悪口大会
町の酒場--
「あのボンボンってほんとにダメだよなあああ!」
「ざまあみろだぜ!」
酒場の客と、クノ、マチがゼニーの悪口大会で盛り上がっている。
「あんだけ偉そうにしてたやつが、今は家の中に閉じこもって震えてやがる。」
「はやく実家にもどれってんだ!」
(嫌われすぎだろ!あいつ!)
その中でショートヘアーの女性、あの人はどうみてもテディさんのようにみえるが。
「うわさですが、あのボンボン、メイドに自分のアレを踏ませる性癖があるらしいですよ。」
「わははははは!」
(実体験じゃないだろうな‥‥‥)
「あんたたちもあのボンボンにひどい目に合わされたのか!」
「そうなのよ!実は私たちは冒険者パーティー養成学校で‥‥」
マチは冒険者学校のエピソードを話す。
嘘でも演技でもなく、全部本当のことなんだから仕方ない。
「まじか!あいつそんな汚いことをして、おまけに失格になったのか!」
「そうなのよ!ばかでしょう!」
マチが酒もはいって、いつもより口が悪くなる。
その後、夜遅くまで、クノとマチはゼニーの悪口大会でもりあがっていた。
(仕事でもなんでもないなこれは…)
◇
残念ながらたいしたことも得られなさそうだ…
そうおもって帰ろうとしたとき、酒場マスターが俺達に声をかける。
「なるほど、アンタ達、あのドロシーにも勝ったわけか。」
「まあ、そういうことね!」
マチが偉そうに胸を張る。
「俺達の依頼をうけてくれねえか?」
(来たか・・・!)
オレは内心ほくそ笑んだ。
「実は、最近、妙な事件がおこっていてな。」
「妙な事件?」
(なんだ、全然関係なさそうな…‥)
「ほんとは領主様、というかゼニーのやつに相談しないといけないことなんだけど、アレだろ?」
(アレですね。わかります)
「それで冒険者の連中もゼニーの家の仕事を受けているらしくて、冒険者ギルドにも出してるがだれもうけちゃくれねえんだ。依頼料も対して払えないというのもあるかもしれねえが。」
「どんな事件なんですか?」
(ひょっとしたらゼニーの件とは無関係ではないかもしれない。)
「最近、森の方で何者かに倒された魔獣がいくつか見つかっているんだ。」
「魔獣が?冒険者が依頼を受けて退治したのでは?」
「いや、確かに依頼していたものもあるんだが、誰かが勝手にやっているようだ。」
「じゃあ、別に困らないのでは?」
「まあ、そうなんだが、中にはかなり凶悪なやつもいたんだが。こんな魔獣を倒したのは何者なんだ?ひょっとしたらもっと恐ろしい魔獣がいるんじゃないかと、みな内心気味悪がってるんだ。」
(これ、ゼニーの件と本当に関係があるのか?しかし、関係がなくても町の人たちと信頼関係はできるかもしれない。)
「なにが起こってるか。調べるだけでもいい。この辺の連中で集めた金だから大した金額は払えねえがどうだ?アンタ達凄腕なんだろ?」
「みんなどうする?」
そう相談しようとしたが…
「あなたはなかなか見どころがあるわね!私たちクエスターに任せない!」
マチが勝手に仕事をうける。
「おお、本当か!オレはここの酒場をやってるウォッカってもんだ!依頼は冒険者ギルドに登録してあるから、ギルドには酒場のウォッカの紹介だといってくれ!」
「まあ手がかりがないし、いいじゃないですか? 」
ミコさんも頷く。
「あれ?クノは?」
周りをみると、クノはテディさんそっくりな人や酒場の人とゼニーの悪口でまだ盛り上がっていた。
「あのぼんぼん、大人のお店にもいけず、はじめての相手はメイドさんにお金払ったらしいですよ!」
「わははははは!」
(あのひと絶対テディさんだろ!)
俺たちは詳細を聞きに冒険者ギルドに向かった。
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