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初心者でも世界を創れますか?  作者: 陽菜
第一章  独り暮らし満喫編
12/41

執事なネコ 侍従なワンコ

久しぶりに書いたので、文章をあとで直すかもしれません・・・。

 

 最初は本当に何かと思った。


 それが黒と白で色分けされたボーダーコリーだと分かった時には、目の前で嬉しそうに尻尾をブンブン振ってお座りしているワンコをマジマジと見てしまった。

 四つの脚先と首の辺、鼻面が白いのが普通のボーダーコリーなのだが、その子は背中の部分にもまるで天使の羽の様に白い模様の毛が存在している。


 1日はかかると思ってたのに、家畜の種、仕事速すぎだよ?!


 愛らしい真っ黒な眼で、ワンコは真っ直ぐに私を見つめていた。


「はじめまして、ご主人様(マイ・ロード)♪」


 見た目が現代(リアル)まんまなワンコだったので、その口から言葉が放たれた事に一度思考が停止した。


 ボーダーコリーが喋った・・・。確かに話せると嬉しいとは願ったけど、こんなに衝撃的なのね・・・。


「どうかした、ご主人様(マイ・ロード)? あぁ・・・。『こちらの方がお望みかな?』」


 普通?に話しかけていたワンコが小首を傾げた後、直接頭の中に話しかけて来た。

 更に思考が停止・・・。


『貴方がイキナリ話しかけるから、ご主人様(マイ・ロード)が驚かれてらっしゃるでしょう? まず侍従らしく自己紹介するのが礼儀では?』


 ワンコの首の後ろがモゾモゾと動きだし、チーターと虎の混ざった様な綺麗な模様の毛並みが現れて、小柄な猫がワンコの頭の上に立つ。

 デフォルメされた猫のイラストの様に頭が大きめのその姿は、両掌で抱えてしまえるほど小さかった。もう一匹?私が願った、クロアシ猫。

 ネコはお座りをした後、優雅にその頭を下げる。


『はじめまして、ご主人様(マイ・ロード)。私は貴女様より創り出されました猫型家令にございます。こちらの不躾な犬と共に、これより光栄にも貴女様にお仕えさせて頂きます事、何卒よろしくお願いいたします』


 頭を上げて綺麗な碧い眼で見詰めるその姿は、凛とした矜恃を持つ執事長のそれであった。

 見た目は小柄な猫だけど、立派な執事さんだ。不躾な犬扱いされたワンコが思いっきりショックを受けたような表情(本当にそう見えた)を見せる。


 二匹の関係が手に取るように解ったよ・・・。


『はじめまして、アランニール神(めがみさま)よりこの世界を任された新菜(ニーナ)よ。・・・家畜の種から生まれてきた子達、でいいのよね?』

はいご主人様(イエス マイ・ロード)、この度は私共をお呼び頂きありがとうございます。これより先、誠心誠意新菜様(マイ・ロード)にお仕えさせていただきます』

『えっと、アナタ達の事を何て呼べばいいのかな?』

『生まれたての私達に名前はまだございません。もしご迷惑でなければ、ご主人様(マイ・ロード)より名前を賜りたいのですが、よろしいでしょうか?』


 ワンコの頭の上に乗ったまま、ネコが私を見上げてそのまま頭の中に話続ける。これは念話(テレパス)なのかしら?

 ネコの問いかけに、落ち込んでいたワンコも同意するように首を激しく縦に振った。尻に敷かれてはいるようだけれど、根は素直らしい。立ち直って尻尾がまた左右に揺れだした。


 名前か・・・。考えるの苦手なんだけど、さすがに今回は適当に付けられないな・・・。


『ねぇ、二人?とも性別はオス?でいいのよね?』

『家畜の種より創られた私達に性別は存在いたしませんが、ご主人様(マイ・ロード)がそうおっしゃるのでしたら私達はオスです。ただ、生殖機能はございませんので』


 おまけ知識を付け足してくれつつ、ネコが説明してくれる。ワンコはまっすぐ期待した目で私を見つめっぱなしだ。仕方がないので頭の中で検索サイトを立ち上げる。


 どこから探すかな・・・、色は国の名前付けたし・・・。宝石かな?マイナーな所から持ってくればダブらないかも?


 色々探した結果、一時間程かけてやっと名前を決めた。ネコの方がアンバー、ワンコの方がスピネル。

 そう告げるとスピネルと名付けたワンコは、嬉しそうに立ち上がって千切れんばかりに尻尾を振る。アンバーと名付けたネコは浮かれるワンコをたしなめながらも、まんざらでもないようだった。

 気に入ってもらえたようで、良かった。

 安堵の溜息をついた私の前に、スピネルの頭から降り立ったアンバーとスピネルが横に並んで座る。


新菜様(マイ・ロード)、改めましてよろしくお願いします』

ご主人様(マイ・ロード)、僕もお役に立てるように頑張るね!』

『こちらこそ、よろしく!!』

『『ご主人様(マイ・ロード)?!』


 話はするけれど二匹とも可愛らしい動物。

 私はやっと、ウズウズしていた両手で二匹を抱きしめた。アンバーはすくい上げるような形にはなってしまったけれど頬ずりをし、スピネルは首に齧り付く。


 女神様がいらっしゃるけど、チート能力もあるけど、・・・それでも触れられる暖かな存在は安心する。これからはもっともっと頑張れそう!


