年前に流行した疫病で過半数が絶滅。

今はもっと南のほうに住んでいる。獣族の大集落があるんだ。

まあ疫病の詳細は知らないから説明できないが。


「わあ...すごいね!」

でかい。とにかくでかい。屋根が高い。大阪駅くらい。

「そうだな!」

こういうのはワクワクする。だって男の子なんだから!

ほぼすべてが花崗岩のような石材を削り出して作られている。

どうやって運んだんだろうかと思っていたら、説明版があった。


どうやら古代魔術では重力魔術なるものがあったらしい。

もっとも、現代の人間では魔力の質や体の構造が異なるため使えないらしいが。

ちなみにこの世界では魔力を血管でバイパスして魔術を発動している。

昔の人間はこの血管の他に魔管なるものがあったらしい。

重力魔術など古代魔術はそれが必須らしい。

魔管の詳細は不明だ。それらしき書物は見つかったらしいが紙魚により重要な部分が解析できなかったそう。


「いやーすごかったね!」

「私初めて見たかも!あんなでかいの!」

平和だね。フラグ?やかましいやかましいw

「おい、そこの小僧。高そうな杖持ってんじゃねえか」

だからさ、フラグって言うからフラグになるんだよ。

「命が惜しければさっさと渡しな!」

「そう言われても...大事なものなので...」

ニンマリした。気持ち悪い。

「じゃあ代わりにこの女をもらうぞ!」

2択しかないんですか?拒否権は?

「しかし...」

「ええい!話が通じん!この女、もらうからな!」

どっちがだよ。あー待って!

「あーちょいちょい待って!もうちょっと交渉しましょうよ!」

「知ったこっちゃないね!」

「ええい!話が通じん!お前、痺れさせるからな!」

真似してみた。

「うるせえ!」

ダメですね。これはしかたない。しかし痺れさせると言ったが...まあいっか

「ウィンドバースト!」

うわ。吹っ飛んでった。バイバイキーンとか言いそうだな

「ふう大丈夫か?」

上から降ってくるセナを軽くキャッチ。クールだぜ。

「う...うん!」

「さてと帰りますか...」


―その時ツムは気づいた!大事なものが盗られていることに!

盗られたのは私の心...じゃなくて都合で5ディグしか入ってない財布。

2年前から使ってるやつなのに!

...ていうか家の鍵入ってるじゃん!ちょっと待って!

「ちょっと!家の鍵返してよ!」

何もない場所に叫ぶ。返事はない。

「ごめんセナ、取り返しに行くよ」

「あ、私も行く!」


「ちょっと背中乗って!」

「う、うん!」

「ウィンドバースト!」

浮きました。

「ウィンドバースト!」

加速。

「見えた!あいつだ!」

標的、発見。現在高度30m、爆薬満載。撃て!爆弾投下!

「ウィンドバースト!」

落下の衝撃を相殺。

「ちょっと!家の鍵だけ返して!」

「あ?...え?なんでお前がここに?」

「いいから!」


「やなこった。女か杖を渡さないと無理だね」

「じゃあ渡すから、こっちに来て!」

これは罠だ。来たところをぶん殴る!それが作戦だ。

「オラ!」

右フック。頬に直撃。口から血が!垂れてます!

「オラオラオラオラ!」

適当にフック。アッパーも入れます。

「―エレクトリック!」

とどめだ!

「よいしょっと。あったあった。じゃあね。」

「―ヒーリング!ウィンドバースト!」

クールに退散。これがツムちゃんなんだよね

「ウィンドバースト!ウィンドバースト!」

爆速。馬車より速いかも。

「ウィンドバースト!」

3点着地。鉄男みたいだね


「しかしこの移動方法、速いけど魔力消費が大きいな。」

長距離は無理そうだ。杖の属性も違うしな。

「そういえば、全部の魔術短縮して詠唱してるよね、どうやってるの?」

「こう、魔術を使う時に何かが血管に流れる感覚があるだろ?あれを完璧に同じ動きをすれば理論上無詠唱で魔術を使える気がするんだ。現に短縮できているしな。」

「よくわかんないけど、私もやってみる!」

「―ウォーターボール!」

「できた!」

あの後、何度か試行錯誤して成功していた。俺だけのステータスが。

「やったな!」


その後、移動中に無詠唱に挑戦していた。俺ですら最後の詠唱がないとできないのに。

「え?」

やりやがった。無詠唱で!嘘だろマジで

「やった!なんかできたよ!」

「無詠唱?すごいな」

まあ魔力総量も俺より多いし素質がヤバいのかもな。

秘められた力って感じだな。

「じゃあ無詠唱ができたお祝いをしなきゃだな」

「うん!」

すこし気になってるあそこに連れていってやろう。

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