 慌てる二匹を無視して抱きしめ続ける私に、どこかで女神様が微笑んでいるような気がした。





「え?二人共生活魔法使えるの?!」


 一応敷地管理用と屋敷管理用に二匹を作ったので何ができるのか聞いてみると、一通りの生活魔法が使えるとのことだった。

 思わず声に出してしまった私に、アンバーは優しく微笑んで(本当にそう見える)説明してくれる。


「声に出してもよろしければ、こちらでお話いたしましょう。私達は家畜の種から作られましたが、基本的な家畜とは異なりご主人様(マイ・ロード)をサポート出来るようにプログラミングされております。ですから、私は家事全般技術とこの世界での知識が、スピネルには農業・畜産技術と生産物技術が使えます。その他技術(スキル)につきましても、ご主人様(マイ・ロード)がお望みでしたらいくらでも増やすことは可能です」

「もちろんご主人様(マイ・ロード)をお護りするから、出かける時にはお供させてね!」


 まだお出かけどころではないのでスピネルの要求は保留だが、二匹ともこの体型で色々とこなせるらしい。


「スピネルもそうだけど、アンバーは小さくても家事できるの?この家や畑、私しか使えないって女神様が言ってたんだけど」

「私達はこの敷地内においてはアイテム扱いになっております。しかもご主人様(マイ・ロード)の魔力によって創り出されましたので、扱いに関しては問題ございません」

「他の家畜達も同じだから、ご主人様(マイ・ロード)の指示に従うし大丈夫だよ?」


 スピネルに嬉しそうに言われて、はたっと思い出す。他の家畜?? ・・・そう言えば二匹の衝撃ですっかり忘れてた。まだ他の家畜も頼んで創ってたんだった!!


「とりあえず、他の家畜のところへ向かおう。今日のお夕飯に影響するから!!」


 首を傾げる二匹を連れて家畜の種を蒔いた畑に向かう、というか、角を曲がったところでその異変に気づいてしまった。

 畑の中に、家畜小屋がある?!!

 果樹園の木の陰に隠れていた全貌が、近づくとともにその姿を現す。

 手前に野菜畑、小川と水車小屋をはさんで隣に調味料(スパイス)畑があるのだが、私が家畜の種を蒔いた畑のスペースが、すっかり家畜達の憩いの場となっている!?慌てて駆けつけると、雨風を凌げる寝藁の敷かれた各種類のスペースが仕切られており、水飲み場や餌箱もちゃんとあり、中身もきっちり補充されていた。そしてそのスペースの中には、私の要求通り乳牛ホルスタイン肉牛(茶色毛)豚(黒っぽい)鶏二羽(白いのとチャボっぽいの)山羊(黒毛)アルパカ(白)が各々のんびりと放牧?されている。

 スピネルが家畜たちの前に立ち、自慢げに胸を張った。


「どう? 立派だよね? いつでも収穫可能だよ♪」

「いつでも・・・って??」


 スピネルの言葉に、私が首を傾げる。乳牛や山羊は子どもを産まなければ乳は出ないはずである。もしかして・・・。


「補足いたしますと、家畜の種から派生した家畜は本来存在する生物ではなくアイテムの扱いになりますので、永久的に搾乳も搾卵も毛刈りも可能です。加えて食肉種に関しましても敷地外の動植物同様再生(リポップ)しますのでご主人様(マイ・ロード)がご不自由になられる事はないと存じます」

ご主人様(マイ・ロード)が忙しいようなら僕が収穫のお手伝いするから、なんでも言ってね♪」


 スピネルに任せると、地下室の倉庫があっという間に満タンになりそうな上に、使い切れずに腐らせそうだ・・・。


 私の不安を察したのか、アンバーがフォローしてくれる。


「私が管理させていただきますので物が溢れて困る、ということにはさせません(・・・・・)のでご安心を。さらにこの神域及びご主人様(マイ・ロード)のインベントリーの中の物は劣化しないようになっております。ですから精肉でも加工品でも安心して保管なさってください」


 いろいろ便利だな・・・。細かいことは気にしないで、やりたい事が出来るなんて・・・。

 二匹が現れてから、更にチートが加速してる気もするけど・・・、まぁ、いいか・・・(仕方がない)。

 思っていたスローなライフとはかなり違う気もするけど、元々の仕事が創造主なのでなるべく気にしないようにしよう。うん、そうしよう!


 半ば強引に自分を納得させると、畜産物を収穫するべく家畜に近づいた。

 スピネルの説明と指導を受けつつ、搾乳したり搾卵したりする(卵は巣から拾う度に生んでくれた)。

 お肉に関しては・・・私が恐れていた感じではなかった。スピネルやアンバーに励まされつつ恐る恐るイベリコ豚に触れてみると、「チリーン♪」という軽快なベルの音がして豚の姿が消えた。どうやらインベントリーの中に入ったらしい。

 中を覗いてみるとスプラッタではなく、私が欲しかったロースやヒレやバラの部分がそれぞれ塊になって入っていた。ソーセージにしたかったのでちゃんと腸の部分も入っている。

 そして豚さんは何事もなかったかのように再生(リポップ)していた・・・。


 良かった!! これで、充実した食生活が~~♪


 アンバーに話を聞くと、材料が揃っていてどういう食品加工物か教えてもらえれば、アンバー自身も加工してくれるらしい。さらに私が作る工程を見て学んでから二匹が加工した物は、二匹が独自で作った物よりも品質のランクが上がるのだそうだ。私のパッシブスキルと高ステータスの恩恵らしい。

 ここまで聞いて初めて知ったのだが、農作物や生産物・加工品には品質のランクがあって、そのランクによって美味しさや価値も変わるのだとか。美味しさは重要だし、将来人型の地に行った時の売値にも影響するのなら、品質のランクは上げるに越したことはない。できるだけ二人に私が作るのを見せて、品質を上げなくちゃ♪ もちろん加工品も増やしていけば生活も充実させていけるはず!


 新たな仲間?を得て、私のチート生活は益々発展していくのだった。














最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

本当に、こんな世界に住んでみたいものです。

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